親友
その頃、明美は、何かを拾い上げた後、ポケットにしまい込んだ。パッと見た感じ、何かメモの様だった。書かれた内容は、何かの数式とグラフの様な物が書かれていた。
紙が破けて途中で途切れていたので、良く分からなかったが明美は何か直観的にしまった。そのとき本棟の方角から叫び声の様な声が聞こえた。「なんだ・・だれかいるのか?」本棟の方に向かう。L字に曲がった先に人影が見えた。こちらに気づいたのか、こっちに向けて駆け出してきた。「ゆゆゆうぅ~ゆううぁー」明美は身構えて言った。「八百万の神々よ、神のしもべである私を護り給え。願わくばこの身に降りかかる業をとり払い給え。」そして印を結び九字を切った。そうすると先程走って来た者が少し苦しみだしたかの様に、横に大きく揺れ出した。明美がその者に対して近づき顔を見た。なんと明美の元教え子の武史だったのだ。武史の異様ないでたちに驚いたが、矢継ぎ早にお経を唱えだした。そうしていると武史は苦しそうに言った。「じゃまぁする・・なーー」後ろから誰か近づいてきた。今はマズイ。集中しなくては。後ろから声をあげて来たのは優喜だった。「明美さん、これは一体・・。」「武史・・なんでここに・・」
明美が優喜に言った。「・・・気持ちは分かるが、武史を抑えてくれ。」「・・はい。」後ろから手を抑えるように抱き着くように抑えた。武史を抑えようと力いっぱいに抱き絞めたが、物凄い力で解こうと暴れる。そうすると武史が優喜を罵った。「よぅくもよぅくも・・おれのゆみ・・をー!」武史が暴れ狂う。その時、優喜の携帯が鳴った。その気が緩んだ一瞬の隙に優喜の腕に嚙みついた。優喜は苦悶の表情を浮かべ絞めている手が緩んだ。「・・・んぐうっ」ニタ~と笑みを浮かべた武史は優喜の手を振りほどいた。明美が言った。「優、油断するな!」武史は振り返ろうとする瞬間に優喜は、武史後ろから跨るようにして、三角締めをした。「明美さん、早く・・」優喜の腕から血が流れて出ている。そうしてお経を唱え終えた明美が武史の後ろに回り背中を数度強い力で叩いた。武史は急に抵抗がなくなり、おとなしくなったのか、気を失った様に倒れこんだ。優喜は心配するように武史の顔を見た。「手荒にしてごめんな・・・親友。」
ガイアです。今日は、足にタンスをぶつけてしまったとです。((+_+))
小指が腫れて痛いです。
読んで下さった方有難うございます。