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聖 白薔薇学園執行部   作者: 南條 樹
決別と・・・
38/45

理事長室に呼び出され、話し合いをしてから一週間。その間に問題が一気に解決された。

結果から言えば、不正をしていたのも、私に嫌がらせをいていたのも時雨だった。

藤原先輩は時雨の事を不審に思い、アイラ先輩に頼んで時雨の行動を探っていたとか。

でも、それだけでは決めつけるには曖昧だったらしいが、この事を纏めた書類を理事長に提出していたそうだ。

そんな事など一切知らない時雨は、何時もの様に誰も居ない時間を見計らって、空き教室で私に対する嫌がらせのアレコレしていた時に、アイラ先輩が偶然を装い時雨に近付いた事で発覚したとか。

それと、今回の件で、以前お世話になった寮の寮母さんも時雨の周りを探っていたそうだ。

何故、寮母さんが探っていたのかと言えば、実は寮母さんと理事長は親戚なんだとか。


不正及び嫌がらせが発覚した時雨は、理事長に呼び出され停学となった。その時の時雨は、激しく抗議をしたそうだが、結局受け入れて貰う事は叶わなかった。

そんな時雨は今、寮ではなく、中央棟の一階にある礼拝堂の奥で生活をしているらしい。それと同時に、今回の事で関わった先生達は学校を辞めたと後になって分かった事だった。

今回の事件を切っ掛けに既に変わった事、これから変わる事などが理事長から正式に発表があった。

そんな私は、クラスで今まで通りに過ごしている。

多少変わったのは、私の周りに居る人達。今までは時雨か一人だったが、今は委員長と双海さんと一緒に居る事が多くなった。




「雪村さん、今度の課外活動は一緒の班ですので、何処を回るか決めておいて下さいね」


「私の行きたい所で良いの?」


「ええ。前回の課外活動の時、雪村さんは参加出来なかったのですから、今回は雪村さんの意見を優先にしますよ」


「分かった。それじゃ、何処にするか考えておくね」


私達の学園は、定期的に授業とは別に課外活動と言うものがある。平たく言ってしまえば、ボランティア活動だ。

その内容は、周辺地域のゴミ拾い、介護施設への慰安訪問、周辺地域で行われるイベントへの参加及びその手伝いなど色々とある。この課外活動には、学園とは反対方向にある付属の中学校でも行われているらしい。

前回の課外活動の時は、私は入院中だった為参加する事を出来なかった。成績には直接影響しないけれど、やはり出れなかったのは残念だった。この課外活動は、ゲーム内にも同じ事があって、色々なイベントが巻き起こるからだ。勿論、今の私達は実際のゲームとは異なるのは分かっているので、イベントが発生する事は無いけれど、それでもモデルとなった学園に居ると思うと、なにかしらあるかもと思ってしまう。浮かれて周りに迷惑を掛けない様に気を付けないと。


「雪村さん、今日は執行部に寄るの?」


「今日は用事無いから寄る予定は無いかな」


「それじゃ寮に帰る前に、寄り道していかない?」


「いいけど、双海さんは予定無いの?」


「風紀委員の仕事は、お休みだよ。それじゃ委員長も誘って行こうか」


「あれ? さっきまでここに居たと思ったけど…… ?」


「委員長なら他の人に呼ばれていたよ」


「そうだったんだ」


「私は委員長呼んでくるから、雪村さんは用意出来たら廊下で待ってて」


「分かった」


荷物を纏めて教室を出て廊下で待っていると、直ぐに委員長と双海さんが来た。そして三人並んで学校を後にした。

この章は、ここで終わりになります。

次章から新しい展開になる予定です。

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