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優良物件なのに皆不満そうだよ?

28日目  朝  平原 



 宿から逃亡中、なう。いや、発信とかしないよ?って言うか、ぼっちだから繋がってないし?誰とも。ホットケ!


 何故か?何故なのか?如何してなのか?俺の異性の好感度が危ない!あの委員長の目は危険だ!目付きの悪い俺が言うんだから間違いない!ヤカマシイ!


 なぜ、ばれたんだろう?なんで、怒られるんだろう?もう、もはや俺を怒るのに理由は要らないのかも知れない?どんだけ低いの?好感度さん?潜ってるの?地下に?実は、迷宮の奥底には俺の好感度が落ちてるの?どんだけ転がり落ちてんの!俺の異性の好感度!落ち過ぎて迷宮造っちゃったの?早く助けに行かないと!


 迷宮の入り口には門番が居る、俺の天敵だ、何故かこの世界の門番は俺に会うと怒る?同性の好感度も低いらしい?まあ、要らないし?冒険者ギルドで申請書を出せば入れるのだが、俺が申請書を出しても入れてくれない?らしい?Lvが足りないのか?好感度が無いからなのか?残業の恨みなのか?冒険者じゃないからなのか?解らないが貰えなかった。


 流石に一人でコッソリ入ると、ばれる気がする。何せ一人だと全然コッソリしてないからだ、ばれるだろう。


 誰かが居れば後ろからコッソリ着いて行くのだ、「隠形のマント」に、「気配遮断 Lv7」と「隠密Lv8」があるのだ、こっそりのはずだ、でも、誰も来ない?不人気?地下に俺の好感度が在ると言うのに?何、俺の好感度に文句でもあるの?誰も欲しがらないような好感度なの?俺の好感度になんて扱いだ!異性の好感度だよ!なに?その扱い?赦しがたい、街を襲撃するべきだろうか?冒険者ギルドを襲撃するべきだろうか?


 「いやなんで?今日?ダンジョンの日じゃないよね?」


 なぜか、同級生達がぞろぞろとやって来た?なぜ全員ロープを抱えて居るのだろう?バンジー大会?確かに、バンジージャンプは成人の儀式らしいが、みんな高2に為ったばっかりなんだから16だろ?大人になっちゃうの?大人の階段上っちゃったの?アケミさんのお店行っちゃったの?何処のあるのか教えて下さい。


 「「「「やっぱり、来てるよっ!」」」」


 「え?なんで?だって、俺のだよ?俺の好感度が落ちて出来た迷宮なんじゃないの?地下の底に拾いに行かないと?俺のだし?」


 全く、何を当たり前の事を言ってるんだろう?


 「いや?遥君がこの世界に来るよりずっと昔から在るから?このダンジョン?」


 迂闊だった、浅慮だった、もっと早くに気付いて置くべきだった。


 「元の世界に居た時から、異世界に好感度落としてたの?俺?それで埋まっちゃったの?」


 どおりで、元の世界に居た時から異性の好感度が無いと思ったよ、、、なかったんだ?好感度?、、、まったく?、、、。


 「いや、遥君が生まれる前から在るから!このダンジョン!それに好感度は迷宮化したりしないから!何、その好感度!?好感度が迷宮王!?」


 何と言う事だ。生まれる前から異性の好感度は異世界に居たらしい。其れを追って俺はこの世界に来たに違いない、って言うか追うよ、異性の好感度だし。


 謎は解けた!早く俺の好感度を助け出さないと来世まで行っちゃうよ、まったく人の好感度を異世界転移するなよな、めっちゃ探したじゃん!


 どおりで、何処探しても俺の異性の好感度がさっぱり見つからないと思ってたんだよ、生まれた時からって、マジホットケ!


    ・ 

    ・

    ・


 みんな、ぞろぞろと入って行く。


 俺は、こそこそと入って行く。


 って言うか、着いていく。


 おおぁーっ!これがダンジョンか!これが異世界迷宮か!洞窟と何が違うんだろう!?改装したら住んでも良いんだろうか?宿代が助かるんだけど?知らない人が通り抜けるとかちょっと嫌かも?お茶とか出さないといけないの?ダンジョン喫茶?儲かりそうだ?



  

 「けっこう、良い間取りだね?リビング的な感じ?地下室もあるし?」


 「「「「ダンジョンだから!お家じゃないから!住んじゃ駄目だよ!」」」」


 「、、、初めてのダンジョンの一言目が、どうしてお宅拝見みたいになってるの?魔物さんに招かれたの?お客様なの!?」


 駄目らしい。


 「でも、広めの玄関から、形的に縦長でコの字型に曲がってるんだよ、壁を残して、繰り抜いて、あと天井はもう少し高くしたら、結構いい感じ?みたいな?」


 良いと思うんだけどなー?


 「なんで?ダンジョンに入って設計始めてるの?何処の匠なの?浅野内匠頭なの?殿中なの?ここ?」


 「ダンジョンを勝手に改装しないでね?一階は一本道だから良いけど、、、いや、良くないけど、2階からみんな地図作ってるのに迷宮が改装された挙句に邸宅になってたら怒られるよ?」


 「あの階段玄関じゃないし、下も地下室じゃないから?地下迷宮なの!地下邸宅にしちゃ駄目だよ?来た人吃驚するよ!?」


 「迷宮制覇って、改築しちゃう事なの?魔物さん達の住処を乗っ取る計画だったの?あれっ?上手く行きそう?」


 「駄目だって、「うーん」って、それ設計始めちゃってるよね?ダンジョンが劇的にアフターしちゃうよね?魔物さんも吃驚だよ!」




 「うん、今の家も玄関狭くて広げるの大変だったんだよ、仕切り無しのワンルームタイプだし。」


 「「「設計が始まってる!!逃げて迷宮さん、、、って、逃げれないよ迷宮!!」」」



 えー、しょうがないじゃん?


 「だって、異世界来てから、マイホーム問題で苦労したんだよ?大変だったんだよ?造るの?結構?」


 「「「異世界に何しに来たの?リフォーム?激的な奴!!」」」


 何か、弄ると怒られそうなので、とりま床だけ綺麗に均して行った。こっそりと。


 「なんだかだんだん歩き易くなってる気がするんだけど?誰か改築始めてない?誰か?」


 「うん、其処の壁の奥に魔力を感じるんだけど、部屋が出来始めてたりとかしないよね?」


 「入ってきた入り口の階段がエントランスみたいななってるんだけど?前からあんなのだったっけ?」


 さすがチート持ち集団だ、こっそりやってるのに気付かれてる!?


 「いや?ほら?迷宮って成長するって言うし?成長期?みたいな?」


 「「「迷宮が邸宅化する訳無いでしょう!何を目指してるのダンジョン!?」」」


 「えー、世界遺産?狙い?的な?」


 うん、それなら狙いそうだ。観光客も増えるだろう。


 「ダンジョンに観光客来たら駄目だから?なんで観光客が魔物倒しながら観光するの?観光客無双なの?」


 入り口で魔物せんべいとか売ったら儲かるだろうか?せんべいで寄って来た魔物撲殺とか観光客怖いなー。


 「リフォーム?って言うか?さっきからゴブリンが壁とか床に飲み込まれてるんだけど?モンスターハウス?私達モンスター側?魔物とモンスターの戦う迷宮なの?」


 「駄目よ!突っ込んだら負けだよ。みんな見ない振りしてるんだから、、、ゴブリンが可哀想で、、、。」


 「、、、家の材料?」


 「「「「嫌あぁーっ!言わないでーっ!」」」」


 まったく、ダンジョンの中だと言うのに喧しい。もっと、公共の場でのマナーと言うものを考えて欲しいものだ。


 「あっ!ここにクローゼットが在ると、壁面のアクセントに、、、、」


 「「「造っちゃ駄目って言ってるでしょう!なんで迷宮に探索に来たらクローゼットが在るのよ!」」」


 確かに、こんな所にクローゼットが在ると裸族っ娘が脱ぎだしそうだ、装備まで脱いだら大変だろう、迷宮だし、、、。


 「迷宮の壁にアクセント要らないから?寧ろ罠かと思いそうだから?」


 「1Fは通り抜けるだけなのに、、、魔物と戦っても居ないのに、、、、なんで、こんなに疲れるの?なんで?」


 ?、床は平らになったから歩きやすいと思うんだが、不思議だ?疲れたらしい?


 「下り道のスロープでも造っちゃおうか?楽に地下室にアクセス出来るように?動線の関係で端になるけど、、、」


 「「「造らないで!何もしないで!遥君が此処に邸宅を造ったらみんな住んじゃうよ!私達が侵入者と戦っちゃうよ!?」」」


 成る程、迎撃に適したフロア構成で、尚且つ侵入者を分断するならば、


 「、、、だとしたら、一階の設計は防御陣地の構築も踏まえて。尚且つ、側面から挟み込めるようなリビングの構成を、、、」


 「そんなリビング嫌だから!リビングなのに気が休まらないから?臨戦状態だから!って言うか、冒険者狩ったら駄目だから!?そっち味方だから!?なんで私達が迷宮守っちゃってるの!?」


 駄目らしい、ん?、、、あれっ?


 これなんだ?


 壁の中?


 ここ?、、。あっ!?


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