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聖 白薔薇学園執行部   作者: 南條 樹
決別と・・・
35/45

寮へ帰るとスマホに着信があり、誰からなのか確認したら実家からだった。

電話を掛けると、直ぐに通話になった。


「もしもし」


『時雨か?』


「お父さん、何か用なの?」


『お前、学園で何かやらかして無いよな?』


「そんな事するわけ無いでしょ! それよりも、担任の先生解雇してよ。あの先生、クズで使えない。お父さんなら出来るでしょ」


『それは出来ない』


「どうして? 今まで私の言った事は全部叶えてくれたのに、急に出来ないなんて可笑しいよ」


『学校側に賄賂送ってた事も、時雨の我儘を聞けたのも今の地位があるからだ。でも、その地位でさえ、所詮は飾り物だったと言う事だ。日本屈指の財閥に目を付けられた以上、今まで通りには出来ない。生き残りたければ、大人しくするしか無いのだ』


「そんな事、信じれない。お父さんなんてもういい」


そう言い残すと私は通話を切り、私専属のメイドに直接電話を掛ける。


「もしもし」


『お嬢様、如何なさいましたか?』


「お父さんが使えないから、貴女にお父さんの変わりをやって貰います。先ず初めに、私のクラスの担任の教師を解雇される様に仕向けなさい。それと、幸村葵を始末しなさい」


『それは何方も応える事が出来ません』


「貴女は、私専属のメイドよ。私の言った事には素直に従えばいいのよ!」


『お嬢様が何て言おうが、申し訳ありませんが引き受ける事は出来ません。旦那様からお達しがきております』


「もういい」


どいつもこいつも使えない。私一人でやるしか無さそう。まぁ、担任を解雇させるのは今は良いとして、先ずは葵を先に始末しよう。そうと決まれば、早速行動に取り掛からなければ。





**********



「五十鈴さん。此方が資料になります」


「有難うございます。それで、相良さんはどうでしたか?」


「予想通りでした。彼女が今回の件に携わっているのは、間違い無さそうです」


「そうですか」


「ただいま。面白い情報を聞けたよ」


「面白い情報ですか?」


「アイラさんも居たのですね。謹慎していた生徒達が集まって話をしていたので、陰から話を聞いていたけれど、どうやら彼女達は相良さんに不満があるみたい」


「どう言う事ですか?」


「自分達は謹慎処分を受けたのに、彼女だけ何も処分を受けてない事が不満らしい」


「つまり?」


「彼女達を動かしたのは、相良時雨で間違い無い。彼女が何らかの理由で、幸村さんを嫌悪する様になった。そして、それがエスカレートして傷害事件を起こした。ただ、幸いな事に幸村さんは足の怪我だけで済んだ事だね。それに対して不満を持った相良は、また幸村さんに何か仕掛けてくる可能性が高いと」


「そうですか。切っ掛けが何か分かれば、相良さんも嫌がらせを止めると思うのですが……」


「それは、もう少し調べる必要があるって事だね」


「それなら私が調べよう。今日、何度か相良さんと会ったが、彼女私の事を執行部の一員だと気付いていない」


「そうなの?それならアイラに任せた方が良いのかな」


「すみれは他の生徒達からも、何か話題が出てないか調べて貰えますか?」


「りょーかい」


「全ての情報が集まったら、一度会議を開きましょう。男子執行部へも連絡をしないといけないですからね」


「「はい」」




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