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嫌がらせが喜ばれて大人気で追加注文がTバックは危険だった。

すいません。1話飛んでいました、この前話を185話を差し込みました。

54日目 夜 宿屋 白い変人


 

 やっと回復してみんなでお風呂に向かう。


 アンジェリカさんに壊滅されて、飛び入りのスライムさんに全滅されて、手合わせくらいのつもりで遥君に挑んで瞬殺された。気付いたら終わっていた。


 未だあんなに差がある。見えていて動きは遅いのに間に合わなかった、まるでスローモーションの世界でコマ送りの様に瞬く挙動。あれが虚実。


 何も出来ないままに20人が同時に倒された。最弱の瞬速攻撃特化の連撃。


 「ちょっとくらい追い付いたかと思ってたけどあんなに強いんだねー?」


 「なんでSpEが倍以上有るのに何も出来ないんだろう。見えていたはずなのに?」


 「なんだか水中で戦ったみたいな感じがしたよ、のろのろ動いてる間にやられたよ?」


 「あれは無駄が無いとか動きがスムーズとか言う話じゃないんじゃない?時間の流れがおかしいよ?」


 そう。遅いのに間に合わないから時間感覚が狂う、あれっ?と思ったら手遅れだ。速度で上回る自分の方が間に合わないから。


 何度も見て知っていても目の前で実際にやられると訳が分からなかった。あれが殺される前に殺す自称隙間戦法。ちょっとだけの隙をちょっとだけ速くちょびっと殺してしまうらしい?だから隙間戦法、打ち合う事無くちょんと殺す。


 「「「やっぱり強いよ!あのステータスは詐欺なんだ!」」」


 でもステータスは絶望的なまま、絶望的なままでいつ殺されてもおかしくないから先に殺して来た。それがあの技だ。


 だけど見せかけだ。みんながステータスの差を知っているから遠慮し油断した隙が狙われた、戦う前に負けていた。だから面倒そうにのんびりと瞬殺された。



 みんなで湯船会議だ、反省会だ。


 「「「ぷは~っ。つよくなれたのかな~?少しは。」」」


 (ポヨポヨ。)


 スライムさんが褒めてくれている?さっきは遥君とお風呂に入っていたのに今度はこっちに来ている、お風呂好きみたいだ。看板娘ちゃんとも尾行っ娘ちゃんとも入ってたりする。ぷるぷると湯船に浮いている、あれ?何故3匹?


 副委員長Bさんが連れて来てたみたいだ。でもスライムさん、その2匹は仲間じゃ無いんだよ?寧ろ女子には宿敵さんだ!


 「スライムさん強かったよ~。超凄いよ~。武器も使えたんだね~?」


 「対人と違って全く動きが読めなかったし、手の内も読めなかったよ~。」


 (プルプル。)


 初対戦の娘達も驚いているけれど、迷宮で戦った事のある私達は愕然とした。強過ぎる。


 「本気だったら凄いとは聞いていたんだけれど更に強さが異質になっていたような?」


 「うん。遥君もスライムさんが迷宮皇クラスになってる気がするって悩んでたよ?大体いつも原因は本人なのに。」


 ただこれで攻撃でしか防御できない遥君とアンジェリカさんに防御の選択肢が出来た。まあ攻撃で防御できてる自体がすでに異常だけれど万が一が一つは減ったはず。


 そしてスライムさんの防御力が確認されたからなのか私達が少しは認められたのかは分からないけれど50階層に行ける。


 遥君達のお供付きでならと50階層への挑戦が認められた。大迷宮の50階層でも戦えたのだからきっとやれるはず。だけど差が縮まら無い。


 レベルの差はぐんぐん広がっているのに実力は追い越されたまま後ろ姿さえ見えない。


 「あれがレベルもスキルも無いのに勝つ為に作った技なんだね~。」


 あれが無理やりな強さだとしても遠い。


 あれが継ぎ接ぎだらけの技でも強い。


 あれが最弱なんだとしても誰も勝てない。


 「「「瞬殺された~!」」」


 まだまだ全然さっぱり駄目だった。隠れて頑張ってちょっとだけ自信も付いて来てたけどまったく届いていなかった、遠かった。


 「自分が脆いなら相手をもっと脆くすればいいじゃないか~ってマリーってたよ?」


 あれで神剣や次元斬なんて防御無効で転移なんて命中不可能で魔手や掌握なんて隠し技も搦め手も有る、Lv21であそこまでの強さを手に入れている。そしてアンジェリカさんとスライムさんがいる。


 だから簡単に死んでしまうが殺せない、簡単に殺せるが死なない、殺せるんだけど皆先に殺される。

 

 「「「だけど守るよ。もうあんなのは嫌だ。」」」


 遥君を待っていた日は永かった、遥君が死にに行った日は終わらなかった。もうあんなのは嫌だ。


 元の世界も異世界ももう私達にはどうでも良い、未だ泣くだろうし家族を忘れる事なんて無いけれどどうしようもない事も分かっている。だけども遥君がいないのは耐えられない。あれよりも辛かったことも苦しかった事も無い。あれは心が死んでしまう、涙すら枯れ果てた。 


 特に島崎さん達の焦りは強いんだろう。遥君がサンド・ジャイアントから守られた、アンジェリカさんとスライムさんに守られていた。自分たちは何も出来ない事に苦しんでいる。だって先に使役されたのに守られた事しかない事に苦しんでいる、私達だってそうだ。


 何も無かったように帰って来たけれど鼻血を出して倒れ込んだらしい。なのに余裕を見せてハンバーグを焼きながら喋っていた。


 だから守れるようになりたいんだ。



 そしてお風呂から上がるとプレゼントが置いてあった。今日のご褒美だって遥君が持って行くように看板娘ちゃんに頼んだそうだ、中には絶対に作らないって拒否していたフリルのショーツだ、紐さんだった。因みに追加注文は絶対駄目なんだそうだ。


 「「「「きゃああああっパンツー!」」」」


 可愛いのも有るんだけど下着不足は深刻だったからすごく嬉しい、どうしてショーツまでデザインが詳しいのかは聞かないであげよう。ただブラが異世界に無いの?それこそが注文したいの?自分達で試作してみてるんだけれど形にもならない。だが採寸の問題が…ねえ~?



 そして図書委員ちゃんだけはTバックだった…ほら、怒らせたら駄目なんだよ?心配してやったんだから謝ったら交換して貰えるよ…って履くの!良いらしい。


 和風な大和撫子系美少女のTバックは危険だった、生真面目キャラだと思っていたのに…。きっとTバックの追加注文も絶対駄目なんだろう。


分不相応にも20,000ptもの総合評価を戴きありがとうございます、これからも細々と迷走しながら進めていこうと思っております、もし気に入って頂けてお付き合い頂ければ本当に幸いです。

本当にありがとうございました。

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