自分で脱ぐのは良い裸族で服が勿体ないのは良く無い裸族らしい。
50日目 昼過ぎ ダンジョン
轟音を立てながら突進する重量級の魔物達に対し、逆に突進するかのように楯の列がぶつかる。シールド・バッシュ、そして止められちゃったら終わりだよ?ほら横から来てるよ?揺れてるよ?終わったね。まあ、止めた時点で決まりだった、何故なら約2名危険な盾職がいるのだから。
初見殺し。剣で受け、盾で斬る。剣が流して、盾で潰す。
攻撃が防御に変わり、防御に攻撃される、連続する連携に連撃される。
何故なら異世界に来る前からの連携なのだから、高校一年生で全国にまで名を響かせた二人なのだから。
「さすが、ツイン電柱!」(バキッ!ベキッ!グシャッ!ドゴォ!)
「「違うって言ってるでしょ!ツイン・タワーーーア!」」
「違ったの?でもTVでも「ツイン電柱!」って言ってた?みたいな?って言うか痛いよ?」
「「言ってたら燃やしてるよ!そんなTV局!」」
どうも現在のメディアの姿勢にご不満の様だ。偏向報道にオコなのだろうか?でも学校の応援幕も「ツイン電柱!」じゃなかった?違った?
盾職組は剣槍斧ハンマーと相手に合わせて武器を変えているみたいだが、最近どうも剣の出物が多く、次は槍?、斧やハンマー系の良い物が出ないので装備に剣を使う事が多くなってるみたいだ。やはり武器の生産にも手をつけた方が良いのだろう、今の相手なら斧やハンマーが良いだろうし、リーチのある槍やハルバートが有れば距離を選べる。折角の集団なのだから全員が剣ばかりになってしまうのは戦闘の幅を狭める、帰ったら武器生産の内職も考えた方が良いだろう、直ぐには出来ないのだから早めに準備を始めよう。終わり亡き見果てぬ夜の終わりを目指して、分かりやすく言うと内職が終わらなくて残業だよ!
すでに一斉に突撃して来た「パンツアー・リノセロス Lv49」は完封され全滅したみたいだ。
楯っ娘とバレー部ABコンビの盾に止められたパンツアー・リノセロス、まあ固いサイだけど固いだけだった、斬撃耐性が有っても側面からの大賢者アタックで引っ繰り返されちゃったんだよ、もちろん大賢者アタックは物理攻撃だったのは言うまでもない。
あとは滅多打ち。スライムさんもみんなで滅多打ち出来て楽しかったみたいだ。サイさん撲殺でした、盾職の盾は最優先でミスリル化して「衝撃耐性」と「反射」をめいっぱい上げているんだよ、突っ込むだけじゃ崩せないんだよ。
そして数少ない「錬金」持ちの新体操界のファブリーズさんの棍棒の連打で撲殺だった。リボン、フープ、ボールに棍棒に変形する謎の錬金武器を使ってるんだけど未だにフープの出番だけ見た事が無い。使い道は有るのだろうか?回して目を回すとか?催眠系なの?
さて隠し部屋さんだ、「パワー・グローブ PoW +30% +DEF」多分被ってるけど需要は多い物だ、ミスリル化もすればかなり良い物になるだろう。未だ混ぜてるだけだから大丈夫なんだけどいつかミスリルが足りなくなる、ミスリルって迷宮以外はどこにいったら落ちてるんだろう?
「今回はまあまあだよ?「パワー・グローブ PoW +30% +DEF」いる人いる?みたいなみたい?」
盾っ娘は被ったみたいでツイン何とかさん達がじゃんけんで戦っている、まあどっちかが使うんだろう。実は一番使いそうな大賢者さんはいらないそうだ、何故か魔法特化装備なんだよ?全く魔法使ってないのに。
「じゃあ?50階層?階層主戦?また迷宮王かも?って言う訳で倒して帰ってカツレツみたいな?」
「「「カツレツー!」」」
「ソースはオーロラソースです。的な?」
「「「オーロラソース!まさか異世界でソースさんとマヨネーズさんとケチャップさんが合体してぐちゃぐちゃに混じり合っちゃってるのー!」」」
「うん、お醤油さんだけハブなんだよ?可哀想だから隠し味に入ってたりするんだよ?美味しいんだよ?マジで。」
「「「キャアアアアアッ!」」」
気合充分みたいだ、階層主さんをカツレツにしそうな勢いだ。階層主さんのカツレツは美味しいんだろうか?
美味しくなさそうでした。
「あれだよあれ?「パラライズ・ジェリーフィッシュ Lv50」痺れるクラゲさん!迷宮王じゃ無いからねー!」
「「「了解。」」」
宙に浮くでっかいクラゲさん。インテリアに良さそうだ、でも邪魔そうだ。でっかいんだよ。
楯の列で触手を弾き、中列から斬撃と殴打が飛び出す、後衛は・・・いないよ、やっぱり。うん、殴ってる殴ってる。でも効いて無い?
飛び交う美少女たちと、それを迎撃するクラゲさんの無数の足?触手?あー触手だ。
きっとオタ達がいたら触手と戦う女子校生に歓喜し感涙した事だろう、きっとずっと眺めてて戦わないで怒られるんだろう。いや、あいつ等ならクラゲを応援しそうだよ?マジで!
ついでに忘れてないよアピールで「デモン・サイズ」3体も触手狩りに参加させている。いやー思い出してよかったよ。
「とー?ああこれ駄目な奴だよー?斬撃も物理も効いて無いっぽいよー?魔法反射あるけど魔法しか効かないみたいな?」
「「「どうするの?それって?」」」
「どうするって、斬撃と物理と魔法じゃない攻撃って言うか、海月処理作業?すれば良いんじゃない?」
うん。それしか無いよね?
って言うかギョギョッ娘が逃げ回りながら触手を引き付け、そこに裸族っ娘が飛び込み双剣で薙ぎ払う。斬れないんだよ?
捕まりました。うん、オタ達が喜びそうだ、連れて来ないで良かった。
「毒と普通の状態異常は無効化できるから大丈夫だよー?麻痺にだけ気を付けて掴まっててね?あっ!武器破壊は無いから大丈夫なんだよ?でも「溶解」持ってるから裸族になっちゃうよ?いやでも裸族っ子だし?良いのか。」
「「「「良くなーい!全然良くないよ!それって気を付けて捕まってる場合じゃないよー!」」」」
無いらしい?自分で脱ぐのは良い裸族で、溶かされちゃうのは良く無い裸族?ああー、服が勿体ない!そして内職が増えてしまう!
一応何にもしてないみたいだけど「掌握」でクラゲさんの本体は捕まえてるんだよ?拘束状態?まあ、触手が野放しなんだけど。
だから虚実で跳び込み裸族っ子を捉えている触手達を一纏めに次元斬で斬り落とす。
そしてクラゲに衝突する。ああ、初めて衝突したのに痛くない?クラゲGJ?GJかどうかは分からないがJKは撤退した。溶かされたくないらしい。
いや?別に衝突する気なんて無かったんだよ?でも未だに魔纏も虚実も使いこなせていないのに次元斬が加わって制御不能な感じなんだよ?まあ、ぶつかってしまう気はなかったんだけどぶつかってしまったからこのまま行こう。
クラゲさんの夥しい数の触手に捕まる?摑まった?掴まえた。
て言うか男子高校生に触手すんなよ!需要無いよ!合ったら嫌だよ!誰得なんだよ!何で女子は嬉しそうな顔してるの!
「え~と?「掌握」からの「温度」上昇?熱「振動」付き?で「錬金」で乾燥しながら「掌握」と「水魔法」で脱水?右手の「矛盾のガントレット」さんだから物理魔法防御無効化だよ?脱水乾燥だよ?干からびろー、もっと干からびろー?乾燥海月?水母干し?で、焼く。・・・・勝ったな。」
「「「はあああああああっ。」」」
あれっ?ちょっと違うんだよ?はが要らないんだよ?あだけで良いんだよ?それじゃ無いんだよー?何で誰も言ってくれないの?
おっ!クラゲさん魔石と一緒にドロップだ?クラゲの装備品なの?何も持ってなかったよ?え~と「無限の触手 触手作成操作」って、これ人間が持ってちゃいけないものじゃない?あ、でもオタ達なら喜びそう?高く買いそうだけどあいつらにだけは渡してはいけない気がするのは何故だろう?
しかしこれで好感度最低アイテムの三種の神器が揃ったの?「服従の首飾り 強制的に絶対服従される首輪」、「プロメテウスの鎖 束縛 全能力無効化」、そして「無限の触手 触手作成操作」。
なんで俺の所にばっかり鬼畜凌辱系グッズが集まって来るの?俺の好感度への攻撃なの?もう瀕死だよ?最近息して無いよ?って言うか見かけすらしないんだよ?俺の好感度って。何故に異世界は此処まで徹底的に俺の好感度を執拗に狙うのだろう?触手操作って?あっ、甲冑委員長が女子達の後ろの方に隠れてる?