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白の皇帝機   作者: タール
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ヴェルロード12

ようやくヴェルロード編も終わりが見えてきました!

次の章も書かなきゃ

ドロア:「かかってこい、紅のマスター」


ドルフ:「言ってろ。その余裕をなくしてやる」


バルトロン(プロクスモード)とドロイケラスはにらみ合い。お互いの獲物を構えている。紫の炎と青の炎が周辺に火の粉を散らしていた。そこにアルゲンティウムがバルトロンの横にたち構える。


煌:「俺たちがいることも忘れるなよ」


ドルフ:「戦えるのか?アルゲンティウムは確か」


煌:「だとしてもだろ。機能が不完全だから戦えないじゃダメなんだ。それじゃあ、他の皇帝機と共に戦えない!」


アルゲンティウム:『その通りだ。ディザストルを封印、倒すためにも魔将機は倒せるくらいにならなければ』


ドルフ:「わかった。けど、無理はすんなよ!」


煌:「おう!」


煌の掛け声と共にバルトロン(プロクスモード)は動き出した。青い軌跡を描いてドロイケラスに接近し槍を振るう。炎を纏った槍はドロイケラスの籠手に当たり、傷を付けるがドロイケラスが炎を放ってきたので避ける。そこにアルゲンティウムがライフルを発砲してくるのを確認しそちらにも紫の炎を放つ。その炎はアルゲンティウムへと向かっていき、


ドォォォォン!!!


紫の炎の着弾したところが大きく爆発するも、アルゲンティウムは回避したことでダメージを受けておらずこちらに剣を向けていた。


ドロア:「へっ!ならもっときついのはどうだ!」


ドルフ:「させねぇよ!オラッ!」


アルゲンティウムに向かってさらに放とうとしたところをバルトロンに阻まれて失敗するが、バルトロンに拳を叩き込む。それをバルトロンは防御するも装甲に傷がついていた。


ドルフ:「クソっ!」


ドロア:「白のマスター!テメェもだ!」


煌:「受けてたまるかよっ!」


ドロイケラスの左拳が当たりそうなり回避しようとすると、右の拳がアルゲンティウムを捉え弾き飛ばされる。左の拳の攻撃はフェイントであり、本命は右の拳から繰り出される攻撃であったのだ。アルゲンティウムの装甲はバルトロン以上に損傷するも、戦闘は可能な状態ではあった。


ドルフ:「煌!しっかりしろ」


煌:「ご、ごめん。こっちは大丈夫だから」


ドロア:「ほらどうした白のマスター。あの時の力使えよ」


煌:「・・アル、」


アルゲンティウム:『わかっている。しかし、使うのならこちらの射程圏内に入ってからだ』


ドルフ:「それならなんとかなるのか?」


バルトロン:『白の魔力解放は我らの中で一番の切断能力だから保証はする』


ドルフ:「なら、煌。合わせろよ」


煌:「ついて行くから任せろ」


先にバルトロン(プロクスモード)、後ろにアルゲンティウムでドロイケラスにアタックを仕掛ける。ドロアは両腕から紫の炎を出してアルゲンティウムたちへと構える。それをバルトロン(プロクスモード)はさらに魔力を高め、槍に魔力を収束させる。そして


ドルフ:「プロクス・スピア!!!」


ドロア:「フレイム・ウォルフ!!!」


槍の形をした青の炎と狼の形をした紫の炎がぶつかり合い互いに吹き飛ばされる。結果、周りが紫と青の炎によって燃えている。バルトロンとドロイケラスはダメージによって機体のあちこちから火花が散っている。ドロイケラスはなんとか立ち上がる。そこにアルゲンティウムは魔力を解放させ、ドロイケラスへと迫る。


ドロア:「やっぱり来るよなぁ!!」


煌:「こうでもしないと、お前を切れないんだよ!」


ドルフ:「行け!煌ぉぉ!」



アルゲンティウムがドロイケラスへと迫り、剣を振り下ろそうとするがドロイケラスは右の拳に炎を纏わせて迎撃をしようとした瞬間に一発の弾丸が当たり、体制が崩れる。


ダン!!


ドロアは撃ってきたであろう方向を見るとそこにはライフルを構えているクロレウム・ヘッツが見えた。最大まで魔力を込めたことでライフルの先端は壊れて使い物になりそうもないことがわかる。すると


フェイ:「どう?これも効かなかったかしら?」


フェイから以前ドロアがフェイに向かって放ったことの意趣返しとしての言葉を言われ、ドロアは苦笑いをした。


ドロア:「ああ、効いたぜ」


前回の時とは違い効果があったこともあり、素直にフェイに効果があったと返した。ドロイラスの体勢が崩れている所にアルゲンティウムの双剣が迫る。


煌:「これで!」


アルゲンティウムの双剣がドロイケラスを捉え、ドロイケラスの右腕を切り落とした。アルゲンティウムは追撃し、ドロイケラスの胴体を狙うもまだ残っている左手から放たれる炎によって後ろに飛ばされる。アルゲンティウムは飛ばされるがなんとか体勢を立て直す。そして互いに武器を構えて動きが止まる。


煌:「こっちは三体もいるんだ。諦めて投降したらどうだ」


フェイ:「そうね、色々聞きたいこともあるの大人しく投降したらまだいいわよ」


ドルフ:「フェルンのこともあるからな。今ここで倒されるか、大人しく捕まるか選べ」


片腕を失いボロボロのドロイケラスに向かってそれぞれ獲物を向けて投降を促す。どこからどう見てもピンチの状況でドロアは少し焦っていた。


ドロア:「(くそっ!少し遊ぶつもりがここまで本気になるとはなぁ。どうすっかなぁ、ん?この通信は・・・)おいおい、投稿しろだなんて優しいな」


ドロアは通信が入ったことを悟らせないよう煌達を挑発するように話す。


フェイ:「当たり前よ。フェルンの呪いを解呪してもらうためにも生きてもらわなきゃ困るのよ」


ドロア:「そうですか、だがそれは無理だな」


煌:「なんだと?』


ドロア:「時間切れだ」


ドロアの言葉とともにドロイケラスの後ろに紫の魔法陣が出現し、そこから氷の刃が放たれる。それをバルトロンが炎の壁を作りアルゲンティウムとクロレウム・ヘッツを守っていた。氷の刃による攻撃が収まり、ドロイケラスを見るとそこにはドロイケラスのような魔甲機がドロイケラスの後ろに浮かんでいた。


ドルフ:「おいおい、なんだありゃ」


ドルフの言葉の通り困惑していた。そこに脚部がなく宙にうかび、ドロイケラスと同じく一つ目で背中には二本の尻尾のようなものが生え、4本の腕が存在し、そのうちの2本の腕の手にはチャクラムを装備されていた。


ドルフ:「ありがとよ、迎えにきてくれて」


????:『アソブノモイイデスガ、タオサレテハコチラモコマリマス』


おそらく新しく出てきた魔甲機、もしくは魔将機から発せられた声であると思われ、その声はエコーのようなものがかかり、男か女のかもわからずノイズのようなものも感じられた。それを見ているとドロイケラスとその新しい敵は魔法陣の中へと向かっていく。それを見て煌は声をかけた。


煌:「待てよ!まだ勝負は!?」


煌がいい終わる前に新たな敵からチャクラムによる攻撃が放たれた。そのチャクラムには紫の氷が生えており、アルゲンティウムは双剣で弾くが、相手の手の中へと戻っていった。


????:『ヤメナサイ、ソンナニショウモウシタジョウタイデハ、ワレラニマケルダケデス』


煌:「だとしても!」


アルゲンティウム:『やめろ煌。今の状態では負けるだけだ』


ドルフ:「悔しいがその通りだ。さっきの打ち合いでバルトロンも限界だ。煌、今は下がれ」


煌:「っ!?くそっ!」


フェイ:「悔しいけど私たちをまた見逃すのね」


フェイの言葉には怒気が含まれており、コックピットではドロアたちに対して睨んでいた。


????:『ソノトオリデス、ドルフノタタカイデスカラ。シカシ、カレハナクテハナラナイソンザイナノデカイニュウサセテモライマシタ』


ドロア:「かぁー!ありがたいが情けないぜ。まぁ今回は俺の負けだが、結果的には見逃すってことになっちまったな。これじゃあどっちが勝者かわからねぇな」


二人からの言葉に悔しさがこみ上げ、手を強く握り我慢する。そこにドロアから声が掛かる。


ドロア:「おい、白のマスターと紅のマスター名前を教えろ」


ドルフ:「俺の名はドルフ・バルカンだ。覚えなくていい」


煌:「古河、煌」


ドルフ:「煌にドルフね、覚えたぜお前たちの名前。次、戦うときはもっと楽しくなるな。あばよ」


????:『ハヤクイキマスヨ』


ドルフ:「わかってるよ」


ドルフの言葉の後、ドロイケラスと謎の機体の二体は魔法陣の中へと消えていった。残された俺たちは結界が解除されて元の空間に戻る。解除されるとレーラとヴェルロードの軍隊が向かってくることが確認できた。それを見て煌達はそれぞれの機体から降りる。


煌:「俺たちはまたっ!」


ドルフ:「そう悲観すんな。少なくともドロアってやつはここから出ていったってことだろ?それに事件も解決できたんだ今はそれで喜ぼうぜ?」


フェイ:「そうねこれでヴェルロードと協力できるってことよね。煌、私たちは必ずあいつらと戦うわ。だからチャンスはあるはずよ。その時までにまた一緒に強くなりましょ」


煌:「そう、だな。今はヴェルロードとの協力を結べることに喜ぶか」


フェイとドルフの声によって煌は前向きに少しでも考え、次また戦うときに倒すことを誓うのであった。

謎の機体、これはなんでしょうね?(すっとぼけ)しかし、煌は活躍できてない気がしてきた(震え声)。

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