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水辺での最初の出会い

『バシャアッ』


『まったく、見てないで手伝ってよねっ!』


『あのなぁ、水汲みは女の仕事だろ?。俺達は最近水辺が物騒だから、見張り役として付いて来ているだけだよ』


ふむ。支流から水汲みを行い、牛に引かせている荷車に積んである木製のたるに水を入れている女性が四人と、農作業に用いる農具であるすきで武装している男性二人ですね。


『バシャアッ』『モォーーッ。ハムッハムッハムッ』


『牛は良いよな。地面から生えている草を食べていれば餓えないんだから』


『だよな。俺達人間は草を直接食べると腹を壊すしな』


農具のすきで武装している男性二人は退屈そうに、荷車を引かせている牛が水辺に生えている草をむ様子を眺めながら雑談をしています。この人達は、子爵ヴァイカウント閣下から御受けした依頼には関係が無いようです。


『バシャアッ』


『まったく。高い税を収めているんだから、御領主様は悪党を速く退治してくれないかしらっ!』


水汲みを行われている女性が不満気に話されますと、男性二人は揃って苦笑を浮かべられまして。


『無理だろ。御領主様はかなりの歳らしいからな。一応家臣の騎士シュヴァリエ様が村長に話しを聞きに来たらしいが、具体的に何か行動を起こすのを期待するだけ無駄さ』


騎士シュヴァリエ殿の情報源である、農奴の村から水汲みに来られているようです。


『バシャアッ』


『はい。これで終わりよ。村に帰るわよ。荷車を引く牛を操るくらいはしてよねっ!』


怒ったように話す女性に対して、男性二人は笑いながら頷かれまして。


『解ったよ。淑女マドモアゼル♪』


『仰せに従います。淑女マドモアゼル♪』


この人達からは特に話しを聞く必要性は無いようです。水辺の別の場所に移動するとしましょう。

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