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一体その路線は何処を目指しているのか行先が心配だ。

57日目 昼前 オムイの街



 王女っ娘とメイドっ娘は幼馴染の親友でもあるらしく心配で泣きそうだったのだろう、二人で泣きながら抱き有っている。俺も抱き合いたいが入ったら怒られそうだ、だって何も言って無いのに後ろから甲冑委員長さんのジト目が浴びせられている。なんで分かったんだろう?


 なんでもメイドっ娘は身分が低いため、身分の高い者に危害を加えれば情状酌量の余地もなく相手が認めない限り死罪になるらしい。だから命がけで自分の為に助けに来た幼馴染が死罪になるなんて耐えられずに涙していたんだろう、あの唇を噛み締めていたのはいざとなれば己が身を投げうつ気だったのだろう。ちょっぴり勿体ないが泣き顔の娘なんて見たくないしエロい事する気も無い、エロい事をして泣かすのなら得意なんだけど次の日に稽古リベンジで泣く程ボコられるんだよ?そして夜に復讐者エロリストとなるんだよ!エロの連鎖に終わりは無い様だ。


 しかし身分が高いも低いも無いんだけど?というより身分が無い。だって身分も何も街人ですらなく冒険者でも無い無職なんだけど?なんで俺に決定権がある事になっているのだろう?まあだからこそメイドっ娘の身柄の全決定権が無職のにーとが持っているなんてそれは心配だっただろう、誰がきいてもエロい展開しかなさそうだ。そしてエロい展開は決して心の奥底の魂から嫌いではないのだが、しかも王女っ子まで身を投げうつ気でセットなバリュープライスはそれはもうエロドレスを大至急でもう1着用意するのも厭わない覚悟では有るが、だが泣かすのは得意だが泣かれるのは苦手だし?これはこれでとっても嬉しそうだから良いのだろう。


 しかし泣きながら抱き合っているメイドっ娘の後ろ姿もエロいのは内緒だ、だって背中は全てシースルーで透け透けでお尻の上の方まで一寸見えてて素敵デザインだ、しかも膝をついて抱き合ってるからお尻のラインが強調されててその下からは深いスリットから太腿さんが丸見えです。ありがとうございます。


 王女っ娘達は盛り上がってるみたいだからメリお父ーさんに軽く手を振ってから帰る、しかし両手で力一杯手を振る領主って威厳的に良いのだろうか?まあ話し掛けるとまた長くなるから良いだろう。


 領館の門を出て街を歩く。


 屋台も増えたし、お店も増えている。何より買い物客が多い、まだごった返す程じゃないが人通りが増えて街が見違えるようだ。


 その中でも異彩を放つ乙女突撃戦かいぐいを繰り返す黒髪の一団、女子脳筋組つまり女子体育会系が屋台に突撃戦中のようだ。朝宿のご飯食べてたし今からお昼ごはんだよ?だがあの手に持ったものはコロッケだ、ブートなキャンプが開催決定だ。隣りで教官さんがヤレヤレってしているよ?


 「「「おー。遥君お帰りー、宿に戻るの?」」」


 「まあお昼になるし?って言うかなんでお昼前に買い食いしてるの?ジャイアント脳筋っ娘を目指すの?もう5人で合体しちゃったりするの?そして誰が黄色かでもめて仲間割れして音楽性の違いで解散してソロ活動でぼっちなの?まあ有り体に言うと太るんだよ?もうちょっとボカシてソフトにくるんで言うとデブるよ?」


 「「「言うなー!それ乙女には禁句だよ!」」」


 騒がしく宿を目指して歩いていくと今度はビッチ達がなんかしている?街娘と一緒だ。


 「びっちー?びっちー&びっちクイーン?これこれ街娘を齧ったらいけないよ?歯茎から血が出なくても頭から血が出るから齧ったら駄目だと思うけど、おまえのあたままるかじり?みたいな?」


 「「「何でまだ名前覚えてないのっ!」」そしていつの間に私びっちクイーンに進化してたのっ!って魔物じゃ無いから進化し無いって言ってるでしょうー!ぜーぜーぜー」


 おう、久々のビッチ達の文句の叫びだ。これで案外と良いジト目なのだが喧しくて齧るのが玉に瑕?頭に瑕?頭齧られてるのだろうか。


 「違うよ?最近島崎ちゃんたちは街で若い子にお洒落講座の質問されてたりするんですよ。異世界お洒落番長?」


 そう言えばビッチ達が着てた服が1番売れるって言う話は雑貨屋のお姉さんからも聞いた、最近では雑貨屋販売用と追加注文用の絵コンテを作って貰っているが確かにビッチシリーズは売れ線だ。ただ要求が妙に細かくて面倒でもある、だって2~3cmの誤差でも許して貰えない。長さや幅ではなくバランスが大事なんだそうだ?本人たちの精神バランスが不安だがバランスなのだそうだ、でも格好が「清楚系ビッチ爽やかマリン風まる齧り」でアンバランスなのは秘密だ。きっと言ったら頭齧られる。


 街っ娘の注目はビッチリーダーの紺のミニワンピに白のサブリナパンツみたいだ、ミュールも青で爽やか清純ビッチ路線?一体その路線は何処を目指しているのだろうか?行先が心配だ。だが確かに人目を引くがわざとらしさが無い、自然に格好良い。


 これが売れるのだろう、売れ線なのだろう、作っておこう。あとビッチBのファーベルトも注目されている、今晩増産しよう。


 ぞろぞろと宿に戻るとみんなダラダラしている、未だ準備には早いが遊びに行く時間は無い。そして狙いはお昼ごはんだ、何故なら今日はリクエストが有ったのでオムそばだ。まあ焼きそばを卵でくるむだけなんだけどオムそばだ。マヨネーズは生産済みでストックも充分、そして練りからしも手に入れた、キャベツににモヤシに豚っぽい何か?蒲鉾や竹輪が無いのが寂しいがあれは邪道だと認めない人も居るしなくても良いのだろう、唐辛子も有るしソースっぽい物も量産体制に入って入荷量が増えて来た。麺は昨日から作って置いた、炒めるだけだ、万全の構えだ。


 鉄鉱石を錬金で引き伸ばしながら巨大な半球状のドームにして過熱して油を馴染ませる、「掌握」で巨大な中華鍋の様に揺すりながら一気に炒めて振り、ひっくり返す。普通に考えれば60人分以上有るだろう、80人分くらいあるのかも知れないがきっと足りないんだろう。おむすびも用意しておこう、梅干しが欲しい今日この頃だ。


 後片づけはお任せしてダンジョンの準備をしたいところだが装備が普段着だ、甲冑委員長さんも甲冑着てる、スライムさんはスライムさんだ、あれ?準備無いんじゃん?だけどいつも片づけはさせて貰えない?俺がやれば一瞬なんだけど何故だろう?まあ後でお菓子でも上げよう、必ず食べにくる看板娘も尾行っ娘も片づけにはちゃんと参加してるんだよ?それに比べてオタ莫迦達は……いや、あいつ等に皿を洗わせてはいけない!絶対お皿投げて追いかけるかお皿が何か違うものになる!


 「「「準備出来たよー。行けるかなー?」」」


 「OKです。」「行けますよ。」「ばっちり?」「稼がなくちゃ!」「「「はーい。」」」


 先導する委員長の道案内について高速移動組でダンジョンの低層に先行する、そしてまた手出し口出し禁止なんだそうなんだからまた暇を持て余した甲冑委員長さんがブートなキャンプで大暴れ決定だ、確かに最近特に女子達のスタイルが良くなっている、くびれが凄いんだよ?そして適度に筋肉質になったからなのだろう、妙にスタイルが良くなっている。オタ莫迦達も時々目のやり場に困っていたりする、だが男子高校生たちだからちゃんとチラ見しているのは言うまでもないだろう。ガン見する度胸が無いのも言うまでもないだろう。


 低階層にはめったに隠し部屋が無いからさくさく進む、流石に結構な数のダンジョンに入って来た。ここはたいして深くないだろう、恐らく50階層で迷宮王が出るパターンだよ。だって迷宮の作りが甘いし雑だ、その点大迷宮は綺麗で壁すら雰囲気があったし統一感と言い質感と言いこんなちゃちなダンジョンとは比べ物にならない良い出来だった。やはり好物件ほど深く広い、となるとやはり大迷宮程の物件はもう出て来ないのかも知れない。


 掃討戦は順調だが何か似合い過ぎていて怖い、委員長さんに鞭ってなんでこんなに違和感が無いのだろう?前回までは盾職を目指し始めていたのに鞭職になってしまっている、なんか一人で「サイレント・ビー Lv16」の群れを掃討している。中距離戦無双なの?「委員長様とお呼び!」とか言い出しそうなくらいに似合っている、ボンテージ衣装も似合いそうだが作ったらしばかれそうだ。しばかれて目覚めてしまったら困るから止めておこう、既に睨まれている。性癖の危機だ!


 オタ達が弓を作っていたら出来た鞭に魔石で付与をしてミスリル化したら「豪雷鎖鞭 ALL 70%アップ +ATT 豪雷 旋風 百撃 暴空陣 距離形状数変化」って言う化け物兵器が出来た。そして「鞭術」は委員長しか持っていなかったから安価で販売契約が結ばれた、まあこれは委員長だろうとなぜかみんなが思っていたのは内緒だ。


 なんでも「鞭術」は何とかプラントって言う魔物さんから強奪して得たものらしい、「拘束」も持っていたそうだ?そっち系の植物だったのだろうか?「何とかプラント様とお呼び!」とか言って拘束してベチベチ叩く魔物?目覚められそうにないな、いや目覚める気は無いんだよ?まあ委員長に強奪されてGJだ。


 因みに委員長が「鞭術」持ってるって言うからそういう趣味があったのか聞いたら怒られてお説教まで始まりつつジトられて大変だったと言うお話だ、勿論俺が怒られた。


 「いやあれは何かマジで似合い過ぎ?」


 「今度からちゃんと言う事聞くよ。あれ怖い。」


 「あれは「旋風」なのか「百撃」なのか「暴空陣」なのか分からないけど一方的だねー?」


 無数の蜂たちが瞬く間に消し飛んでいく、もともと鞭という武器はヤバいんだよ?だって人力で音速越えるんだよ?それが異世界でスキルを持ったLv99が振るう、効果も満載だ。そして「豪雷」の一閃で全滅した、無双だった。委員長様だった。


 「「「お疲れさまです、委員長様?」」」


 「なんで急に委員長様って様付けになっちゃったの?何でみんな微妙に脅えてるの?泣いちゃうよ?」


 委員長様が涙目だ。だがこれはマジで凄い、合っているし似合っているし天職だ、鞭術が天職なのか委員長様が天職なのかは分からないが天職だ。ただ純粋に強い。


 もしあの時にこれが有ったならスフィンクスは倒せなくても木乃伊達の海でも突破出来ただろう、守れていたんだろう。委員長が強さを求める理由、あの時の守れない無力感。


 だがこれで雑魚狩り無双のりたい放題だ。実は無限の雑魚は怖い、大技だけで決めきれないままに群がられると本当に危険なのだ、それが数の暴力。だがこの委員長様はそれを無双で惨殺出来るのだ、今日初めて実戦で使って行き成りの暴虐武人のこのレベルだ。そのあまりの強さに甲冑委員長さんが大喜びだ、訓練する気満々だ。ご愁傷様な委員長様?だって訓練相手かっちゅういいんちょうは相手悪過ぎで悪乗りでノリノリなんだよ?俺が「羅神眼」を持った時もこんな感じだった、勿論ボコられたのは言うまでもないだろう。但し最高の訓練にもなる、ボコられるけど。まあボコられるんだよ、経験者が語ってみた?みたいな?



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