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聖 白薔薇学園執行部   作者: 南條 樹
課外活動と夏休み
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課外活動を行ってから数日。

今日は終業式で午前中のみの登校。とは言え私達は普段より寮住まいなので、学校が終われば寮へ帰るだけ。出掛けるのは、その後から幾らでも行けるし、そのまま帰省やバカンスへと出掛ける子達だって居る。

愛美先輩は、夏休みを利用して芸能関係への売り込みをするとか。他の先輩達は、それぞれの別荘へと行くらしい。

私は明日から家に帰る予定だ。


『夏休みだからと言ってだらけないように。課題もしっかりとやり、元気な姿でこのクラスに戻ってくる様に』

『起立、礼!』


終業式は今までに無い程短く終わり、先生の話も簡潔に必要な事だけ言うと、さっさと教室を出て行った。

他のクラスはまだHRの最中な為、私達は大半の子がまだ教室に残っていた。


「幸村さん、今良いですか?」

「委員長どうしたの?」

「夏休みは家に戻られると言ってましたが、何方かお迎えとかいらっしゃるのですか?」

「迎えは来ないよ。そんな大層な家じゃないし、一人で帰るつもりだよ」

「それは……えっと、大丈夫なのですか?」

「駅までは黒崎先輩と一緒なので大丈夫だよ。電車に乗ってしまえば、この学園の人だけって事は無いからね。それに地元の駅着いたら、友達が迎えに来てくれるってメール来てた」

「変な噂は出て無いと思いますが、気を付けて下さいね」

「委員長、心配してくれてありがとう」


他のクラスもHRが終わったのか、静かだった廊下も生徒達の話し声で賑やかだった。





翌日。

学園に一番近い最寄り駅に、黒崎先輩と一緒に電車が来るのを待っていた。


「本当に一人で大丈夫か?」

「心配してくださって有難うございます。電車に乗れば学園生は殆ど居ませんし、到着駅には友達が待っててくれてますので大丈夫です。もし、心配でしたら、駅に着いたら先輩にメール送りますよ」

「そこまで言うのなら大丈夫だろう。でも、駅に着いたらメールは送る事。私服だから、学園生とはバレ無いだろうが、ネットで流出していた以上、注意は怠らないで」

「はい。黒崎先輩、お休みの所私の為に付き添ってくれて有難うございました」

「お礼はいい、これも仕事のうちだ。じゃあ、気を付けてな。元気な姿で戻って来てくれればそれで良い」

「はい」


先輩に見送られ、私はホームに停車した電車に乗り込む。

電車に揺られる時間は長く無いので、待っててくれている天音にメールを送っておく。

電車内は夏休みといえ平日の昼間だから、乗っている客も疎らでのんびりと座っていられる。

窓の外の景色を見ていたら、メールを受信した音が鳴り開けば、雨音からの返事で駅で私が来るのを待っているそうだ。

昔から、ことある事に天音は私に対して心配性だった。中学で引き篭もりがちな私を何かと気遣ってくれて、ずっと親友で居てくれた。

高校生になって、私と学校が違う事に何かと心配してメールをくれたりしてた。


雨音に事件の事、知られなければいいけど……


思いとは裏腹に、この後に待っていた事とは!?





長らく更新が停止してすみません。

今回より少しづつ再開していきます。

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