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私たちの生活  作者: るん
6/8

Rくん

あたしの予想通り暫くはRくんと話をする仲になった。

Rくんに対してあたしは最初微塵も興味もなかった。

初めてあった時も適当にかおるについて話すだけ。ただそれだけの関係だった。

「お前は最近どうなの?」

あたしが聞くとRくんは笑いながら答えた

「ぼちぼちだよ」

「あっそ」

それで話が終わる。

あたしは人と話すのが苦手だ。

そもそも会話を続ける気がない。

人に群れて生活するなんてごめんだった。

「お前はどうなの?」

「まぁぼちぼちだよ」

「そうかそうか」

「きょうちゃんは何をするのが好きなの?」

急に聞かれてびっくりした。

答えてもいいのだろうか。

何となく自分の好きなことを話すのには気恥しさがある。

(でもこいつならいいか、バカにされても別構わんし)

そう思い

「小説かな」

「小説?読む方の?」

「いや、書く方の」

「え!すげぇじゃんお前!!」

....びっくりした。

バカにされると思っていた人から褒められると人は時間が止まったように感じるんだなと思った

「すごくはねぇよ、べつに」

「もう書いてんの?」

「いや、まだ」

「かけよ!せっかくなんだからよ、それで俺にも読ませてくれ」

「読ませんのはやだよ」

「なんでだよ笑 恥ずかしいのかぁ?お?」

「うるせぇなぁ」

こいつなら気を許してもいいそう思えた瞬間だった。

あたしは本の執筆を始めた。

ひとつはあたし達のこと。

知って欲しいとかそんな大層な理由じゃない。

単純に私がいた、みんなが居たということを残しておきたかった。

いつか出れなくなる前に。


そしてもうひとつ。

書きたかったファンタジーの執筆を始めた。

これは私が夢で見た物語だった。

それを文に起こしてみるのが楽しい。

あたしにもようやく趣味を没頭する時間が出来た。

Rくん、こいつのおかげだ。

かおるが出るまではまだ時間がかかる。

それまでこいつとどんな話をするのか。

どんな関係になっていくのか。

楽しみだ。

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