やがて灰になる理想(アキラシンヤさん作)
俺の前に散らかるのはただ欲しいだけのもので
どうしても必要なものはどこにもない
抱き締めたらそのまま消えてなくなりたい
そう思える君の事もいつか要らなくなるだろう
だけどせめて今だけ傍にいてくれないかな
あなたが必要なのって嘘ついて
溺れた理想の隙間に零れた思想が灰になる
壊れた記憶の隙間に汚れた思想が灰になる
本当は君を攫いたい
攫えば理想が灰になって消えていった
欲しいものが多過ぎて だけど手に入らなくて
やがて欲しくもなくなっていく
いつかまた会いましょうって曖昧にさよなら
ずっと離れたくないなんてどうせすぐ嘘になるから
ゴミの山に囲まれて 膝抱え手を伸ばして
掴めるものだけが俺のすべて
思い出の君だけはずっと色褪せない
それ位が丁度いいって譫言繰り返して
だけどせめて今だけ傍にいてくれないかな
あなたが必要なのって嘘ついて
溺れた理想の隙間に零れた思想が灰になる
壊れた記憶の隙間に汚れた思想が灰になる
本当は君を攫いたい
攫えば理想が灰になって消えていった
アキラさん、寄稿いただきありがとうございます。
主人公の男のどうしようもなさが全面に出ていますね。でも、言葉の使い方が、それをカッコいいものにしてしまっています。一連目のサビにつながるまでの文章は、字数を見ても内容を見てもフレーズを見ても素晴らしいです。