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食の革命

『なんだあれ…』


「や、やばそうね」


ナナを追いかけて少し奥に行ったところで、お目当ての魔物は見つかった。だがそれは想像していたよりも危険な魔物だった


ラストエレファント レベル 30

HP 600/600

MP  50/50

力   800

体   500

速   150

運    20


パッシブスキル

鉄壁の皮膚 HPが最大の時、受けるダメージを減らす

アクティブスキル

怒りの咆哮 害意のある対象へ叫び、暫く動きを止める

死の体当たり 相手の防御力を無視して体当たりをする、怒りの咆哮が効いている場合はダメージは2倍になる




『え〜無理です、死にます』


「さすがにこれは無理ね」


ステータスを見て驚いた、今の俺では全く歯がたたないからだ。そしてスキルにコンボもあるのにも驚いた


『即死コンボ持ちはやばいだろ、名前の通りだな』


「コンボ?何それ?」


『咆哮で動きを止めてから体当たりをする流れだな、初見殺しにもほどがある』


「初見殺し?さっきからわからないことばかり言うわね」


ナナには理解が出来ないみたいだ。元の世界でゲームをやっていた俺には、当たり前の言葉なんだが


(ラストエレファントか、名前の通りだな)


30メートルほど先にその姿が見える。見た目は象より一回り大きく真っ黒な身体、特徴的なのが頭に生えた角が3本と牙は4本


「でもこちらに気がついてるのに来ないわね」


『そうだな、俺達が敵意がないのがわかっているのかもしれないな』


「今のうちに一発入れてみる?」


『死ぬわ!』


先程俺達に気がついたのか、チラッと目線を感じた。だが興味がなさそうに、足元にある草を食べようと鼻を伸ばした


『何も知らずに攻撃したらやられるパターンかもな』


「あ、やばかったわ…」


『ん?』


いつの間にかナナは俺の傍から離れていた、そして戻って来ると顔は青ざめている


「他にも何かいないか、周辺を飛んだんだけど…」


『うん』


ナナはいつの間にか索敵に出ていてくれたらしい


「あそこの茂みとかあとあの奥、踏まれて粉々になった骨があったわ」


『うわ〜』


過去に挑んだ冒険者のものだろうか、見えないところには死体があるらしい


「命があるうちに逃げましょう」


『わかってる、だけどあれは…』


魔物が食べている物が気になった。それはまるで元の世界の授業の時に、教科書に載っていた植物に似ている


『もしこれがそうなら』


周りを見渡すと、ところどころに生えている


「早く行こう!」


『わかってる、少し待ってくれ』


腰からナイフを抜いて近くにある植物を切っていく、本当なら先の部分だけが欲しかったが袋を持ってなかった


『よし、行こう』


俺は抱えられるだけの植物を持って、森の外へ向かって走った。途中でホーンラビットの死体も回収したが、スキルが切れていたので重く、運ぶのには苦労をした








『生きた〜』


「あれはやばかったわね」


森の外に出ると、腰が抜けそうになった。なんとかマス達の近くへ行くと、その場に腰を降ろした


「おいおい、今日も倒して来たのか」


「お〜凄いな兄ちゃん、ちょっと持たせてくれよ」


俺からホーンラビットを受け取ると、朝のおじさんは軽々と持ち上げる


「まったく…無理するなと言ったのに、ところでそれはなんだ?」


『これもしかしたらなんですけど、パンの材料にならないかなって』


女神がくれた万能鑑定のおかげで、この植物を見た時になんとなく感じた


魔麦 魔物の森に生息する植物、特殊な土や栄養から育ったため一般的な物とは質が違う


(たぶん人が食べても、大丈夫だと思うんだよな)


自信はないがもしかしたらと、命懸けで持ち帰った


「俺が知ってるものと違うな、パンか…」


『難しいですかね?』


今まで食用にしようとは思われなかったのだろうか、マスでさえこれの存在は知らなかったみたいだ


「いや、知り合いに頼んでみるよ、あとホーンラビットもギルドに渡してくるな」


『お願いします、おじさんにも何かあげてください』


「お、兄ちゃん今日も悪いな、さすが俺達の勇者様だな」


『え、いや…』


勇者様と言われて驚いた、マスが昨日言っていたが俺は特別扱いされているようだ


『勇者様って言うのは止めて戴けると…』


「お、そうか?わかった、皆にも言っておくよ」


おじさんは俺の言葉に一瞬考えたが、素直に受け入れてくれた


「立てるか?」


『あ、大丈夫です、ちょっと休みますね』


立ち上がり、なんとか歩いて詰所へ戻った


(う〜む、後で袋を頼むか)


詰所の椅子に座り考えた。万が一あの魔麦で美味しいパンが作れるなら、また取りに行くのも悪くはない


『ただあの魔物は無理だわ』


「そうね、暫くは倒せないでしょうね」


詰所に入るまで、黙って頭に乗っていたナナが口を開く


『いつか強くなったら倒してみたいな』


「美味しいのかしらね」


『象肉は想像つかないな…』


『ぞう?』


「俺達の世界ではエレファントは象なんだよ、だからそういう翻訳がされてるのだと思う」


「へ〜そうなんだ〜」


元の世界とは、見た目が全然違う凶暴そうな象だった。もしあちらから動かれたら、今は天国にいたかもしれない


『今日もなんとか生き残れたな』


「明日はどうしようかしらね」


『たまにはゆっくりさせてくれ…』


ナナのやる気を浴びて、俺は机に倒れ込んだ


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