しっかりと目に焼き付けたから怒られる前に作って誤魔化そう。
55日目 夜 宿屋 白い変人 裏庭
魔力で包みそれを纏い更にスキルを発動させては纏い魔法を重ね併せてはまた纏う発動を始動を操作し纏えば纏う程に乱れ混じり合うステータス上のありとあらゆる組み合わせで纏っては重ねそして限界、魔纏が解ける。
一歩も動かなくても無理だった、動いた瞬間に解けるか身体が破壊される。
「ふううぅぅぅーーーーっ。」
瞬く間に纏う。発動し切れていないし魔法も纏い切れていない。
「ムズイ!やっぱ転移が認識しきれていない、重力もだ。やっぱり重力までだましている?いや隠している?それとも理解できていないのか。そして錬金術が纏えた。誰かが錬金術の関係者だって事だろう、う~ん謎が深まるけどLvが上がらないから検証できない。いや上がったら上がったでまた上位スキルで大混乱だ。」
ゆっくりと穏やかに魔力の波に浸る様に纏い直して身体も魔力も丸ごと掌握して木偶の棒で外部から操る。ゆっくりと数歩歩き数回杖を振り、止まる。
「やっぱり体が破壊されて行くよ。纏った再生で治しながらでも崩壊するなら何かが間違っている?使い方か?何だろう、人生だったらどうしよう!俺16才でもう人生レベルで間違っちゃってるの?マジ!不思議だ、何故俺は悪く無いのに人生が間違っているのだろう?だが俺は悪く無いのに好感度も儚く散りかけて素レ存だ。不可思議だ?」
完成には程遠いと言うか完成する気がしないくらい難しい。欲張り過ぎなのかも知れないが俺のスキルなんて全部纏って使いこなしてやっと何とかなるレベルだ、その状態で虚実まで届かないと役立たずだ。ただの低Lvに成り下がる。やはりLvをあげてステータスの底上げが必要かもしれないがLvが上がるなら最初から苦労はしていない、上がらないんだよ!上りが遅くて悪いんだよ!ならば出来るようになるしかない。結局使える技が魔纏して虚実で斬る以外何もない。
全部纏めて加速して乗っけてその全部で殴る。その短縮版が魔纏と虚実だ、これしか覚えられなかったからこれしかない。
「習うより慣れろって慣れる前に自壊してるんだよ?緩やかな自殺と言うか爽やかに自滅と言うか健やかに自己崩壊?健康も持っているしラジオ体操も欠かしていないのに身体が持たなくなって来ている?スキル上昇にステータスが付いて行けていないのだから何処かで軋むのは仕方が無いが、その為の魔纏なのに魔纏すらも身体が付いて来ていない。基礎体力をあげれば意味は有るのだろうか、無意味でもやれる事をやるしか無いからやるんだけどさー?まさか異世界で体育が必要になるとは思わなかったよ?マジで。」
腕立て腹筋スクワットに後は何だろう?まあ筋肉の鍛え方は分かるけど骨はどうしよう?鍛えられるんだろうか、ミルク飲めばいいの?お魚さんは充分だろう、食べないとギョギョッ娘に怒られそうだからいつも食べてるんだよ。
ギルドで甲冑委員長さんに訓練の相手をして貰ったが速度と言うか瞬間速度が速い、多分転移が効いてきてるんだろう瞬間的に超高速状態が混じる。だから強くなったが脆くなった、攻撃は鋭く読み難い変則的な高速攻撃に変わってきているがそのせいで隙が増えている、躱しや回避も瞬速化しているから何とかなっているだけで制御が全くできなくなっている。結構ヤバいんだろう。
きっと身体中が破壊と再生を繰り返している、訓練の後は内出血で痣だらけになっている。長くは持たないだろう、持久戦が全くできないと言う事だ。再生の速度より自己崩壊が早過ぎる、スキルが上位化してスキルレベルも上がったが自身のステータスが付いて行かないのだから体にかかる負荷が増大してしまっている。
「やれやれ、問題が増えるばかりで解決する事の方が少ないとか先行き不安で行先不明の差出人不明な不幸なお手紙だよ?そりゃあ黒山羊さんだって読まずに魔宴だよ。何かが上手くいけば案外と行けそうな気はするんだが何も上手く行って無いから詰んでると言う話も有るんだよ?まあお風呂でゆっくり考えよう、男子高校生的なお風呂では無いのがつくづく残念だ、ジャグジーと泡沫な入浴剤とボディーローションと素敵ボディーが揃ってるのに宿のお風呂なんだよ。」
最近はスライムさんがお風呂出張してて遊んでくれないんだよ?そしてこの異世界もこの宿も格差社会だったんだよ!異世界男子高校生虐待問題だったんだよ!何と女子風呂は大風呂で大浴場さんだったのだ!男湯狭いんだよ?ズルいよ?
でもまあ此処痣だらけの身体は人には見せられないから狭くて良かったとも言える、そして何よりも男とお風呂に入っても何も楽しく無い!全く楽しく無い!それならば一人でゆっくりと入れて浸かれる方が良い。
極楽に行った事は無いが極楽な感じ?みたいな?何て言うか街並みは石だらけって感じの異世界の街で木の浴槽に浸かれるって幸せなんだよ?やはり魂に刻まれた物なんだよ!まあ俺は岩ジャグジー作っちゃったけど?刻まれて無かったのだろうか?だって男子高校生ならいつかは泡沫って憧れじゃん?作っちゃうじゃん、相手いなくても?そして目的は果たしたのだ、果たして果たして果たしきったよ!遣り切ったんだよ。すっきりと。
だが木の浴槽は和むんだよ。普段から木の浴槽なんて入った事も無いのに何でこんなに和んじゃうんだろうって言う位にゆったりできる。今度増設しよう、ジャグジーは素晴らしいが和めない、其れ処じゃ無い!だって我儘泡沫ボディーさんがバブルなんだよ!もう和んでる場合じゃないんだよ!そりゃ~バブルだって崩壊しちゃうよ。
準備期間は2週間か、だが準備したら終わりな気もする。
勝ち目も見えないのに何を狙っているのだろう?本当に愚かなだけなんだろうか?愚かだと決め付けて何も備えないなんてそれこそ愚かだ、愚者の王だ。何か称号に付きそうだ!?
(ポヨポヨ!)
おっ、スライムさんの体当たりだ。ぽよんってぶつかって来た。可愛い。さっきまで居なかったから女子とお風呂に行っていたのだろう、そしてお風呂で女子達にポヨポヨしていたのだろう……可愛がろう。
さて内職は何から始めよう、もう鍛冶場に行かなくても弓は作れるが大量の在庫もある。多分剣も作れるのだろうが一度はきちんと作らないと良い物は出来ないだろう。やはり刀造りを習う必要があるのだがオタ達に習うと凄まじくとんでもない何かが出来そうで不安だ。まったくどうして真面目な俺の知り合いには真面目な人が少ないのだろう?なぞだ?
女子達は懸案だった下着問題が解決して一安心だろう、作った俺は悶々で大変な思いをされたんだよ?思いをされたからしちゃったんだよ。うん、俺は悪くないだろう。
ただあの伸縮性に富み形状すら変化する万能のスポーツブラでさえ支えきれない可能性がある、多分追加注文は避けられないのだろう。あれは魔法素材ですら超える質量兵器なのだ!弾け飛びそうだ。
戦争の用意だってした方が良いし、無くても武装は無駄にはならない、無駄になったらそれは良い事だ。平和なんだから。
武器屋のおっちゃんの量産品とバランスを見ないと販売は出来ないし、戦争ならば兵隊さんの装備だろう。ただでさえ此処の辺境軍の装備は対魔物用なのだから尚更だろう、防御を捨てて機動力が重視されているのは魔物の襲来に駆けつける為なのだろうし訓練だってしているのだろうが軍や人と戦うには軽装過ぎる。
メリメリさんもメリお父さんも襲われた時に危うくなっていた、あれだけの実力差があったのにだ。毒だ、耐異常状態の装備がされていないか甘いかだ。まあ貧乏だったし資金も経済と住民が優先なのは分かるがあれでは戦争は危険すぎるだろう。まあ採掘権貰った上に取り分100%にして貰って大儲けしているし、その時に取った鉄も余ってる。そしてマッサージチェアーは8台装備されてフル稼働だった、大儲けだからお得意様なのだ。兵隊さんに装備をあげたら兵舎にだってマッサージチェアーを置かせてもらえるかも知れない、お得意様を見捨てれば商機を逃すのだ。作っとこう。
「状態異常耐性とDEF、ViT重視で良いか?鉄だと其処までの効果は出せないから魔石粉混ぜて捏ね捏ねて、あ~何でおっさんの装備なんて捏ねてるんだろう?もっと素敵な物が捏ねたいのだ!そう、今日は捏ね回そう、捏ねて捏ねて捏ね回すんだ!レオタードもあるし。でも装備、装備と。」
やはりおっさんの装備だと思うとやる気が出ない。もう少し俺を気遣って美少女部隊とか作ってくれない物だろうか?ああ王女様の装備も溶かしたから怒られる前に作って誤魔化そう、しっかりと目に焼き付けたから寸法はばっちりだ!誤差は1cmも無いだろう、焼き付いて保存済みだから。うん、保存したんだよ?
「しかし雑貨屋のお姉さんだけは侮れないな、常に驚きを齎して来るからハリセンなんだよ。なんで「村」とか注文受けちゃうの?この間も家建てたばっかりなのに村になってるよ!何で雑貨屋さんに家とか村とか注文しに来る人がいるの?で何で受けちゃうの?で何で俺に注文票出してるの?はあ~全く断れないじゃん!だって…だってこれあの滅びた村じゃん。…あんな目に合ったのにまた作るんだよ?滅んじゃったのに?俺のせいなのに俺が作って良いのかよ…断れないじゃん……まったく。まったくなんだよ。」
449人の方から評価を頂きました、本当にありがとうございます。御評価が450人になりそうだったので書き溜めたら449人で止まっちゃたのですがリアルが充実していない暇さで書き溜めたので投稿させて頂きます。
感想も沢山頂きありがとうございます、これからも細々と迷走しながら進めていこうと思っております、もし気に入って頂けてお付き合い頂ければ本当に幸いです。