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アダムとイブと俺

作者: 虫松
掲載日:2026/03/16

目を覚ますと、そこは楽園(エデン)

だった。

青い空。

どこまでも続く草原。

やたらでかい木。


そして裸の男女。

「……は?」


男は筋肉ムキムキ。

女は超絶金髪美人。


二人は仲良く手をつないでいる。

俺は思った。


(あ、これ……アダムとイブだ)


俺は頭を抱えた。


「いやいやいやいや!!」


神さま、聞こえてます?

俺、要ります??


この神話ぽい世界、

・アダム

・イブ

・そして俺


三人。


どう考えても

俺、余り物。


しかも問題がある。

言葉が通じない。


「ヘイ!ジャパニーズ!俺!」


アダム

「???」


イブ

「???」


アダムが俺を指差した。


「アー……?」


イブ


「アー?」


俺

「アーじゃねぇ!!」


原始人かよ!!


そして事件は起きた。

木に赤い実がなっている。


リンゴ。


俺は思った。

(あ、これ……)

禁断の果実。


つまり

食べたら終わるやつ。


するとイブがリンゴを手に取った。


「おい!!」


俺は必死に止めた。


「それダメ!!

それ食べたら人類史が始まっちゃう!!」


イブ


「???」


通じない。


イブは笑顔。


かわいい。

ちょっとドキッとした。


アダムも笑顔。

むかつく。


イブはリンゴをかじった。


シャク。シャク。


あーあ。


俺は天を見上げた。


「神さまーーーーー!!」


その瞬間。

空から神の声。


「禁断の果実を食べたな。罰を与える。」


俺

「知ってたーーーー!!」


アダム


「???」


イブ


「???」


雷が落ちた。


ゴゴゴゴゴ。


神の声。


「お前たちは楽園を追放する。」


アダムとイブは手を握り合う。


♥ラブラブ♥


俺は叫んだ。

「いや待て!!

俺は食ってねぇ!!」


神

「お前もだ。」


俺

「なんで!!??」


神

「お前は見ていた。」


俺

「それだけ!?」


神

「あと少しムカついていただろう。」


俺

「それはラブラブしてムカつくよ!!」


アダムとイブは幸せそう。


二人は肩を寄せ合っている。


イブが俺を見て微笑んだ。

「……」


かわいい。


アダムが俺の肩を叩く。

「アー!」


イブ

「アー!」


俺

「仲間扱いすんな!!」


楽園

▼

▼

▼

▼

地上


そして三人は楽園を仲良く追放された。


地上をトボトボ歩く。


アダムとイブは手を繋ぐ。


俺は一人。


孤独。


しかし突然イブが振り返った。


そして


俺の手を握った。


俺

「え?」


イブ

「アー。」


アダムも笑う。

「アーア。」


三人で手をつなぐ。


俺は思った。

(あれ……?)


もしかして。

これ。

人類史最初の三人旅?


神の声が遠くから聞こえた。

「……一人余計に作ってしまったか。」


俺は叫んだ。

「やっぱりミスかよ!!」


挿絵(By みてみん)


こうして

人類の歴史は始まった。

アダムとイブと俺。


世界最初の禁断の三角関係。


【アダムとイブと俺】


♥完 ♥

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