アダムとイブと俺
目を覚ますと、そこは楽園
だった。
青い空。
どこまでも続く草原。
やたらでかい木。
そして裸の男女。
「……は?」
男は筋肉ムキムキ。
女は超絶金髪美人。
二人は仲良く手をつないでいる。
俺は思った。
(あ、これ……アダムとイブだ)
俺は頭を抱えた。
「いやいやいやいや!!」
神さま、聞こえてます?
俺、要ります??
この神話ぽい世界、
・アダム
・イブ
・そして俺
三人。
どう考えても
俺、余り物。
しかも問題がある。
言葉が通じない。
「ヘイ!ジャパニーズ!俺!」
アダム
「???」
イブ
「???」
アダムが俺を指差した。
「アー……?」
イブ
「アー?」
俺
「アーじゃねぇ!!」
原始人かよ!!
そして事件は起きた。
木に赤い実がなっている。
リンゴ。
俺は思った。
(あ、これ……)
禁断の果実。
つまり
食べたら終わるやつ。
するとイブがリンゴを手に取った。
「おい!!」
俺は必死に止めた。
「それダメ!!
それ食べたら人類史が始まっちゃう!!」
イブ
「???」
通じない。
イブは笑顔。
かわいい。
ちょっとドキッとした。
アダムも笑顔。
むかつく。
イブはリンゴをかじった。
シャク。シャク。
あーあ。
俺は天を見上げた。
「神さまーーーーー!!」
その瞬間。
空から神の声。
「禁断の果実を食べたな。罰を与える。」
俺
「知ってたーーーー!!」
アダム
「???」
イブ
「???」
雷が落ちた。
ゴゴゴゴゴ。
神の声。
「お前たちは楽園を追放する。」
アダムとイブは手を握り合う。
♥ラブラブ♥
俺は叫んだ。
「いや待て!!
俺は食ってねぇ!!」
神
「お前もだ。」
俺
「なんで!!??」
神
「お前は見ていた。」
俺
「それだけ!?」
神
「あと少しムカついていただろう。」
俺
「それはラブラブしてムカつくよ!!」
アダムとイブは幸せそう。
二人は肩を寄せ合っている。
イブが俺を見て微笑んだ。
「……」
かわいい。
アダムが俺の肩を叩く。
「アー!」
イブ
「アー!」
俺
「仲間扱いすんな!!」
楽園
▼
▼
▼
▼
地上
そして三人は楽園を仲良く追放された。
地上をトボトボ歩く。
アダムとイブは手を繋ぐ。
俺は一人。
孤独。
しかし突然イブが振り返った。
そして
俺の手を握った。
俺
「え?」
イブ
「アー。」
アダムも笑う。
「アーア。」
三人で手をつなぐ。
俺は思った。
(あれ……?)
もしかして。
これ。
人類史最初の三人旅?
神の声が遠くから聞こえた。
「……一人余計に作ってしまったか。」
俺は叫んだ。
「やっぱりミスかよ!!」
こうして
人類の歴史は始まった。
アダムとイブと俺。
世界最初の禁断の三角関係。
【アダムとイブと俺】
♥完 ♥




