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迷宮の罠かと思ったら心理トラップだった、メテオを開発しないと。



28日目  昼 ダンジョン 最下層



 「まったく使えないオタだ!無駄知識だ!頭装備用の置物だ!寧ろ物置だ!そんな頭は焼いてしまえ!焼いたけど。あー、びっくりした。」


 まったく、誰が崖から落ちるんだ、誰が?俺だけど。


 って言うか、壁の中の落とし穴?塞がれてるの?罠なのに?まさか、1Fを改装して住み込もうとした時用の罠なの?俺意外誰も掛かってなかったのだろう、これだから、異世界は住宅事情が良くならないんだよ、改装しろよ、ちゃんとさー。


 「そーとー落ちたよなー?何階?底?此処に好感度が在るの?異性の?」


 まあー、これだけ深いと即死だろう、普通。


 ならば、踏破者もいないだろう。


 ならば此処に好感度が在るのか?異性への?


 実際、「空歩」が無いと死ぬだろう。


 問題は落とし穴なのだ。


 崖なら落ちないし上がれるんだよ、別に。


 「空歩」あるんだから。


 ところが、落とし穴。


 垂直です。


 狭いです。


 滑々です。


 「空歩」は歩くのだ、空を。つまり空の階段なのだ、前と上に進むのだ、だから崖でも問題ない。


 でも、垂直に狭い穴を上れない。


 螺旋階段的に上がるにも狭すぎる。


 滑々だから、捕まりながら上がる事もできない。


 「崖から落ちる、崖から落ちる、って、落とし穴じゃん、考えて無かったよ?寧ろオタ達の罠だよ、これ!」


 あの狭い穴を空歩で上がると、前へ前へと壁に押し付けられ、摩り切れながら上がる事になる。無理だ。嫌だ。


 「ちきしょー、オタ達のせいで崖の事しか考えて無かったよ?落とし穴なんて一言も言わなかったじゃん!心理トラップ?やはり、敵はオタ?焼く?」


 しかし、この形状は、気配察知?なのか?空間の大きさや形が何と無く解る?


 ステータスを見ると「空間把握 Lv1」が付いてた、設計用?改装用?便利そうだ。


 それはいい、それはいいんだよ、ムカつくのは「罠察知 Lv1」、落ちたからだろう。理由は解る、理由は。でも、落ちてから「罠察知 Lv1」貰っても遅いよ!手遅れだよ!落ちてるよ!もう、罠にかかったよ!しっかりと!


 今後の役には立つだろう。とても役立つだろう。が、腹が立つことこの上ないよ!ご立腹だよ!


 さっそく、「空間把握」で迷宮を探ってみる、、、真っ直ぐで?、、、行き止まり?、、、いや、、、、円形のでかい部屋?ホール?


 一本道の様だ。


 この形状なら、、、大浴場だな。掘ったら温泉出ないかなー?


 だが相当の地下だ、100F超えてるだろう?温泉に入るのも大変な事になるだろう、1Fからなら、、、3日くらい?帰りに湯冷めしそうだ。


 「まー、一本道なら行くしかないんだけどさー、行くしか。しかし、1Fも、ここも、ある意味おとし穴も全部一本道なんだけど、迷宮?」


 道だけだ、細いし狭いし暗いし、改装しちゃうよ、まじで。


 「長ーいー?道?通路?道路?迷路?いや、一本道で迷えないよ、ダンジョン入ってからずっと直通だよ。地図まで持ってきたのに一回も迷宮して無いよ。「空間把握」貰ったのに、一回も迷路見てないよ?」


 ぐだぐだと歩く、整地したのは内緒だ。


 やっと突き当たりだよ、扉?でかいし?円形の広場?、、、コロシアム?スタジアム?、、どっちだろう?野球はしてなさそうだ、、、気配察知的に、多分?


 開ければ解るだろう。


 開けないと解らないんだろう。


 開けると戻れないんだろう。


 開かなかったらどうしよう?


 それが一番困るかも?


 「コンコン」


 一応ノックしてみた。


 礼儀は必要だ。


 返事は無い。


 面接ではないようだ。


 開けるしかないんだろう。


 「入るよ~?入っちゃうよ~?きゃあ、エッチとか言わないでよ~」


 言わないでよと言ったが、本当はその展開が一番嬉しいのは内緒だ。


 だが、どうせ一番嬉しくない展開だろう。


 最下層で、円形の広間とかコロシアムじゃん、中は絶対ボス戦じゃん。日本シリーズでは無いだろう、日本じゃないし?異世界魔物シリーズ!?ちょっと見たい!


 円形大浴場は期待できないだろう、ゴブが「きゃあ、エッチ」とかも嫌だ。即座に煮え湯にしてやる。


 「何処の世界でLv12でボス戦に挑む奴がいるんだよ?落とすんならオタ達落とせよ!俺も上から岩とか落としてやるからさー、、、。」


 岩を蕩けるまで焼いてから落としてやる、メテオだ、きっとメテオ(オタ頭溶岩焼き落とし)ならオタ達の頭も焼けるはずだ。


 なのに、なんで俺が落ちてるんだよ?


 なんで、好感度は何処にも落ちて無いんだよ。


 いや、落ちてるのかも好感度?急降下的な意味で?


 と言うより、落ちるほども無いのかも?


 最下層だ。


 此処だ。


 扉を開ける。


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