表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/66

帰って来なかった日常

『ふぅ、結局はいなかったな』


「そうね、あの魔物はいないわね」


次の日にナナと魔物の森へ入った。そこにはいたのは通常のホーンラビットだったので、いつも通りのやり方で倒し周辺を探索した


「飛べる範囲で見たけど、やはりあの魔物はいなかったわね」


「う〜ん、結局あの魔物はなんだったんだろうか」


正直戦いたくはないが、本当にいたことを確認はしたかった


「魔麦は取るの?」


『ああ、見に行こうか』


ナナに言われて奥に進んで行く、まずはホーンラビットをまた狩れること、そして魔麦を手に入れられることを喜ぶことにした




『少ないな…』


「こんなものだっけ?」


いつもなら結構な量が生えていたのだが、今回は見に行ける範囲では少なかった。あのホーンラビットも魔麦を食べていたので、それが原因かもしれない


『仕方ない、今日は戻ろう』


「そうね、また明日来てみましょう」


魔麦と倒したホーンラビットを持って、森の入り口へ向かった








「お、どうだった?」


『そうですね…自分が見た魔物はいなかったです』


「そうか、九十九のことを信じてはいるけど、いないものは仕方ないよな」


『そうですね…あとこれ』


マスにホーンラビットと魔麦を預けて、納品をお願いする


「お、倒せたのか、魔麦はちょっと少ないんだな」


『それがあまり生えてなくて…もしかしたらこの前の魔物が食べているのを見たので、そのせいかもしれません』


「まぁ無事九十九が戻ってきたし、少しでもあるだけでもいいだろう」


マスは渡したホーンラビットと魔麦を持って、街の中へ入っていった


「兄ちゃん相変わらず凄いな、最近ホーンラビットの納品率が上がったからと、ホーンラビットは実は弱いのではないかと聞かれたよ」


『聞かれたのですか?』


「おう、この前酒場に行ったらローブを来た男にな、顔は見れなかったけど若くはなさそうだったな」


「なるほど…」


最近詰所を利用させてもらう代わりに、マスや他の門番の懐は温めている。その分で酒場に行く回数も、増えたそうだ


(大丈夫だろうか、マスさんが一応口止めはしてくれてるはずだけど)


俺が注意をしてしまうと、せっかく築いた関係にヒビが入るかもしれない。俺はそれが怖かった


「パンも楽しみだな、うちの家族も楽しみにしてるんだ」


『そうですか、それは良かったです』


元の世界でもそうだったが、人間関係が得意ではないので、結局この時は何も言えなかった






「待たせたな、品質も問題なしだったぜ、これお金と昼はチキンバードの丼にしたぜ」


『ありがとうございます』


「魔麦のパンに慣れちゃうと、今までのパンはあまり口に入れづらいよな」


『たしかにそうですよね』


マスと2人でチキンバード丼を食べる。この世界に来て、今のところこれが一番好きだった


(さっきの件、言っておいた方が良いかな…)


先程の門番の話を思い出す、ただ個人の好みで酒場に遊びに行っているのに、それを制限するのはおかしいと思う


(まぁ大丈夫か)


その時はマスや門番達に悪く思われたくなくて言えなかったが、そのせいでこの日常が終わるとは思いもしなかった


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ