病院の噂
明美がやはりと言った事が気になった奈々が、明美を驚いた顔をした。優喜は奈々が驚いた顔をした顔を見て言った。「怖いなら、本当に帰っていいからね。」「明美さんは、ここの廃病院の事何か知っているんですか?」明美は軽く頷いて答えた「ここは、戦時中に建てられた病院でな、なんせ戦時中って事もあって、禄な医療品も無くて治療を施していたみたいでな、沢山の患者が亡くなった場所なんだ。」「私も、子供の頃に聞いた話なんだが、精神病院で、戦争で精神が可笑しくなった人や、マトモな治療を受けれなかった患者が収容されたみたいでな、ここに収容された人達は、人体実験されたみたいなんだ。」「国の為に、医療発展の為にとな。」「優も聞いた事があると思うが、ロボトミー手術などの脳を弄る野蛮で残忍な行為を。・・」優と奈々は、血の気が引いた顔をして沈黙していた。明美が続けて言った「この病院の噂は、知っているか・・?」優は小さな声で「はい・・」「ネットで上がっている噂だと、病院の患者カルテを持って帰ると、医者の幽霊が、返してくれって化けて出るって話で、返さないと不幸な事が起こるとか、カルテを返した人も不幸になって精神が可笑しくなるって話でした。」「うむ、概ねそんな感じだ。」「いいか・・?優」「決してここで亡くなった人達を同情してはいけないぞ」「幽霊と波長が合うと憑りつかれるからな」優は静かに頷いた。「では、ささっと。助けに行かないと、手遅れになるかもしれないからな。」「私が前で優が真ん中で雌豚が、最後で行くぞ」奈々は怒って言った。「いい加減覚えなさいよ。優君が大好きな匂いの、奈々様って」優は、こんな時に何言っているんだこいつって顔をして無視した。
明美は、笑いながら言った。「匂いも何もそんな匂いを振りまいていたら、さぞ虫に気に入られるだろうな(笑)」「お化けもさぞ熱中であろうな」懐中電灯を優から明美に手渡して、廃病院に向かうのだった。