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魔法使い、11
「…ユースケ、息止めんなー」
いや、そこじゃないだろう!!
でも、息がもう限界で慌てて逃れた俺。
「真っ赤になってるとか…かなり新鮮な反応じゃない!?」
喜んでるリーリア。
「もう1回する?」
にっこり笑われて
「な…う…あ…」
俺は必死に首を横に振った。
「そこは逆に噛み付いてやれよ」
ガイに肩を組まれて笑われる。
は!?噛み付く!?
どういうこと!?
「お前、普段もそんな受け身?」
「…何が?」
「普段どうやって口付けてんだよ?」
真剣な顔して顔を覗き込まれた。
「はぁ!?」
普段?初めてですけど!?
「ガイが荒すぎんのよ。そこはケイトを見習ってもう少し上達してよ」
リーリアがため息を吐いた。
え?
キスって普通にするもん?
「口付けにそこまで重点置いてねぇ」
「ケイトのなんか気持ち良くて何も考えられなくなるけど?」
「…そこまでか!?」
…ねぇ、この話まだ続く?