第十一話・闇四遊戯
瞳那「はい。『現神と荒神の一人言』始まります」
瞳那「《吊るされた男》の現荒人神姫登場ですね」
瞳那「男だと思ったけど少女でしたね。それにヤバい子の」
瞳那「でも、優しい子だと思いたいですね」
瞳那「あらすじはその子の続きですね。彼女の能力は強いからこそ星二十二遊戯に居ますからね」
瞳那「では、本編どうぞ!」
彼女の部屋の前は鎖で雁字搦めに止められていた
行こうとしたら
『彼女はどうだった?』
振り返ると《力》が立っていた
「うー……ん。分からない」
彼女は微笑むと
『それでいいのよ。彼女は一人だから。せめて貴女だけは彼女を見てあげて』
そう言ってノックすると鎖が解けて中へと
『そうそう。彼女が能力や何かをすると行かないといけないから。それ程危険な能力なの。それだけは覚えておいて』
そう言って扉を閉めた
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私は《皇帝》の前に
『どうしたの?』
私は荒人神の姿を解いて人間に
目を見開いていた彼女だが微笑み
「これを返す」
星二十二遊戯のメモリーを彼女に返した。彼女は受け取ると
『そう。でも、力は貸してあげる。必要な時はね』
帰る事に。この場は好きになっていた。私は
「この場は好き。会えてない星二十二遊戯も居るけど……」
まだ居るし聞いている星二十二遊戯中で会えてないのは、《隠者》《節制》《正義》《恋人》《悪魔》だけ
『彼女等は少し私のお使いに行ってる。この場は貴女の為に開けるし貴女の為の星二十二遊戯よ』
優しく撫でられる
『またね』
空間が歪む。そして気が付くと……元の世界に。時間は一日経つように『魔術師』に頼んである
だけど違和感を感じた
「悠華」
振り返ると巫神姫契禊姫が立っていた
「ごめんね。話したくて……呼んでもらったの。少し話をしよ?」
メモリーを見ると淡く光っていた
「私は死んだけど……どうも貴女の中に精神として宿ったの。使えば使う程私は貴女の精神として成長し、こうして元の姿に」
長く伸びた白髪の髪を揺らしながら彼女は微笑んでいた
「寄生虫みたいな感じ?」
彼女は微笑み
「酷い言われようだね……でも、その通り。貴女の力の核が私」
彼女は嬉しそうに微笑み振り返り
「悠華。少しだけ私を抱きしめて?」
私は頷いて抱き締めた。すると体から力が溢れてくる
「貴女の能力……見る能力を強化した。意識して見ようとせずとも見れるようにね」
その時に彼女の正体が……私は言おうとしたら
「分かるでしょ?。私は死んだのは本当」
メモリーに触れていた。彼女はメモリー……メモリーそのものだったから
メモリーが淡く光ると
「残った力を貴女に使って良かったよ。さて……歩こっか」
私は頷いて彼女と共に歩く。言葉は無い。ただ無言のまま彼女と共に歩く。無言のまま
やがて止まると景色が広がっていた
「夢恢悠華。私はレスティアの事が好きだった。でも、あの時庇ってレスティアは死んだ。私は《怠惰》の力によって殺す事も出来ずに封印でとどまった……私は弱いからね」
微笑む。酷く寂しそうな表情をしていた。私は思わず抱きしめていた
彼女は驚いていたが
「ありがとう。貴女の精神に私は生きてるから」
彼女の意思が感じていた。私の精神の一部の彼女が意志を持って私に会いに来てくれた
私は彼女から離れて
「こんなに早く再開出来るとは……思わなかった。お姉ちゃんを……助けてくれてありがとう」
彼女は目を見開いてから微笑んでいた
彼女は私の中に戻ると、白と黒の半々になった地面ギリギリまで伸びた髪に白と黒のオッドアイ……片方には複雑な魔法陣が刻み込まれていた
私は木に触れていた。身体中に紋様が広がっていた。メモリーは七つの大罪と混じったメモリーとなり私の手にひらに
ゆっくりと意識を覚醒させていく
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起き上がると部屋に居て
『ようやく……か』
《愚者》が私を見てそう言う。隣には《死神》が居て戻ってきたのだと分かった
『長かった……だれと話してい……た?』
私は少しだけ悩みメモリーを使って荒人神になった
2人は目を見開いていた
「契禊姫が私の精神の中で生きてる。これが本来の私……」
私はそう伝えた。そのまま義姉の元に行く。説明して
「そう。分かった。何とかする」
そう言って部屋から出た。私の為なら何とかしそう
「ありがとう……烽華お姉ちゃん」
私はそう呟き、元の姿に戻る
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『星二十二遊戯が……七つの大罪を?。あの星二十二遊戯が?』
壁を拳で叩いてそういう
『そうだな。あの星二十二遊戯が』
4人の現荒人神姫がローブを纏って話し合いをしていた
星二十二遊戯が正義なら、この闇四遊戯は闇そのもの
そんな奴らが動き始めた
『この少女をこちら側にすればいい』
そこには夢恢悠華の姿が写し出された球体を見せていた
現荒人神姫は納得して姿を消していた
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一人の少女が歩いていた。その少女に這い寄っていく黒い影
黒い影は少女の中に入り込むと少女は俯いていた
やがて少女は顔を上げると何事も無かったかのように歩き始めた
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『どうするの?』
私に聞いてくる。私は少しだけ考えてから
「学校に行くよ」
私は立ち上がり鞄を持つ。既に着替えていてする事も無いから
家から出ると学校へと。歩くとサイレンが鳴り響いていた。私は無視して行く事に
『行かないのか?』
私は頷いた。どうせ下級とかそんな所だから。その時に携帯が鳴っていた。手に取ると
「来て欲しい。てか、助けて!」
義姉からそう言われた。私は2人を見てから
「行く。と言うよりか……戦闘中なのに電話?」
奥からは轟音が鳴り響いていて、戦闘中みたい
「何か……闇四遊戯?で奴から……」
その瞬間に2人は消えていた。私は首を傾げながら
「分かった。向かう」
私は携帯を切って、荒人神の姿となり向かう
屋根伝いを行き、向かうと同じ制服を着た少女が宙に浮いていて
「やっと……あの二人は?」
私は首を横に振る。私は少女を眺めて
「ようやくね」
その瞬間に吹き飛ばされていた。振り返ると義姉が私に攻撃をしていて
「自作自演。面白いよね?。とりあえず……眠っていて!」
思いっきり目にも留まらぬ早さで壁に激突して私は気絶した
契禊姫「はい!。『現神と荒神の暇潰し』始まるよ!!」
レスティア『……テンション……高い……』
契禊姫「当たり前!。私の再登場よ!」
レスティア『でも……精神で……それも……宿ってる状態……』
契禊姫「確かにね。それに、まだ、悠華は能力を扱い切れてないから気が付かずに味方だと思った義姉に裏切られたしね」
レスティア『……あれ?……操られてないよね?……』
契禊姫「うん。描写カットされてるけど、悠華は味方と見えていたから隙を見せたの。ネタバレとしては本編の時に4人の中に烽華は居たよ」
レスティア『……出たからか……』
契禊姫「そう。闇四遊戯。読み方はダークアルカナで、星二十二遊戯の対の存在。ようやく出せたね!。因みに悠華は高校一年生」
レスティア『……あー……て事は……後編?』
契禊姫「そうなるね。さて……どうなるかな?」
レスティア『……本格的に……動くのね……』
契禊姫「うん。本格的にね。一応七つの大罪編みたいに死者は少ないけど裏切りとか多かもね」
レスティア『あー……試練……的な奴?……』
契禊姫「そうそう。シロクロが星二十二遊戯の活躍の為に作ったらしい」
レスティア『……やはり……強くしすぎたのね……』
契禊姫「扱いに困っていたらしいからね。さて、今回もそろそろ終わろっか」
レスティア『……適当……えーと……つまりは……』
契禊姫「ネタ切れ。じゃ……」
「『またね!』」