男の浪漫
俺は思う。
戦艦や人型ロボットとは男の浪漫の結晶であると。
俺は思う。
その戦艦や人型ロボットにドリルがついているとなおさらすばらしいと。
俺は思う。
その戦艦は爆発、沈むと見せかけてひっくり返る。
そのひっくり返ったところには無傷の兵装が並んでいて攻撃してくる。
つまり反転してからが本番だと。
俺は思う。
変形合体もすばらしいと。
つまり男の浪漫とは巨大な機械がぶつかり合い火花を散らす。
鉄が火を吐き爆発する。
「あなたー。
早くあなたの部屋のゴミ片付けてねー」
「分かったよ……」
でも男の浪漫は女や子供には理解できない。
男の浪漫は女からしたらゴミ。
子供からしたらただのおもちゃなのだ。
まったく……。
だが男の集めた浪漫は某宇宙戦艦の第三艦橋のように
何度でも何度でも蘇るのだ。
――――さて、部屋の片づけをしようか。
妻は怒らせると怖いのだ。
そして妻の掃除機という名の波動砲は俺が作ったプラモデルを
容赦なく粉砕していくのだ。
ちなみに僕は高校生です。
かーちゃんに壊されます、掃除機とかで。
そんな悲しい叫びです。