4/魔女は人見知り
自己満足
その後2人は無事帰宅し、クラリスはグレンに尋ねた。
「何で熊に追われてたの」
するとグレンは少し言いづらそうに話し始めた。
「それは…その、腹が減ってだな、探して木の実があったんで食べてたんだ、そしたらうっかり熊の縄張りに入ったらしく」
いつものクラリスであれば「そう」で終わらすのだが今日は会話が続ける
「場所は?」
「ここから2Km行ったぐらいだと思うが」
(おかしい、いや気のせいか?たまたまかもしれないし)
「どうしたんだ黙って、異常事態か?」
「気のせいかもしれない、あの熊の行動範囲はもっと向こう側、ここまで危険を犯して来るのが不自然」
「危険?しかしあの熊以外の大型、中型の動物も魔物も見なかったが他に居るのか?」
話を進めるためにこればかりはクラリスも言うか迷った。別に言おうが言わまいが何も変わりはしないのだが、なんとなく気が引ける。
「………私」
「縄張りがあるのか…」
「特に持ったつもりはないけど、この家を中心にして大体半径5Kmぐらい」
「森の主並みに広い…」
「……(意外と鋭い)」
クラリスも広すぎるとは思っている、だが、何故かそれ以上魔物も動物も滅多に寄ってこないのだ。
「そりゃー森の主やかんな、1人でそんぐらいあってもおかし無いよなぁ」
突然知らない声が部屋に響いた。十中八九ルドウィンだろうが気配を消されて来られると流石に吃驚する。しかも、クラリスが森の主である事がバレている。思わずクラリスは恨みを込めて見つめてしまった。
「…スキル持ちか」
「ルドウィン!起きたのか!」
「よっ!おはよーさん、アンタにも迷惑かけたわ!……ん?どしたん?んなジトーと見つめて、あっもしかしてワイの顔に惚れてしまったん?けどゴメンなぁ家にはそれはそれはもうごっつ可愛え〜彼女がおってなぁ〜、あっ、アンタが可愛く無い言うとんわけじゃないよ?ワイの好みの話やな、じゃけーもうそんな見つめんといてや!好いてもらうのは嬉しけどな、ホンマ罪な男やなワイはァガッ!」
こんなに1人で騒がしく出来る奴が世の中には居たのだなとクラリスは思った。そして、よそよそしかったあのグレンがルドウィンを力尽くで大人しくさせたのも驚きだ。
「ルドウィン」
「痛ったいなぁ…なんもいきなり叩かんでもいいやろ、こっち怪我人やで…引くわぁ」
「よし分かった一旦こっち来い、アルマー悪いが少し行ってくる」
「分かった」
グレンはルドウィンを連れて別の部屋に行ってしまった。
「仲が良いんだな〜、羨ましいかも」
部屋に1人残されたクラリスはそう呟いた。
☆。.:*・゜
しばらくして10分程でグレンとルドウィンは戻って来た。
「アルマーさんて言うんやな、待たせてしもて悪いなぁ、なんせグレンが」
「ウィン黙れ」
さっきまで騒がしかったルドウィンがこの10分の間ですっかり大人しく?なって帰ってきた。クラリスはあるはずの無い犬耳と尻尾がルドウィンから見える気がした。
「ふふっ…アルマーで良い」
「おっ!さっきまで仏頂面やったのに!笑うと更に可愛ええな!」
「ルドウィンがすまない…」
「!?、ワイ何もしとらんがな!」
「気にしてない(…何かあったっけ?)」
本当にこの2人は仲が良い、と言うよりはバランスが良いのだろう。
「それでアルマー、さっきの話の続きなんだが中断して悪かった」
「…別に大した話じゃない、簡潔に言えば外に出る時は気をつけて行け、期待はあまりしてないが死んだら困る」
「分かった」
さっき起きたルドウィンは何の事か分かってなさそうだった。
魔女のキャラがブレブレになってきましたねー




