疎まれし青年
うぇーい\\\└('ω')┘////
「退屈だ。飽きた。もうここから出てえな。」
そう言っているのは俺一応神は神なんだが少し違う·····うーん何だったか…。!…思い出した。神々は恐れの念を込め俺をこう呼んだな·····能力を吸収し"神"としての"死"を導く者。だから『死神』と·····。
神々の中でも疎まれたのが俺だった。疎まれる理由は多々あるが主にこの2つだろうな。1つ目は誕生した時からステータスがカンストしている。レベルも上限だし、その他諸々も異様に高い。2つ目は能力だな。
俺は特殊な能力を持っていた。それは『吸収』と呼ばれる能力だった…。能力は名前の通り吸収する事。相手の能力を奪うのは勿論のこと、ステータスまでドレインできる。ドレインしたステータスは上乗せされカンストの上限を超えることができる。もうこの方法でしか俺は強くなることは不可能だろう。
神々はそれを特殊能力と呼んだ。神には愛の女神、破壊の神など様々な神がいて、そいつらからすれば能力を取られたらただの無能力者になる訳だし、疎まれるのも仕方ない…けど、俺も好きでこんな能力を手に入れた訳じゃない。
そんな理由で、神々は俺を恐れ、俺に家を作ったなどと言って俺をこの場所に呼び出した。フラフラ着いて行った俺も悪いんだが、入った瞬間に多重結界が発動するとは思ってなかった。十中八九、この超高度な多重結界はヤツだろう…。そして俺をこの家に閉じ込めた。結界なんてすぐ破れるんだけど、この状況が少し面白かった俺はアイツらの策略に乗ってやった。
幸いなことにここには、ふかふかなベッドに食べたいと思うものが出てくる食堂や訓練所や図書館、お風呂なんかも揃ってて、何だかんだ俺も気に入っていたんだが、こんな日々を48年と6ヶ月(以下略)し続けた俺は流石に飽きた時に、ふと10年前にここで読んだ本のことを思い出した。
その本には異世界なるものがある事が記載されており、当時の俺は何ら興味を持たなかったが、退屈していた俺は異世界に行こうと結界を破り、最高神である創造神ゴウトに会いに行った。
「よう、クソジジイ遊びに来たぜ。」
「はぁ…あの場で大人しくしていれば良いものを…小僧、相も変わらず憎たらしいやつじゃの。」
そういう、白髭の仙人みたいなジジイが創造神ゴウトだ。
「どうせ、ジジイだろ?俺をあの場所に閉じ込めやがったのは。あんな超高度な多重結界ジジイ以外に作れる訳ねえからな。まぁwあんな結界俺の前じゃ意味無いけどなw」
イキり度100%で言ってやった。
「その最高神ゴウトが作った超高度な多重結界を破ったお前さんは一体何者なんじゃろな。でだ、何しに来た。ワシ的にはあの家に帰ってほしい所なんじゃがな。」
「そりゃあ無理な話だな。さて本題に入るか、まあぶっちゃけ言うとだ、賭けをしねぇか?」
「賭け…?じゃと?」
「あぁ、そうだ。ジジイら神々からしたら俺は邪魔な存在なのは知っている。能力を吸収される事は神にとって危険でしかない。そこで賭けだ。俺と決闘をしないか?ジジイが勝ったら俺は死んでやってもいい。」
「ほう?それは願ったり叶ったりで嬉しい話じゃが、あまりにも信憑性の薄い話じゃ、お前さんが守るという確証は何処にあるんじゃ?」
「確かにな。じゃあ『絶対契約』ならどうだ?」
「お前さんから『絶対契約』という言葉が聞く日が来るとはな。お前さんは賭け事というか神々に関わらろうとしなかったであろう?何故じゃ?」
パクトゥムっていうのは神々の絶対契約のことだ。契約した内容が絶対に破ることは出来ないし消すことも出来ない。例えば、死ぬ事を条件にパクトゥムをして敗北すると死んでしまう様にパクトゥムは絶対だ。
「別にあの生活が悪かった訳じゃねえ。ただ100年以上も居ると飽きちまうだろ。長く居れた方だとこれでも自負してるんだぜ?絶対契約を使ったのは、普通に決闘を申し込んだ所でジジイは決闘受けねえだろ?だから俺は絶対契約を使って、決闘を申し込めば最高神のジジイは面白がって受けてくれるだろうって思っただけだ。なんせ最高神のゴウト様に喧嘩を売る命知らずはこの世に居ねえからな。
_________まあ、俺以外にはな。そして俺はジジイ倒して、別世界に行く。」
「ククッ…面白い小僧じゃ。ワシを倒して別世界にな…。お前さんが万が一にでも勝った場合どうする?いや、この質問は愚問じゃったな…。別世界に行くと言うことは遠回しに、ワシの創造のスキルを奪う=勝てると言っておるのじゃろ。」
「分かってんじゃねえか、ジジイ。」
俺はニッと笑った
「ふははははは!面白い。ワシに勝てると思っておるのか?最高神たるワシも随分甘く見られたものじゃの。なぜワシが最高神なのか知ってるおるじゃろうに。」
「甘くは見てねえぜジジイ。あんたが神々の中で1番強いのは知ってるだから最高で最強たる称号、『最高神』を獲得してるんだからな。まあでも最強っていうのも、俺がいなけりゃの話なんだが。じゃあ、始めようぜ。」
「その減らず口、いつまで持つか楽しみじゃわい。汝、〇〇〇〇〇〇と創造神ゴウトの決闘を絶対契約に誓おう。」
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「…懐かしい夢だな。」
「(創造のスキルで作った、転移スキルで今、学校と呼ばれるものを体験している訳だが、どうも普通なんだよなあ·····)」
俺のこの世界の名前は、氷室隼斗という。ルックスは変。通りかかる女神達が目が合うと顔赤くするんだよな。絶対俺の顔が面白いから笑い堪えてたんだろうな。はあ思い出したら萎えそう。身長は187で黒髪、碧眼。肌は死人みたいに真っ白。
さて、俺は今大体の魔法は使えるようになってる。まあこれもゴウト様様なんだけど。にしても、創造魔法が想像以上に優秀で驚いているところだ。創造だけにな…っ☆\ツクテーン/
そして、前世のことを活かして、前髪を鼻先くらいまで伸ばして顔を隠している。何故そうしているのかと言うのが、ここの世界の書物に漫画っていう物があってそれを読んでたんだけど、その主人公が顔に自信が無いから前髪で顔を隠すっていう方法を取ってて俺はこれだ!ってなってからすぐに変えた。昔幼なじみには素顔見られてるんだけど、男だし昔だしOKと思ってる。
顔を変えることも創造魔法を使えば容易いんだが、どうもニセモノの顔って言うのが気にかかって出来ていない。
そして、成績・運動神経も平均。クラスでは友達もまあまあいて何不自由なく過ごせていた。そう思いながら外の景色をぼんやりと見つめていた。
「ハヤトくん!」
そういうのは、茶色のロングボブに青い目の美少女、身長は155で胸が大きい。スポーツが得意な色白の可愛い女の子だ。名前は桃瀬心乃という。この世界で言う陽キャだ。男子にめちゃめちゃ人気でほぼ毎日告白されてるという噂を聞く。ただ心乃には想い人がいて告白を断ってるんだとか。そんな彼女が何故、俺みたいな奴に喋りかけてくれるのか分からないが優しいやつだ。
「何?」
「今度一緒に映画に行かない·····かな?」
映画とは、あの大きな画面に映されて、ポップコーンという食べ物を食べながら見るアレの事か…!
「別にいいけど、俺なんかでいいのか?」
「うん、ハヤト君…じゃないとダメだから…。」
心乃は頬を染めてそう言う。
俺じゃないとダメ?何か頼み事だろうか。まあいい、その日なったらわかるか。
「了解、何時にする?」
「えーとね·····」
日程の話をしている時に異変は起こった。
「なんだこれ…っ!?よく分からないが、皆!教室から出た方がいい!」
そう真っ先に言ったのは、幼なじみの遊馬駿身長181にしてスポーツ万能、成績優秀。容姿もいい。性格もいい。仲もいい。小中高一緒で面倒見も良くて器量もいい。完璧人間だ。(早口)
そんな説明をしているうちに、地面に白色と黒色の魔法陣が浮き上がってきて、俺らを白黒の光が包み込む──。
ご指摘コメ待ってます。(誤字脱字系で)
ストーリーは変更したくないのですが、意見は貰いたいかもです。