第8話 誾千代の軍
はじめまして。筑紫隼人です。
本作は戦国時代の九州を舞台にした歴史小説です。
主人公は「西国無双」と呼ばれた武将、立花宗茂。
島津・龍造寺・大友が争った九州戦国史を中心に描いていきます。
史実をベースにしつつ、人物の会話や心理描写は創作も交えて書いています。
歴史好きの方に楽しんでいただければ嬉しいです。
立花城の朝。
城門の前に女たちが並んでいた。
二十人ほど。
手には鉄砲。
家臣たちは戸惑っていた。
その前に立つのは
誾千代。
誾千代は言った。
「これより立花には女の軍を作ります」
家臣たちは顔を見合わせる。
誾千代は続けた。
「城を守るのは男だけではありません」
「女も守ります」
そこへ統虎が来た。
統虎はその様子を見て笑った。
「面白い」
誾千代は言う。
「反対ですか」
統虎は首を振る。
「いいえ」
「強いなら歓迎です」
誾千代は女たちを見る。
「撃て」
鉄砲の音が響いた。
土壁に穴が開く。
統虎は少し驚いた。
「見事ですね」
誾千代は言う。
「立花の女です」
その頃。
筑後では戦が続いていた。
敵は
龍造寺。
戦の報せが届く。
家臣が言った。
「龍造寺軍、筑後に侵攻」
城の空気が変わる。
統虎は槍を持った。
誾千代も立ち上がる。
「私も行きます」
統虎は言う。
「城を守ってください」
誾千代は少し不満そうだった。
「私は戦えます」
統虎は笑う。
「知っています」
そして言った。
「だから城を任せたい」
誾千代は少し黙った。
そして頷いた。
「分かりました」
統虎は出陣する。
城門で誾千代が言う。
「必ず戻ってください」
統虎は振り向く。
「約束します」
誾千代は小さく言った。
「約束ですよ」
統虎は槍を掲げた。
立花軍が動き出す。
九州の戦は
さらに激しくなろうとしていた。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
岩屋城の戦いは戦国時代でも屈指の壮絶な戦いとして知られています。
わずか数百の兵で三万の島津軍に立ち向かった高橋紹運の最期は、九州戦国史でも非常に有名な出来事です。
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