ヴェルロード5
色々ありまして遅くなりました。
あ、病気になったとかじゃないです!普通にそれ以外のことです。では続きをそうぞ!
治療という名のお仕置きを終えた後、俺とドルフは食堂にて机に突っ伏していた。お互いの口からは何も発せられていない。その二人の元へフェイ達がトレーに食事を乗せてやってきた。
フェイ:「はい二人のも持ってきたわよ」
レーラ:「冷めない内に頂こうじゃないか」
キュアレ:「あ、あの、まだ痛みますか?」
俺たちを心配しれくれるのはキュアレだけであり、他二人は食事だ。・・・・まぁ俺たちの自業自得なんだけど。
煌:「だ、大丈夫だキュアレ」
ドルフ:「ああ、俺たちが勝手やった結果だからな」
体を起こし、食事を始める。
フェイ:「次からはちゃんと私たちに行ってからやってね?」
煌:「わかった。次からは必ずいうよ」
ドルフ:「おー、こわっ。やっぱり年上が一番だぜ(小声)」
レーラ:「何か言ったかい?ドルフ。まだ足りなかったかい?」
手に雷をバチバチと発生させ、上にあげながら問いかけてくる。その様子を見て二人して青ざめる。
煌・ドルフ:「いえ!分かっております!なのでその手を下ろしてください!」
そういうトレーラは手を下ろし再び食事を始めた。その様子を見て俺たちは安堵し、食事に手を伸ばした。
煌:「まぁ明日はドルフが街を案内してくれるらしいけど、主にどこに行くんだ?」
ドルフ:「そうだな。どんなとこに行きたいか言ってくれよ。案内するからよ!」
そう聞くと女性陣はこちらを見て、
フェイ:「そうね、洋服を買いたいわね、どこかいい店があるなら教えて」
レーラ:「なら私は美味しいパン屋を教えてくれ」
二人は答えてるがキュアレは答えていない。どうしたんだ?とりあえず聴いてみる。
煌:「キュアレはどこか行きたいところがあるとかないのか?」
キュアレ:「いえ、私は・・・」
フェイ:「いいわよキュアレ。どこに行きたいか言っても」
キュアレ:「ですが・・」
レーラ:「こんな機会でもないとヴェルロードには来ないんだ。いいじゃないか」
そう言われてキュアレは少し悩み、何かを決心したようだ。
キュアレ:「で、でしたら!私は、あの、紅茶のお店に行きたいです。珍しい紅茶があるかもしれませんから」
ドルフ:「了解。じゃあ明日は楽しみにしとけ。俺は飯食ったら戻るからよ。また明日な」
煌:「あ、フェルンはどうする?」
ドルフ:「フェルンは明日聞けばいいだろ?子供メインになっちゃ少し面白くないこともあるからな」
そう言って夕食を瞬く間に完食し、帰って言った。
煌:「そうか、俺はこの世界自体が珍しいからどこでもいいしな」
フェイ:「そうだったわね。じゃあ食べ終わったら各自で休んでちょうだい」
レーラ:「そうしよう。今日も疲れたから早く寝たいしね」
食事を再開し食べ終わるまでたわいのない話をした。
いやぁ、ヴェルロードのお店ってどんな感じなんだ?
そして各自解散し、部屋に戻り寝ることになった。ちなみにまたフェルンが突撃してきて、お腹が少し痛かった。
〜翌朝〜
戦艦のブリッジにドルフを除いたメンバーが揃っていた。全員私服を着ており、今はドルフが来るのを待っていた。
フェイは黒いブラウスに白いスカートでヒールサンダル
レーラはデニムパンツに白のシャツで上にカーディガンを羽織っており、スニーカー
キュアレは白のロングスカートにシャツ
フェルンは短パンに何かのキャラクターのTシャツ
俺は黒のパンツに白のポロシャツにクロノスニーかーという服装だった。
フェイ:「ドルフ遅いわね?どうしたのかしら」
煌:「何か王様から命令とかあったとか?」
レーラ:「なら連絡が来るんじゃないのか?」
キュアレ:「もしかしたら、何か事件に巻き込まれたのでは!」
フェルン:「キュアレ姉ちゃん、ドルフ兄ちゃんはそんなことないでしょ」
全員でドルフが遅れているのでなぜ遅れているのかがわからず考える。まぁ考えても仕方ないので、先日教えてもらった連絡先に連絡しようとした時ブリッジのドアが」開かれる音がした。
そこにはドルフが息を”ゼェ、ゼェ、”と履いているドルフがいた。髪は寝癖がついており、服は乱れており、額には汗がついており、壁に手をつき膝の上に手を置いて俯いていた。
うん。これは間違い無くあれだな。こういうのは分かる。
煌:「ドルフお前、寝坊したな」
ドルフ:「い、いや。し、してないかぁりゃ」
レーラ:「いや、その様子からして完全に寝坊だね」
フェイ:「ドルフ、」
キュアレ:「ド、ドルフさん、お水です」
ドルフ:「あ、ありが、とう」
ドルフはキュアレから受け取った水を飲む。よほど急いできたのか勢いよく飲む。しかし、一気に飲もうとしたことで期間にはいいてしまったのか”ゴホッゴホッ!”とむせていた。
フェイ:「急いで飲むからよ。で、遅れた理由を聞いてあげるわよ。寝坊なのは分かるけど」
ドルフ:「ち、違う!あの、あ!あれだ!道で倒れているおじいさんがいて、その、なんだ。えと、病院に連れて行ったんだ!だから遅れたんだよ」
・・・・いや、それは嘘だろ。
他のみんなの顔を見ると本当か?と疑っている人や呆れている人、そして可哀想なものを見る目をしている人と反応が違った。ちなみに俺は呆れている。
フェイ:「そう、なら病院を教えて?本当かどうか確かめてあげる」
ドルフ:「いや〜、それちょっと、」
ドルフが焦っているのか目を逸らしながら答える。
おいおい。誤魔化すならもうちょっと頑張れよ・・・。これじゃあ昨日以上のお仕置きを受けることになるぞ?
レーラ:「ドルフ、正直に話した方がいいよ」
ドルフ:「いや!ほんとだからね!ほんとだよ!信じてぇ〜」
フェイ:「いいから、どうなの?」
ドルフ:「ウッ!・・・はい、寝坊しました。帰った後、お酒を夜遅くまで飲んでそのまま寝て、起きたら集合時間でした。申し訳御座いません〜!」
煌:「お、落ち着けよ。な?遅刻はすることあるんだから。大丈夫だよ」
ドルフ:「煌、やっぱりいいやつだな!」
ドルフは元気になった。そして、立ち上がって俺の手を取りオォォォォ〜!と嬉しいのか少し泣いている。しかし、
フェイ:「へぇ、紅の皇帝機のマスターが、遅刻したのにそれを隠そうとしたんだ」
フェイは蔑んだ目で
レーラ:「しかも、誰かを助けたってことでなかったことにして嘘をついたようだねぇ」
レーラはニヤリと面白そうに
キュアレ:「ドルフさん」
キュアレは悲しそうな顔をして
フェルン:「ドルフ兄ちゃん、カッコ悪い」
フェルンは少しがっかりした様子であった。
それを聞いたドルフは
ドルフ:「オォォォォォォ!やめてくれぇ!俺が悪かったですぅ〜!だからそんな顔をしないでくれ〜!」
哀れすぎる。
涙を流し床にうずくまってしまった。
なんだろう、すごい哀れすぎる。どう声をかければいいのかわからねぇ
フェイ:「煌、」
煌:「は、はい!」
フェイにかなり威圧感のある感じで名前を呼ばれたことで噛んでしまった。
煌:「な、なんでしょうか、フェイさん?」
フェイ:「あなたはこんなことをしないようにね?」
煌:「へ?」
フェイ:「い・い・か・し・ら?」
煌:「わかりました!このようなことはしません!」
怖えよ、廊下ぶつかった時並みに怖えよ。なんでそんなに怖いオーラを出せんだよ!
フェイ:「早く行きましょ。案内してくれるかしら?残念マスターさん」
ドルフ:「やめてぇ〜!そんな不名誉な称号で呼ばないでぇ〜!」
・・・・もう一度言う。哀れすぎる。
〜繁華街〜
ドルフの案内で繁華街へとやってきた。移動する中でもドルフに対する全員の視線は冷たくドルフは目から少し汗を流していた。
ドルフ:「ここが繁華街だ。向こうには洋服屋とかあるし、お茶屋さんもある。評判の店もあるらしいから見てみるといいぜ」
そこは賑わっており、多くの人がいた。お店の中に入り雑貨を見ているものやカフェのテラスで食事をしている人。など多くの店もあることがわかる。
フェルン:「あそこってお菓子屋さんかな?ドルフ兄ちゃん嘘ついてないね!」
レーラ:「お?あそこはパン屋さんかな?ドルフも役に立つね」
キュアレ:「紅茶屋さんもあるんですね、どこから行きましょうか?良かったですドルフさんがいい店のこととかを隠してなくて」
フェイ:「洋服屋さんもちゃんとあるわね。本当に良かったわ、お店があることを隠してなくて」
皆それぞれ、行きたいお店があることを地図で確認し喜んでいる。・・・ドルフに対して一言言ってから。
煌:「ドルフ、大丈夫か?」
ドルフ:「ふっ、大丈夫さ。しかし、今日は日差しが強いな。汗が出てしょうがねぇ」
ドルフは目から汗、誤魔化す必要はないな。涙を流していた。空を見て何かを諦めているかのような表情で涙を流していた。
煌:「と、とりあえずどこから行く?」
フェイ:「そうねぇ、皆別行動でもいいし一緒でもいいわよ?」
レーラ:「せっかくだしみんなで行こう。まずは洋服から行こう」
キュアレ:「そうですね。洋服の後に他に行きましょう」
フェルン:「後でお菓子屋さんに行くならいいよ!」
煌:「なら、洋服屋さんから行こう。ドルフ、案内してくれよ」
ドルフ:「わかった。しっかり案内してやるからな!」
レーラ:「ああ、今度は隠さないでくれよ」
ドルフ:「オォォォォォォン!」
煌:「もうやめてやれ!」
そんなコントじみたことをしてなかなか次に進まずにいた。
〜服屋〜
フェイ:「この服とかどうかしら?」
レーラ:「そうだねぇ、もう少し冒険してピンクとかどうだい?」
キュアレ:「さすがにピンクは如何なものかと」
女子3人は洋服に夢中で男衆はベンチに座っていた。
煌:「別の店に行くか?」
ドルフ:「行ったら怒られるぞ?」
煌:「ですよね?」
フェルン:「僕、別のとこ行きたい」
ドルフ:「そう行ってもなぁ」
フェルンは早く他のとこに行きたいようだ。
ドルフは何かを思いついたのか、いきなり立ち上がった。
どうしたんだいきなり?
ドルフ:「フェルン、トイレ行かないか?」
フェルン:「なんで?」
ドルフ:「いいから行こうぜ(この間にお菓子とか他の店に行こうぜ)」
フェルン:「(!?)分かった!僕も行くよ!」
?何かフェルンに行ったか?
そう考えているとドルフがこちらを見て
ドルフ:「煌はどうする?」
煌:「俺はまだ大丈夫だからいいよ」
ドルフ:「おお!じゃあ行ってくるぜ」
そう行って二人は歩いて行った。しかし、何をどうしたものか。やることないし。洋服もそんな興味ないしな。
そこにレーラがやって来た。
レーラ:「暇そうだね」
煌:「そう見える?」
レーラ:「ははは!見えるさ。そうだ!フェイがこれから着替えるから行って感想を聞かせてくれ」
煌:「ん?いいぜ、興味あるし」
レーラ:「なら行こう」
レーラに連れられて店の中に入り、キュアレが一人で待っているのでそこまで行く。
煌:「キュアレ、フェイは着替え中か?」
キュアレ:「はい。先ほど試着室へと入られました」
煌:「そうか、いい服はあったか?」
キュアレ:「たくさんあって買っちゃいました」
キュアレは喜んでおりこちらも良かったと思うすると試着室のカーテンが開く音がして
フェイ:「レーラ、キュアレ、着替え終わったわよ」
レーラ:「今いくよ」
そう行ってレーラに腕を掴まれてフェイの所へ行く
連れて行かれた先にはフェイがいた。服装は変わっておりシンプルだった。白のワンピースを着ておりシンプルながら元々、フェイ自身が美人であることから目を奪われる。
おいおい、われながら単純だな。
フェイ:「どうかしらって煌?いつ入って来たの?」
煌:「あ、ああさっきレーラに連れられて、あ、その」
フェイ:「?」
レーラ:「ほら感想を言いな」
煌:「分かってるよ、その服似合ってる。白のワンピースがなんていうか似合ってて目を奪われた」
フェイ:「え。いや、その、(赤面)」
?なんだ?なんで赤くなる?
レーラ:「男の人に服で褒められたりすることがないからね。嬉しいのと恥ずかしいんだよ。どうだいフェイ?褒められた感想は?」
フェイ:「え、えと、あの。き、着替えるから!」
そう行って試着室の中へと戻って行った。
怒らせたかな?
キュアレ:「大丈夫ですよ。怒っておりません。きっとレーラさまの言う通り褒められるのが嬉しかったのですよ」
煌:「ならいいけど」
そう行ってレーラと先に店の前で待つことにした。
煌:「レーラは何を買ったんだ?」
レーラ:「私はシャツだね新しいのが欲しかったから良かったよ」
煌:「へぇ、俺はまだ大丈夫だからいいかな」
レーラ:「煌はあまり服に興味がないのかな?」
煌:「そんなにかな?シンプルで動きやすいのがいいかな。着替えが楽なのがいい」
レーラ:「なるほどね、でもそれくらいのがいいかもね。ん?フェイ達が来たよ」
煌:「あ、ほんとだ。二人とも買いたいものは買えたのか?」
フェイ:「!?、ええ買えたわ」
キュアレ:「先ほどの白のワンピースも買ったのですよ」
フェイ:「キュアレ!」
フェイは”なんで言うのよ!”と顔を真っ赤にしてキュアレに焦りながら話していた。
煌:「いいじゃないか、本当に似合っていたんだから。すごい綺麗だった」
フェイ:「もう!煌まで。とりあえず買うものは買ったから行きましょ」
レーラ:「(無理やり話題を変えようとしてるなぁ。これ以上はやめておいたほうがいいからいいか)そうだね。ところでドルフとフェルンは?」
煌:「ああ、二人はトイレに行ったけど。遅いなぁ。もう少ししたら来るだろ?荷物持つよ。」
フェイ:「え、でもいいわよ。私たちでも持てる量だし」
煌:「いいよ。俺が欲しいやつは多分そんなないし。今回は荷物持ちとしても来てるって思ってるから」
フェイ:「ん〜。なら言葉に甘えるわね」
そう行って3人の服が入ったその服屋のロゴが入ったバックを受け取りもつ。すると向こうから二人が歩いて来た。お菓子の入った袋を持って
ドルフ:「悪い悪い!ちょっとトイレ行った後にお菓子を買って行こうってな。なぁフェルン」
フェルンはレーラと話しており
レーラ:「どこに行ってたんだい?正直に言ったほうがいいよ?」
フェルン:「トイレに行かないでお菓子屋さんとか他のお店に行ったよ」
ドルフ:「フェルンさん!」
まさかの裏切りにショックを受けてしまう。周りの目は冷たくこいつはとなっていた
ドルフ:「いや、これはだな」
フェイ:「まぁいいわよ私たちも夢中になってあなた達のことを考えていなかったから」
レーラ:「そうだね。そろそろお昼かな?」
キュアレ:「そうですね。そろそろいいお時間ですし」
ドルフ:「そ、そうかありがとうな!」
レーラ:「でも隠そうとしたからねぇ、この残念男」
ドルフ:「やめてぇ〜!その呼び名残念マスターよりきついからぁ〜!」
哀れすぎる。凹んでいるドルフを連れてお昼を食べに向かった。




