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かなり間が空いてしまいスミマセンm(__)m
翌日。
私は、時雨との約束で、例の店でパフェをご馳走していた。そのせいなのか分からないが、今日の時雨は、朝から何時もより積極的に、私にベッタリとくっついてきて、他の子達が私に話し掛けようとしたら、迷惑そうに見ていた。
そんな状態もあって授業中も身が入らず、先生に注意されてしまった。もうすぐ中間テストがあるのに、こんな状態ではヤバい。
「葵ちゃん。約束守ってくれて、ありがとー」
「図書委員の仕事、忘れていたのは事実だからね」
「あはは。それでも、普通はここまでしないよ?」
「そうなの?」
時雨の前にあるのは、この店一番のジャンボパフェ。一人で食べるには、少々ボリューミーなそれだけど、大の甘党である時雨は、大喜びして嬉しそうに食べている。向かい側に座る私は、コーヒーを啜っていた。本当は何も要らかったけど、時雨が執拗に言ってきたのもあって渋々頼んだのだ。そのお陰で、私の財布は寂しい状態なんだけれどね。
「処で葵ちゃん。昨日、帰りに見掛けたけど、葵ちゃんと一緒に居た先輩は誰?」
昨日一緒に居た先輩……?新先輩の事じゃないよね?先輩と会った時は、私以外誰も居なかったし。それ以外となると……あ!
「黒崎先輩の事?」
「黒崎先輩て言うの?昨日、葵ちゃんと一緒に寮へ帰って行った人だよ」
「じゃあ、黒崎先輩だ」
「その黒崎先輩も、一緒の寮だったりするの?」
「そうだよ」
「でも、黒崎先輩って、執行部の人じゃないよね?」
「うん。黒崎先輩は、空手部の人だよ。それとは別に、私達執行部のメンバーのボディーガード? してる人だよ」
「ボディーガードって何か物騒な事でもしているの?
」
「違うよ。私は含まれないけれど、先輩達は有名でしょ。ファンクラブが出来る程に。そういう人の中には、過度な人から守る役目を、黒崎先輩達が担ってるの」
「確かに、熱狂的なファンの人居るもんねー」
のんびりと話しをしながら、コーヒーを飲んでいたら、店の入り口付近で、女の子の黄色い歓声が聞こえてきて、そちらを振り向くと、かなりイケメンな男の人が来店したらしい。その人達をじっくりと見ていたら、その片方の人が、昨日会ったばかりの新先輩だと、気が付いた。
『キャー!皇先輩よー!』
『邑雲先輩も、素敵です!』
『こっちに、手を振ってくれたわ!』
『私にも、手を振ってくれたわ!』
女の子達の熱狂が凄い。それだけ、あの二人が人気なんだ。
「まさか、ここで執行部の方に、会えるなんて……」
「時雨?」
パフェを食べていた手を止め、入り口に居る二人の先輩を凝視していた。
その間に、新先輩と邑雲先輩と呼ばれた人達は別々の所へ行き、邑雲先輩は女の子達に囲まれて新先輩は、そのままこっちに歩いてきて …… こっちに? って、え? 私の所 ……? 柔らかい笑みを浮かべると、私に手を差し伸べて来て……
「また、会ったね」