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第36話 ハーレムライフ正式開始?


「ということで、赤い髪の双子を見つけたらすぐに知らせるように」


 領地の屋敷、食卓を囲んで俺たちは美味しいグラタンを食べている。


「でも、怖いですね。悪い人が2人もいたなんて……慈善団体とはいえ我々も救いきれないかも」


 ユフィーのいう通り、転生者の方は俺たちでは救いきれないかもしれない。まだ出会ったわけではないけれど、「転生したからなんでもやっていい」と思う人間だった場合かなり厄介だ。

 それになにかしらのチート能力を持っている可能性も……。恐ろしい。


「あぁ、それに魔王の動きも活発になっているらしい。俺も国営保安局の魔術師団長として活動をしつつしっかりと情報を集めておくよ」


「情報なら、私いい知り合いがいるわよ。スラム街のだけど。情報屋をやってる女の子がいるの。紹介しようか?」


 シュカがそういうとローミアが


「私も久しぶりにライムちゃんに会いたいわ」


 と言った。聞けばその情報屋ライムと2人は幼馴染らしい。


「シュカ、よろしく頼むよ」


「了解よ。手紙を出しておくからそのうち来てもらいましょう」


「ダヴィド様、私は周辺の警護を固めます。魔王の件も赤い髪の双子の件もです。腕がなりますね……!」


 クルネはやる気まんまん。魔王が動き始めてモンスターが活発になるのはあまり良くないことではあるのだがな。


「みなさん、お友達にナースはいませんか?」


「どうしたんだ? ユフィー。回復魔法ならユフィーがいるだろう?」


「私は、回復魔法を使えますが……ナースではなりません。怪我人の看護やその……出産とかそういうのは」


「出産?」


 ユフィーが真面目なトーンで答える。


「いいですか、教祖様。世界が闇に満ちようとしているなら急がねばなりません。教祖様の子孫を残すんです。そのためにはお屋敷にナースが1人いても良いと思いませんか」


 ナースというのは忍や盗賊と同じくこのゲームにある職業の一種である。回復魔法使いとは違って魔力を使わずに「治療」という特技を使えたり、ナースが薬草や治療薬を使うと効果が倍になったりとゲーム序盤はかなり活躍する。


「ナースを探すのはいいが、その前が問題だな。ユフィー」


「へっ?」


「いいか、確かに俺の子孫を教団のために残すってのは重要かもしれないけど……やっぱりそういうのは愛があってこそだと思うんだ。お前たちだって好きでもない相手と子供を作って……なんてよくないと思わないか?」


「そうなんですね、教祖様……やはりユフィーたちはまだ教祖様への愛が足りていないと……そういうことなんですね!」


 俺のこのゲーム内での推しはユフィーである。彼女はとにかく可愛くてヒロイン属性が高い。その上ちょっと天然で……。実際は天然すぎるらしい。


「クルネさん、みなさん。もっと教祖様に愛を示しましょう」


「ちょっと、あたしとローミアは巻き込まないでよね」


 こういう時ばっかりはシュカが頼りだ。というか、シュカ以外は能天気というかちょっとネジが外れているというか。


「お姉ちゃん。私はダヴィド様のことが大好きよ。今すぐに、なんて思わないけれどこのお屋敷で幸せに暮らしていけたらなんて思っているかも」


「ちょっとローミア……まぁ、ローミアのやりたいことは止めはしないけれど……」


 ローミアに微笑まれると俺は推し変してしまいそうになるがぐっと堪える。正直、主人公がストーリーを進めていないことを見るに俺の死亡フラグはほとんどなくなったも同然だ。

 まぁつまりはちょっとくらいえっちなことをしたって大丈夫なはず。けれど、主人公がストーリーを進めてないとなると魔王が力を蓄えていて世界が崩壊する方向へ向かっているということでもある。


 俺は今一度食卓を囲むメンバーを見た。ユフィー、クルネ、シュカとローミア、そしてシズカとグリコ。彼女たちは可愛いし最高だ、けれどのんびりハーレムライフを楽しんでいる暇などあるのだろうか?


 転生主人公の暴走を止められるのは俺だけ……的な展開ではないのだろうか。


「そうと決まれば、今日はユフィーがお風呂一緒に入りますし添い寝もしますよ! ふふふ、ユフィーがどれだけ教祖様に愛があるのかをわからせて差し上げます!」


 どうやら俺はわからされるらしい。


「わ、私だって……」


 シズカがブツブツと呟き、クルネを見れば勝手に妄想して頬を赤らめている。


 主人公の闇堕ち(?)により、俺の死亡フラグはほとんどはずれ、ようやくハーレムライフが始まったらしい。





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