第一話・現荒人神姫
初めての連載。供養作品とは別の供養作品です
手にはメモリーが。あの災害が起きる前の以前に貰った御守り。一緒に遊んで、一緒に居た子から貰った大切な物。その子は気が付くと居なくなり、姿を消していた
思い出に浸ってるとサイレンが鳴り響いていた。それは荒神が現れた合図で私は行こうとすると、メモリーが光り輝いていた
サイレンが鳴ると決まって光っていた。何か分からない。使い方は分からない。でも……使わないといけない気がした
『やっと……呼んでくれた……契禊姫……!』
目の前にはあの時の……居てくれた少女が。あの時見た姿とは違う。白と黒のオッドアイに地面ギリギリまで伸びた白と黒のメッシュ髪。黒のワンピースを着ていた
私は手を伸ばそうとすると衝撃が走る。私は彼女に抱き抱えられて躱していた
『……それは……私と……契禊姫を繋げる……大切な物……私は契禊姫の……現荒人神姫……だから……』
現荒人神姫……最強の荒神で討伐も不可能な程の存在。力も他の荒神や荒人神とは次元が違う
その存在が私の物になる……そう宣言したから。私は彼女を見て……思った。だから願う
「……また……一緒に居たい!」
彼女はは微笑むと地面に着地した。そしてメモリーを中心に私と彼女に突き刺さる。彼女は私の手を握るのと同時に荒神の攻撃が来た
私は手を使って受け止めていた。長い髪が……長く地面ギリギリまで伸びた白と黒のメッシュ髪が靡いていた。黒のワンピースに黒のロングコート。腰にはローブが巻かれていて、2本のベルトで止められている
『なっ……』
目の前の荒神は私を見て困惑していた。それもそう。弱い人間が現荒人神姫並の力を持って目の前に居るのだから
そのまま払い除けて蹴りを入れ吹き飛ばした
『……安心する……私の宿主に……なってくれて……ありがとう……これからは……一緒に……』
胸元に何かが貫くが私はそれを認識するだけで目の前の荒神を見ていた
黒い触手が貫いている何かを引き抜こうとする。私の意思だけど戦えない。だから……
『……現荒人神姫と分かって……攻撃……楽しも?……』
襲ってくる荒神を躱し続ける。荒神も苛立ったのか、距離を取り咆哮を唸らせると口からブレスを放つ
だけど彼女は微笑みでただ、楽しむように片腕を上げて受け止めていた。それが少ない時間なのに数時間と長く感じていた
やがて収まると、手を振り払う動作をして余裕そうにしていた。荒神はそれを見て更に怒り出して向かってくる
『……弱い……』
踵を返して攻撃を躱すと、そのまま手のひらで顎に入れてそのまま上へと吹き飛ばしていた。落ちてくる荒神に片足を上げて思いっきり蹴りを入れて吹き飛ばす
荒神は壁を何枚も貫いて止まった。彼女は目の前まで瞬間的に移動して
『……契禊姫……見せてあげる……現荒人神姫の力を……』
そう言うと指を鳴らした。周囲には黒いモヤが立ちこもる。黒くて視界が悪くなる
そのまま黒いモヤがやがて触手となり、周囲を乱雑に破壊し尽くす。それは目の前の標的よりも周囲が邪魔な存在だと
『私の力は……【空亡】……全てを無に……闇に飲み込み……消す……概念も……何もかも……』
その周辺は抉り取られたように無くなっていた。何も無かった。そして荒神の両手両足が無くなっていた
全て、漆黒の触手が飲み込み消し去ったのだと判断が出来た。荒神もそれに気が付かずに呆然と見ていた
彼女はトドメを刺そうとするがギリギリで止めて
『……荒人神……どうせ……止めは刺すだろうから……良いか』
黒いモヤを纏いどこが別の場所へと
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反応があった場所へと向かう。そこは酷くも何も無かった。壁に埋まった死にかけの荒神だけが残っていた
誰かは知らないが取り敢えずは止めを刺すことに
「この反応……現荒人神姫……」
手を翳して確認をしていた相方を見た。現荒人神姫……最強で出会っても戦う事をしない事を決められた存在
そんな存在が此処で?。私は相方の方を見ると
「取り敢えずは……何時も通りに。何者かは知らないが現荒人神姫が対処するて事は……それだけ現荒人神姫の怒りを買ったのだろうね」
私は頷いた。分かっている。現荒人神姫の怒りさえ買わなければ何もしてこない。だから手を出さない
でもこれだけ大きい被害があって死者はゼロ。それだけが現荒人神姫の存在の大きさが分かる
「これは……メモリー?」
相方が何かを拾い上げてそう言うと突然浮かび上がり何処かへと行く。追うにも既に見えなくなる
一先ずは目の前の事の処理をする事に
設定
現荒人神姫
・最近の存在で複数人居る。契禊姫の現荒人神姫は契禊姫が好きな為に契禊姫のみに力を与える。
能力は【空亡】……全てを無、もしくは闇に帰すして無かった事にする
荒神
・謎の存在で神にみたいに特殊な能力を持ってる為に荒神と名付けられる。兵器でも倒す事は出来るがとどめを刺す所まではいかない
現人神
・荒神を倒せる存在でトドメをさせる存在
メモリー
・鍵を握るモノ