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落ちこぼれ魔術師  作者: 滝峰 つづり
落ちこぼれ魔術師の旅立ち
10/43

自己紹介


 一回書き終わったこの話のデータが消えて発狂しました。滝峰つづりです。


 この前書きを書いている時刻 午前3時半……。しっかりした文章になっているのか不安で仕方ありません。


 少し文字数や文章の繋がりに不満があると思いますが、そこはどうか『ああ、あいつこの辺で船こいでたな』とか思いながら読んでいって下さい(苦笑)


 それではまた明日。…………さて、何時まで寝ようかな?(笑)

 馬車に乗り込む前に、自分に向けられた視線に気付く。それは決してあっさりとしたものじゃなく、ドス黒く粘着質な殺気がこもった視線だった。


 僕はフードで顔を隠しながらその視線に気付かない振りをして馬車の荷台に手を掛ける。

 ――この旅で何かしてくるかもしれない。細心の注意を払おう。

 そう決意して馬車に飛び乗った。

 僕はどうやらあの青年に相当嫌われているらしい。





 馬車とはいうが、ぶっちゃけてしまえば荷物などを運ぶための車なので、乗り心地に不満を言ってはいけない。

 動き出してすぐに自己紹介する流れが出来ていた。

 なんだかんだで最初は僕になり、何を話そうか迷っている。

「取りあえず名前はクロです、知っての通り無形魔術師ですが、足は引っ張らない自信があります」


 ダメだ、なにも浮かばない……。

 そこですっと手を挙げるシロ。質問があるらしい。

「気になってたんだけど、フェイランさんたちとクロは知り合いなの?」

「いいや、今日初めて会った」

 フェイラン……は多分あの獣人さんの方か。

「その割にはやたらスキンシップも多いし……ハグなんて私もしたことないのに……(ボソボソ)」

 小さい声で全然聞き取れない。言いたいことがあるならはっきりといって欲しい。


「にゃん!? アタシとしたことが忘れていたことがあったよ!」

「忘れ物ですか? 今ならまだ間に合うと思いますけど……」

「違う、違う。――ん、ほら耳触らせる約束あったでしょ? あーれ♪」


 ずいっと頭を寄せてきたフェイランさんは、どことなく甘い香りが漂っている。

 そんな僕の様子にヒクリとほほの筋肉がつり上がったシロ。


「……少年、その子絶対諦めないから少年が折れるしかない」

「は、はぁ……ではお手柔らかに」

 頭の両サイドで動くふさふさした耳に手を伸ばす。

 いざ触ってみると、フワフワでさらさらで癖になりそうな手触りだった。

 うわっ、柔らかい……。

 最初はつまむ程度だった耳も、数秒後にはなでなでしてた。この感覚は本格的に癖になるかもしれない。


「にゃー……ふ、うにゃーん。気持ちいいよクロくんなでなで上手だよー」


 …………ナデナデ。

 ………………ナデナデ。

 ……………………ナデナデ。


 僕が無心でなで続けてたら横から思わぬ妨害がきた。

「はい、終了! そこまで!!」

「あと少し……」

「足りないよー」

 僕らを引き離すように真ん中に割って入り、ナデナデを強制解除させられた。


「まだ自己紹介も終わってないからダメ! 終わってもダメ! ダメったらダメなんだからね!!」


 なんでここまで必死になるんだろう。シロのテンションはたまに分からないな……。


「じゃあ次、シロがなでなでを妨害した理由と自己紹介ね」


「え、ええ!!!」

 どうしよう、何て言えばいいんだろ?

 そんな断片的なセリフに思わず頬が緩んでしまう。

 何故ならば、僕はこんな風に慌てふためくシロも嫌いじゃないからだ。


 それからしばらく、おろおろしてるシロをたっぷり楽しんだ。

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