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白の皇帝機   作者: タール
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ヴェルロード7

すいません!今回は短めです!

目の前には先ほどまでの戦いとはレベルが違う光景が繰り広げられていた。炎を纏っている槍と魔力だけを纏わせている剣、この二つが衝突し合っていることはわかる。


キィン!キィン!ガッ!


ズサァ、


二人は一度距離をとっていた。そう、お互いの武器がぶつかり合い、その軌跡を確認することしかできていないのだ。


煌「なんだこれ、レベルが違う」


フェイ:「ドルフはこの国の皇帝機のマスターで、一番強いってことを忘れてたわ。でもここまでなんて」


そう、今までの行動などからドルフは気のいいやつで、兄貴分のような人物という印象しかなかったがこの光景を見てその考えは消えた。


ザシュ!


肉を切り裂く音が聞こえる。音の発生源にいたのはズワードだった。


ズワード:「おのれ!貴様に勝てるようになったはずだ!なぜだ!」


ドルフ:「なめるなよ。お前さんがどれくらい強くなろうと、なんらかの力を使ってようが今のままじゃ勝てねぇよ」


そう言ってドルフは槍を構え、突撃する。ズワードもそれに反応し対応する。


キィン!キィン!


紅と銀の軌跡がまたもや描かれ、それを目で追うくらいしかできない。おそらくあの中には、いや絶対には入れない。

周りの地面や壁などにも傷などついており、このレベルの強さ同士の戦いはもはや災害クラスだと考えてしまう。


煌:「俺らもなんか手を打てるようにしとかないと」


フェイ:「そうね、ドルフに言われたけどドロアが近くにいるかもしれないから「呼んだかい?」っ!あなたは!」


フェイが話している最中に見覚えのある男がライトが当たる場所に暗がりからやってくる。間違いない、あいつは!


煌:「ドロア、お前か!」


双剣を構えいつでも応戦できるようにする。隣にいるフェイも銃を構え撃てるようにしている。ドロアは少し離れたところで立ち止まる。


ドロア:「名前を覚えてもらって嬉しいね。あれから強くなったか?」


煌:「どうかな、お前をここで倒す!これ以上被害を広めないためにも!」


ドロア:「いいねぇ、俺に対しての敵意が前よりも強いよ。じゃあ確かめてやるよ」


そう言ってドロアも構えを取る。やつは格闘で拳を使う、こっちにはフェイが銃を使う。だからと言って油断はできない。あいつはそんなの関係なしに強い。


フェイ:「煌、あいつに当てる気で行くけど、避けられるわ。だから行動範囲を狭めるように援護するわ」


煌:「わかった。援護頼む」


俺はそう言ってドロアに向かって駆け出す。後ろからフェイもドロアに向かって銃弾を放つ。しかし、それらは避けられ手に装着している籠手で弾かれたりしている。


煌:「はぁ!」


ドロア:「いいぜ!二対一、それくらいじゃねぇと面白くないからな!」


この場でドロア対煌・フェイの対決も始まった。



~ドルフside~

向こうは向こうで戦いが始まっている。煌、フェイ、負けんなよ。こっちも負けねえからよ。


ズワード:「考え事とは余裕だなドルフ!」


そう思っているとズワードが剣を振り下ろしてきたので、槍を横になぎ剣の軌道をずらし腹に蹴りを入れる。結果ズワードは横に飛ばされるが、空中で体制を直し剣をこちらに向ける。


ドルフ:「怒りに身を任せていても、バカじゃないか」


ズワード:「当たり前だ!貴様を倒すことだけが今の俺の悲願だ!」


そう言ってズワードは雷をこちらに向けて放ってきたそれをこちらは炎の壁を作り防ぐ。やつの雷は威力もすごいが俺の炎の壁で防げる。


ドルフ:「ったく、俺を倒すねぇ。そんなもんよりやりたいこととか見つけろよなぁ」


バルトロン:『ズワードか、やつはお前が勝つまで次のマスターとして有望視されていたからな。負けたことによる嫉妬などもあるだろう』


ドルフ:「けどよ、やつは負けた。それが事実だ。勝ったほうがマスターになり、名誉を得る。そんなことは当然だろ」


バルトロン:『そうだな、ならばもう一度あいつを倒せ。それくらいできるだろ?』


ドルフ:「当たり前だ。もう少し待ってろ」


そう言って俺は槍にも魔力を流す。そしてやつの雷を振り払う。


ズワード:「これでは倒せないのは知っている!そして俺に早く倒されろ!」


ドルフ:「なぁ、ズワード。なんでそんなに怒ってんだ?俺にはわからないぜ」


そうズワードに言うと、ズワードは一瞬驚いた顔をするがすぐにまた怒りの表情を浮かべ、こっちに向けて剣を突き出しながら睨んでくる。


ズワード:「理由だと、貴様!貴様はあの時俺に勝った後名誉ある称号を!皇帝機のマスターの座を要らないと言ったのだぞ!力で負けたのなら譲るのは当然だ。しかし!貴様はあの時、誰もが羨む座をいらないと言ったのだ!怒りを覚えずにいられるものか!」


なるほど、そう言うことか。確かに負けた側からすれば当然かもな。自分はその座が、その称号が欲しくて鍛え、挑んだ。結果負けた、勝った方ははそれをいらないと言ったんだ。怒るのも当然だ。


ドルフの表情は悲しみと後悔しているかのようだった。


ドルフ:「そうだな。あの時、俺はいらないと言った。でも称号を俺は継いだ。俺はこの称号を、紅のマスターに誇りを持っている」


それは本当だ。俺は誇りを持って紅のマスターを名乗っている。しかしだ。俺はズワードに言いたいことがある。


ドルフ:「けどな、ズワード。それはお前の都合だ、お前の考えだったはずだ。負けたやつが勝った奴に対してグダグダ言うんじゃねぇ!文句が言いてぇなら!こんな事件起こさねぇで言いに来やがれ!」


ズワード:「っ!き、き、キサマァァァァァァ!」


ズワードは怒りに任せてこちらに向かって剣を振り下ろそうとしている。あぁ、冷静なお前ならこんなことはしないはずだ。冷静な状態なら、感情に飲まれていないお前ならもっといい勝負ができたはずだ。今のお前は弱い。だから、だから!


ドルフ:「だから!今は寝てやがれぇぇ!」


槍に魔力を最大まで流し、振りかぶってきた剣を全力で弾き飛ばす。


キィン!カラン、っと地面に転がる音がするが、それを無視してズワードの顔に全力で左拳を振りかぶる。


拳がズワードの右頬に突き刺さり、それを全力で振り抜く。ズワードは壁まで飛ばされ、壁にぶつかり”うっうう”と唸っている。


ドルフ:「頭を冷やしてこい。相手はいつでもしてやる」


バルトロン:『よくやった。やはりお前こそ今代の紅のマスターにふさわしいな』


ドルフ:「当たり前だ。俺は負けねぇよ」


そう言って槍を担ぎ、煌たちの方を見ると煌は白い魔力を身体中に流し、フェイがうまく援護していた。


ドルフ:「息ぴったりだな」


バルトロン:『いいから手伝いに行け!』


ドルフ:「わかった!わかった!行くから!」


早く参戦しに行きますかね。そして、二人の元に向かった。

戦闘描写、もっと上手くなりたい!

文章力も向上させないとね

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