表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/321

再発するのも仕方あるまい

9日目 洞窟 



 そんなこんなで朝チュンだ、誰得だよ。眠いよ!


 「ん、外も明るくなって来たし、お開きだな。」


 オタのリュックの一つには情報料としてキノコを満タンに詰め込んでおいたので10日位は食料も持つだろう。ヨロケテイルガキニシナイ。


 さあ、森にお帰り。街に行きたいらしいが。


 「クラスメートに狩られんなよー、達者でなー、シッシッ」


 「シッシッって……おじゃましました?」

 「本当に来ないんですかー?」


 しつこい男だ、女子だったら付いて行ったかも知れないが。JKだし。


 「だが断る!」


 と、ジョジョ立ちで答えると、


 「「「「人の事をオタオタ言ってるけど、絶対こっち側だよね!」」」」


 「失礼な、漫画やラノベくらい読むが「萌えー」とか言わないぞ。」


 まったく何を言っているんだ。


 「いや、言いませんから」

 「そうだ、滅多に使わない」

 「たまにですよ、そんなの」

 「二次元にしか使わないでござる!」


 オタ共が一斉に反論してくる、最後まで煩い奴等だ。ってか、最後の駄目だろう。萌え豚乙。


 「お世話になりました。じゃあ又会いましょう」

 「助かりました、恩返しするから早く街にきて下さいね」

 「って言うか早く街に来ないと、野人化しますよ」

 

 「…あざっした。」


 街に来て下さいって、お前は未だ見つけても、辿り着いても無いだろうが、あと、野人化はしない、ひきこもり化してるから。


 「はよ行け、じゃあなっ」 


 「「「「いってきまーす」」」」


 そうしてオタ達は未だ見ぬ異世界の街へと旅立つのであった。街在るかどうか分からないけど。


    ・

    ・

    ・


 「ふうぅーーっ」


 もそもそと美味しくない保存食の干し肉を食べながら森の奥へ。


 Lvを上げて物理で殴れ、と助言?を貰ったことだしゴブを探す。


 経験値的にはコボルトやオークが良いらしいが、その分お強いらしい。


 とりあえずはゴブ。コボルトやオークは出会った時に考えよう、やって見ない事には対策も立てられない。


 そして、ゴブを見つけては、ひゃっはああぁぁぁ。


 又、見つけては、わっひゃっはああぁぁぁ。


 あれっ、おれって悪役? ヤバイ、称号にモヒカンとか付きそうだ。


 大丈夫だった。


オタ達が洞窟辺りのゴブは強いとか言っていたが??? Lvは10~15前後。スキルも「槌術」「豪打」あと「体当たり」、雑魚だよなあ?


 あいつら魔力切れで苦戦したもんだから、びびったんだろう。チート持ちなうえに、レベルも16も有るくせに。


 まあ、苛められっ子だったし、運動駄目駄目だったしLv程ではないのかも。

 

 ん~?こっちに何か居るな、おっ。


 聞いていた特長は確か青くて、背が高く、細くて、顔が犬。分かりやすいな特長。


 あれがコボルト、まずは鑑定を、


 コボルトA

 

AGE 08

Lv 11


HP       40

MP        4


ViT      26

PoW      22

SpE      37

DeX      24

MiN       2

InT       5

 Luk      18


武技    「爪術 Lv3」「嚙付き Lv2」 「体当たり Lv1」

 

 スキル  「跳躍Lv1」「威嚇 Lv1」「気配察知 Lv1」「嗅覚 Lv3」「連携 Lv1」


装備     「木の棒」     


 コボルトB

 

AGE 08

Lv 10


HP       41

MP        5


ViT      22

PoW      23

SpE      38

DeX      22

MiN       2

InT       4

 Luk      21


武技    「爪術 Lv2」「嚙付き Lv2」 「体当たり Lv1」

 

 スキル  「跳躍Lv1」「威嚇 Lv1」「嗅覚Lv3」「連携 Lv1」


装備     「木の棒」     



 ゴブより強い 特に速さが3倍以上有る。


 勝てるのか?いや、2匹はヤバイか?離れようとしたら目が合った。こっち見んな。


 あっ、気配察知持ってやがった、うわ、速えっ。


 んっ?、一気に来ない?くそっ、連携してやがる。


 前後、左右に挟み込もうと周りを駆け巡る。後ろから来たっ、


 「ギャフンッッ」


 よし、カウンタがモロに決まった、実は気配察知で警戒しながら「集中」で狙っていたのだ。ギャフンってリアルで聞ける日が来るとは……うわっ。


 「危なっ、、ぎゃあぁぁぁぁっ…」


 油断してた訳じゃないが速過ぎる、一瞬で喰い付いて来やがった。


 木の棒で突いて来たのは振り払えたのだが、噛み付いてきやがった。左手でガードしなかったら頭噛まれてたぞ……マルカジリ?


 「ぐわあぁっ…っ、が…痛えぇぇぇっ。」


 腕を咥えられたまま引き攣り倒される、ヤバイ。


 突くには近過ぎる、叩くにも力が入らない。


 俺の左手を咥えたままなので、犬頭に攻撃は当たるのだが効いていない。


 手も痛いが、爪が体を毟ってやがる痛いっちゅうに、このっ、


 意識を集中し「木の棒?」に魔力を更に纏わせる、「斤量」「梱包」で木の棒を重く強く強化、肘のスナップだけで釘を打つ様にブッ叩く。フンガーッ!


 ボクッ!!


 「うわっ」


 コボ撃破…グロイ、叩いた瞬間頭潰れて破裂しやがった。


 真面目に死ぬかと思いました。


    ・

    ・


 なんとか落ち着き、恨み晴らさでおくべきかと魔石を抜き取り鑑定、「魔石 F級」……結構強かったのにゴブと一緒? 割に合わん。


 これ、街にでももって行けばお金になる筈なんだが、同じ金額だったらみんなゴブリンしか狩らないだろう? 大丈夫か異世界のギルド。


 まあ、有るかどうかも分からないんだが。


 ん、げぇぇっ!HPやばい、Lv上がってるが残りHPがやばい。

 

 NAME 遥         人族

 

AGE 16

Lv 04


Job --


HP       7/50 (15UP)

MP      9/ 47 (15UP)


ViT      52 (15UP)

PoW      48 (13UP)

SpE      43 (15UP)

DeX      43 (15UP)

MiN      50 (14UP)

InT      55 (15UP)

 Luk      Max(限界突破)


SP       34


武技    「杖術 Lv3」 (Up)「回避 Lv3」(Up)「見切り Lv2」「魔力纏 Lv2」

 

 魔法    「温度 Lv2」「移動 Lv3」(Up)「斤量 Lv2」(Up)「梱包 Lv3」(Up)「火魔法 Lv2」「土魔法 Lv2」


 スキル 「健康 Lv2」「敏感 Lv2」 「体操 Lv2」「歩行 Lv3」「使役 Lv1」「鑑定 Lv3」「千里眼 Lv2」「気配察知 Lv2」「索敵 Lv2」

       「魔力操作 Lv2」「気配遮断 Lv2」(Up)「隠密 Lv1」「隠蔽 Lv1」「地図 Lv1」(New)「集中 Lv1」(New)「物理耐性Lv1」(New)


 称号 「ひきこもり Lv2」「にーと Lv1」「ぼっち Lv2」


 Unknown   「報連相 Lv1」「器用貧乏 Lv1」「木偶の坊 Lv1」



装備     「木の棒?」「布の服?」「皮のグローブ?」「皮のブーツ?」「マント?」「コンタクト?」「窮魂の指輪」「アイテム袋」 「腕輪 PoW+1」



 これ、連戦とか無理過ぎる、気配を消してこっそり来た道を戻る。


 こそこそ


 こそこそ


 やべー、何か居る。


 と思ったらゴブ君達でした。ひゃっはああぁぁぁ。


 「ただいまー。ふぅぅぅー」


 今日は寝不足も有って、帰り着くと気が抜けてベッドに倒れ込む、石だから痛い。


帰ってきたー、うん、いつの間にかすっかり我が家だ。


 オタ4人組達も居なくなり、5人でも広々としていた部屋の中は独りになると殺風景と言えなくも無いが、それでも、もうすっかり我が家だ。


 今日は考えることが山積みだ、まずオタ情報、森の奥のクラスメイト達の事も有るが異世界の情報、と言ってもラノベやアニメ、ゲームからの情報なのだが流石に詳しい、伊達にオタってはいない。


 あれだけの知識が異世界に来なければ何の役にも立たなかったと思うと、オタ達はあれで幸せなのかもしれない、学校に居た時より生き生きしていたし、あんなにしゃべる奴等だとは思いもしなかった。まあ、殆んどはクラスメイトへの罵詈雑言だったが。


 異世界転移もののラノベは結構読んだが、やはりオタは桁が違う情報量だった。クラスメイト軍団には只の便利なオタとして扱き使われたようだが、実際は何の知識も無く、ステータスだスキルだと意味も分からない中、状況が分かり、尚且つスキルを使いこなせるオタ達に頼っていたのだろう。


 素直に頼れれば良かったのだが、クラスの最下層が活躍して自分達は何も出来ない鬱憤をそのオタ達にぶつけるとか馬鹿すぎるし、この状況でクラスメイト達を魔物から守り、食料まで取って来ていたオタ達に学校時代のヒラエルキーでパシらせようとかどうしよもないな。見捨てられて当たり前だ。

 

 一番役に立っている者達に逃げられて頼る物も知識も何も無くなった。自業自得だが今頃かなり揉めているだろう。


 しかし、異世界に飛ばされた時の為の十得ナイフを持っていたのはビックリだ。しかも4人とも。

 

 そして聞いてはいたがコボルト。あれはヤバイ、速い、しかも噛み付いてくるし、爪もやばかった。あれ?棒持って無い方が強くね?


 よく布の服が破ずに済んだ、滅茶噛まれたグローブも無事だ。どちらも?付きだが本当に?だ。


 今のままでコボルトの数が多ければ太刀打ちできない、棒で殴るの戦法も限界のようだ、杖術かー、練習してみるしかないだろう。


     ・

     ・

     ・


 剣術なら見た事もあるし、剣道だってやった事はある。槍や薙刀はテレビで見たくらいだ、杖術かー、大人気映画のメガネの魔法使い君も杖で殴っては無かったしなー。


 漫画やアニメの殺陣を思い浮かべ、刀の様に振り、槍の様に突く、自分で型を作り繰り返す。


 「ふううぅーーーーっ」


 もう体力の限界のだ、思わず熱中してしまった。

 想像上の神道夢想流杖術はかなり中2チックだがイメージは出来ただろう、何せ「突けば槍 払えば薙刀 持たば太刀」らしい、中2病が再発するのも仕方あるまい、きめポーズまでやっちまった。誰かに見られていたら自殺ものだったろう、ぼっちでよかった。


 床が汗で滑るしここまでだな。床がこのままって言うのもなんだし、体力は無くなったがMPは回復しているし掃除で実験だな。


 土魔法は元々洞窟の床のデコボコを何とかしたくて梱包魔法で床を包んで伸ばしてみたら出来ちゃったのだ。ならば水を包んで拭き掃除できるのではないか?


 自作水瓶から水を床まで持ってくる、うーん、手でやったほうが速いのは内緒だ。床の上を水の塊が走り回る、ルンバ乙。


 隈なく拭き回り汚れた水は外に捨てる、よし


 「ステータス」


 おっ、あった「水魔法 Lv1」よっし、床は綺麗に成ったが水気が残っているし、ここは風で掃き出そう、もちろん風魔法狙いです。


 結果、風魔法は取れたのだろう、但し、ステータスは火魔法、土魔法、水魔法がなくなり、代わりに「四大魔法 Lv1」、四大だから風も入っているに違いない。



 後は木の棒の魔力纏をした際に、木魔法がとれたはずだ。他の有りそうなのは雷、氷、治療魔法とかだろうが雷を包めってどーすんだよ。


 何とはなしにゴブの棍棒に魔力を纏わせてみる。


 「ベキ!!」


 あれ?壊れてる?違う棍棒でもう一回、今度はゆっくりと、


 「パシッ!」


 ホワーイ!!、ゴブリンズ コンボー!!


 今まで木の棒?に魔力を纏わせても何とも無かったのに、ゴブ棍棒は駄目なのか?


 考えられるのは魔力が強くなった、または、ゴブ棍棒がしょぼい。そして、その両方が考えられる。


 コボルトを倒したときの木の棒が有ったはず、うん、?は付いてないな。


 「えいっ」


 「パキン!」


 これも駄目かー、「木の棒?」には魔力を纏わせた時に纏うと言うか、吸い込むと言う感触が有った、唯一の武器なので壊れると困るが試しておかないと戦闘中に壊れたらアウトだ、「木の棒?」にゆっくりと魔力を注ぐ、おっ、この感触だ。



 ジワジワと注ぎ込んでいくが、まだ行ける感じだ。


 壊れないように、ジワジワジワジワジワジワジワジワ…うおっう。


 なんか変な感触、まさか壊れた?


 慌てて鑑定すると「樹の杖?」。


 ん?樹の杖?何か脈打った様な感じだったが成長したのだろうか?生木だったのか。


 使ってみても問題なさそうだが大丈夫だろうか?でももう駄目だ魔力切れで一気に睡魔が、、、。


 寝る。                               


        9日目終了

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6月25日にひとりぼっちの異世界攻略コミック24巻が刊行されます。 公開された書影はこちら。

i970590/


アニメ公式ページ
アニメ公式ページはこちら

オーバーラップストア購入ページ
オーバーラップストア購入ページはこちら

アマゾン購入ページ
アマゾン購入ページはこちら

既刊一覧ペタリ

i947047/
i970596/
― 新着の感想 ―
[気になる点] 風魔法の発動が意味不明、何を包んだのか?空気?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ