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6話本文を若干変更しました(鉄インゴット→真鍮と鉛のインゴット)そのためこちらも6話に会わせております
シムと別れた後、フレンド欄に目を通しスミがログインしているか確認する。
シルバーイーグルの羽は武器屋に持っていけば良いとのことだったのでスミに売るため確認する。
ログインしているようなのでコールする。
コールはログインしている相手と直接会話できる所謂電話のようなものだ。
「スミ今大丈夫か?」
「はいブレットさん。今良いですよー今日はどうしたんですか?」
「いやシルバーイーグルの羽が手に入ったからな、お前いるか?」
「ええっ!?シルバーイーグルの羽ですか!?今その羽で作った矢って凄い売れ筋なんですよ!!マジですか!?」
「マジマジ大マジだよ。結構あるからさ買い取ってくれない?」
「うえぇ手持ち足りるかなぁ……」
「今昨日と同じ武器屋か?じゃあそっちいくから」
「あっはいお待ちしてますです!!」
うーんどうやらかなり価値があるみたいだ。
これなら真鍮と鉛は買っても良さそうだな。
さて早速行きますか。
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「こんにちわー。ああ昨日はありがとうございました」
武器屋にいくと昨日と同じ店員だったので昨日案内をつけてくれた礼をする。
「ん?あー昨日の兄ちゃんか。まあ気にすんなあそこはお得意様だからよ」
「はいありがとうございます。あのスミの奴と約束してるんですけどいいですか」
「おうちょっと待ってな。おーいスミ昨日の兄ちゃんが来たぞー」
といって鍛冶場に向かって叫ぶと、昨日と同じ格好をしたスミが出てくる。
「あっ早かったですねー。えーとそれでシルバーイーグルの羽って何枚くらいあるんですか?」
「ああ30枚位かな?」
「結構ありますねー今あんまり手持ちないんですけどどうするですかね?」
「それでなんだがお金は半分でいいからその分真鍮と鉛でくれないか?」
「ああ銃弾用ですね。大変ですねぇ。うちではそちらに卸してるから作ってますけど普通だとあんまり流通しないですから」
「じゃあその条件でいいな?えーとこの場合はトレードの方が良いのかな」
「はい、そうですねトレード送りますんで」
この世界ではアイテムを物質化し直接物を出して交換する方法と、アイテムトレードというシステムを使って物質化せず交換する方法がある。
普通は物質化して交換する方法が主流(現物を見ないと<鑑定>等のスキルで確認できないため)だがアイテムの数が多いとき等はトレードが使用される。
目の前にウィンドウが浮かび上がりこちら側のアイテムストレージにシルバーイーグルの羽×30
を選択しyesを押す。
「はーいこれでトレード完了ですねー。いやー木工の方はちょっとさぼり気味だったから矢の製作頑張らないとですね。」
「おうがんば……おいこれ、こんなにもらって良いのか?」
手元に来たアイテムは30,000Gと真鍮、鉛インゴットそれぞれ100個もあった。
「えぇ……今更ですか?そういうのはトレードする前に確認しなきゃですよ」
「ああすまんいやでもこんなもらっても良いのか?」
「いやぁそれだけじゃあ足りないくらいあるんですよ。この羽で作った矢って矢の速さと飛距離上昇の効果が付くんで、弓使いに飛ぶように売れるんですよねー。」
「ふーんそうなのかその辺の相場とか一度確認した方が良いかなぁ」
「そうですよー相場知らないとぼられちゃうですよー。あっじゃあうちはこれでいくんでまたなんか手に入ったら連絡くださいです。」
「おう、じゃあな」
なんか一気に懐が暖かくなったな。
まあいいやこれでやっと火薬と真鍮と鉛が揃った。
速く師匠のとこに戻らなきゃな。
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「師匠ーもどりましたー」
「ん?ああお帰り。ふぁーねむねむ」
この師匠、弟子が頑張ってる間、昼寝していやがったのか。
まあ寝起き顔がちょっとかわいいから良いけど。
俺は決してロリコンじゃない俺は決してロリコンじゃない。
大事なことなので二回言わせてもらう。
でもこの師匠見てるとなんか危ない気持ちになるんだよなぁ。
「んどうした?素材揃ったのならすぐ始めるぞ」
「あっはい今いきます」
そう言って店の裏手にある工房に引っ込む師匠についていく 。
「さてまずこれが弾のレシピだ。取り合えず一般的に使われる対モンスター用の弾だな」
「一般的なやつ以外だとどうやって作れば良いんですか?」
「細かいカスタムはスキルが高くなると選べるようになっている。まあまだまだなお前は基本の形ができる用になってからだな。」
「えっ弾って自動で作れるんじゃないんですか?」
「まーそうなんだけど最初のうちは失敗したり品質が低くなったりするもんだ。何度も挑戦するのが上達の近道だな。なーに気にすんな私の弟子であるうちに完璧にしてやる。」
笑顔でいうけどそれってひたすら頑張れってことだよね。
てか何を頑張れば良いんだ……
色々言いたいことがあるが取り合えず弾の製作を始めることにした。