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自分の寮に戻り、先程の出来事を思い返す。
愛沢先輩に連れられて行った先には、執行部の皆さんが集まっていて、私を執行部のメンバーに招き入れたいとの事。返事は直ぐじゃなくても良いとも言ってくれた。執行部の一員になれば、全校生徒から、注目の的にされると言う事だ。
私なんかが執行部のメンバー …… 想像つかないな。
そんな事を考えていたら、部屋のドアが空く音で我に返った。
「帰っていたのですね」
「うん」
「夕飯は済まされましたか?まだでしたら早くしないと終わりますよ」
星崎さんの一声で、夕飯を食べていない事を思い出し、慌てて食堂へと向かった。食堂で、一人夕食を食べていると、何処からか、私の噂話しが聞こえてきた。
『見ました?愛沢先輩が、一年生の子の部屋に、来たらしのですよ』
『ええ、知ってますわ。憧れの愛沢先輩が訪ねて来るなんて、羨ましい限りですわ』
『私も、同意見です』
愛沢先輩って、二年生の先輩達にも人気なんだ。そんな人が私の部屋にやって来たのだから、噂にならない方が可笑しいか。
私は一人納得すると、さっさと夕飯を食べて、自室に戻った。
部屋に戻ったら、星崎さんはシャワーを浴びているらしく、浴室から音が聞こえた。私はいつも大浴場の方へ行くが、先程の様子からすれば、大浴場へ行っても噂話しの対象にしかならないだろう。それなら、今日は部屋の浴室を使うのが無難だ。
と言うか、これ程にまで噂になっているのならば、私が執行部を辞退した日には、どんな噂が流れるのだろう。もし、そんな事になれば、私はこの学園に居られるのだろうか?そんな事ばかり、頭に過っていた。
今回は、短めですみません(TT)
まだ、人との絡みが少ないから、主人公の独り言が多い(´-ω-)