何故ここに・・
「そういえば、明美さんと奈々は何でここにいてるんですか?」優は、早足で入った扉に向かいながら言った。「それはだな・・・」明美さんが喋った時奈々が割り込む様に言った。「心配でついて来ちゃった。」「気になっちゃって・・・ごめんね」手を合わせて少し申し訳なさそうに奈々が言った。優は、ため息をはきながら。明美に目を向けて、言った。「明美さんは、何故なんですか?」「奈々と一緒にいた経緯も聞かせてもらえますか?」「まずここから出て、安全な所へ出てから話すから、優も雌豚との関係について詳しく教えてもらえるか?」「いいな?」「詳しくってあまり詳しくは知りませんけど・・・はい。」「なによこのオバサン。私が雌豚なら、あんたは、腐った豚よ」明美はあきれ顔で言った「知らないのか?肉は熟成されて美味しくなるのを」入り口の扉の所まで戻ってきたが、なぜか扉が開かない。優は、何故開かないのか分からなく何度も開けようとしたが、錆びた鉄の扉を開けることが出来なかった。そうこうしていると明美が答えた。「優何をしている。さっさと開けてくれ」「それが、開かないんです・・。」奈々が言った「建付けが悪い
んじゃないかな?」「ちょっと優君、変わってみて」奈々と変わると、ドアを上に持ち上げる様にして引くと重い音がしながら開いた。「なんで・・」
優は、不思議と鮮やかに開けた奈々に対し、少し気持ち悪さみたいな感じがした。そして外に出た所で、明美さんが座り込み、ロープみたいな物を見て驚いて何か独り言の様に喋っていた。「これは、何でこんな所にあるんだ・・・そうすると・・これは・・」優はそそくさと工事の看板の所を指差して、「あそこから外に出れますから、急ぎましょう」と言った。先頭を奈々、明美、優の順にして外に出た。外に出た所でとりあえず車が置いていた所まで歩き出した。その道中明美さんは、思案しながら、歩いているようだった。奈々は先程建付けの悪いドア開けたことにより、優に少し距離を取られていた。3人が思い思い考えながら車まで静かに歩いていると直ぐに車の所に着いた。そうすると優が言った。「ここまで来たら少し安
心ですね。ここから皆で車から降りてあそこに行ったんですけど、何か音というか叫びみたいな声を聴いて逃げてきたら、誰もいなくて、携帯に電話したら、病院の所から音が聞こえたので、そこに皆がいると思って中に入ったら、明美さんと奈々に会ったんです。」「奈々と、明美さんは、どうしてあそこにいたんですか?」明美さんは指を顎を支えているような仕草で、「私は、前々から武史から肝試しするのを聞いていたからな。何かあったらいけないと思いきたまでだが・・」目で奈々の方を見る。そうすると奈々が何か疑われるような感じがしたのか、慌てて言った。「私は、優君が前から肝試しに行くのを知ったから、不安になって後を着いてきたの」「それから優君が中に入るの見たんだけど、そうするとそこのオバサンが後を追いかけるように中に入ったから、オバサンに話をしようとしたらあそこで話す事になってそうしたら優君と会ったんだよ。」「それはそうと一言言ってくれたら」と優は言った。そこで明美さんが言った。「この雌豚が雌豚に間違いなかったわけだが、優の口からこいつの関係を聞かせて貰えるか?」奈々が言った「雌豚って何よ!BBAのくせして、キモイですけど」優はすかさず答えた。「奈々とは、大学の友人です。」明美は安心した顔で言った「なんだ只の友人か。恋人ではなく友人なんだな」明美さんは。笑いながら言ったこいつは、怪しいから友人としても付き合うのは辞めたほうがいいぞ。」奈々は言った「今は友人だよ。でも特別だから」「オバサンの方が怪しいじゃない?」「武史君から聞いたとしても、普通ここに来る?」「しかもここに来たのは、一緒じゃないし、さっきのロープ見てブツブツ言ってるし怪しさ満点じゃない。」明美さんは言った「おまえ自分の事の方が怪しいと同義だぞ」「ここに来たのは一緒でもないしなしかも優は知らなかったし、先程のドアの開けた事見事だと言わ
ざるえない。あらかじめ知っていたと暴露しているようなものだしな。」奈々は、言った「たまたまよ」「建付け悪い扉は経験して知ってただけよ」
明美さんは言った。「たまたまね。偶然だとしても怪しいな。偶然とは、ほぼ存在しないだがな」
「まあそれは一先ず置いておいてこれからどうするかだが・・」奈々が言った「ちょっと待って、このオババはいったい優君の何なの?」優が答える前に明美さんが答えた。「将来を誓いあった中だぞ」奈々が明美を睨んだ後、優を見て喋るのを促した。明美が「さぞ嫉妬してるだろうな」(笑)って笑っていた。優は明美さんの関係を近所にある学習塾の先生で、よく小さい時からお世話になっている人で、僕の家庭環境の事もあってね、よく面倒を見てもらっていたんだ。」「幼馴染の武史や他の友人の皆も知ってる人であるんだ」近所では有名な先生で元高校の英語の先生なんだ。」「それでどうして将来を誓いあうのよ」奈々は納得しつつも未だに納得出来ない事に説明を求めた。優はそのことについて答えた。「昔子供の頃に、先生は結婚してない事で、聞いた事があったんだけど、理解しあえる人がいないだけで、できれば結婚するっていったから、僕が結婚しようって言ったんだ。」「小さい時の事だから、深い意味は分からなかったと思う。そんなかんじかな。」奈々は言った「なんだそんな小さい時のことなら無効だし、意味ないよね。時効も時効だよね。」明美は言った「事実は事実だしな、あの時はときめいた気持ちは忘れられないな。」優は、「それより皆の事もあるし、これからどうするか話あおうと」いった。「まず警察に電話して捜索してもらうかどうかだけど、これは僕自身得策ではないと思うんだ。」明美さんは頷いた。奈々は、何で警察に連絡して帰りたいって感じだった。それで優は、警察に連絡して捜索してもらう事は、まずここが入っては行けない場所であるし、不法侵入になるし行方不明者の皆がいるから、詳細な事情調書を取られる事になるし、そんな事になれば大学にも支障をきたす事になるし、もしかして事件にもなればニュースにも取り上げられれば、大変な事になるからね。」「だから、再び武史達を探して、何事もなく帰るのが理想なんだけど、朝になってから探した方が普通は効率良いと思うけど。日が明けてからだと、人目に付くから、出来れば今夜の内に探し出したいんだ。」「さっき武史の携帯を鳴らしてみたんだけど、携帯があそこの病室から聞こえた気がしたから、あそこの部屋に向かおうとしてたんだ。」あそこって所で指を指して真っ赤な病室を指した。奈々は、「ええっー・あそこ・・・」と言った。「やはりあそこか・・」と明美が言った。