表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/321

いえ、何でもありません、何も呟いてません。


14日目  洞窟内


 

 朝御飯、お魚だ、お魚祭りだ、大漁だ。


 ちょっぴり、お肉も恋しいが大人数では兎は見付からない。鹿とか猪も居るらしいが見たこと無い。


 あと未だに見ていないオーク。ゴブリンの大型パワーアップ版でゴブより賢いらしい。


 いや。ゴブより賢いって言われても、ゴブよりみんな賢いだろう? お魚だってゴブよりは賢いよ? 絶対。


 ただ一度試しておく必要があるだろう。俺も、委員長達も。


 知らない相手は怖い。


 馴れて無いだけで危ない。


 積める経験なら安全な内に積んで置いた方が良い。


 女子達だって、ずっと一緒とは限らない。


 冒険者になれば分かれて仕事をする様になるだろう、今の方が安全だ、経験は無駄にはならない。


 河原を上流に移動する、上流には男子達がまだ居るかもしれない、ただオークは強いし元拠点から離れているらしい、男子も近付くことは無いだろう。


 そろそろ近くだろう、集中して千里眼、気配察知、索敵で警戒する。ついでに鑑定で食べ物も探していたのは内緒だ。


 魔物や動物だけでなく、人間にも注意を払う。


 なんちゃって達は危険な所には来ない。女子を襲った一般男子達も碌にLv上げして無いので来ない筈。そりゃー、委員長に返り討ちされるよ?


 問題があるとすれば部活系脳筋グループの莫迦達。奴らは汗臭い、そして暑苦しい。危険だ。


 大体あの部活系脳筋グループの莫迦達が大人し過ぎる。


 オタ達の話でも、委員長の話でも柄に無く大人しい。あいつ等は普通何にも考えずに直ぐに動く、脳筋と言うか脊椎反射レベルだ。


 しかも部活系脳筋グループだけで固まっていた? オタ達の後ろを付いて戦ってた?おかしいだろう。


 あいつ等は莫迦だから突っ込む、魔物だろうが崖だろうが突っ込む、突っ込んでから考える。ほんのちょっとだけ。


 それがずっと引っ掛かっている、少なくともあの状況でオタ達を助け無いなんて事は無い筈なんだ。


 異世界だ変わっても不思議じゃない。


 命が掛かっている、普通慎重になる。


 周りが信用できない、当たり前だ。


 だが、あいつ等に其れは無い。ある訳が無い。莫迦だから。


 オークとどちらが賢いかは分らない、オークを見た事が無いからだ。


 しかし、ゴブより賢いというのだから莫迦より賢いだろう。


 部活系脳筋グループの莫迦さはゴブをも上回るだろう。そんな奴らが性格が変わる? 慎重になる? 周りを疑う? 無い。無理だ。……そんな難しい事なんて考えられないから、マジで。


 

 何か理由なり、もしかして万が一に何かの考えが有るのかも知れない。


 だが、オタ達も女子達も助けていないのも事実だ。警戒すべきだろう。

 

 いた。オークだ。1匹だ、基本単独行動と言うのは正しいみたいだ。周りに魔物も莫迦もいない。


 「試しに俺から行くから。隠れて見ててね?」


 そう言って女子を待機させて1人オークの方へとで進む。1度戦いを見ればオークの攻撃や動きを見れる、その情報を参考にするだけで戦い自体が楽になるし対策や作戦も立てられる。


 「うん、ありがとう。気をつけてね」


 「ちゃんと見といてよ、後で文句言うのなしだよ?」


 小声で女子達に伝え、気配遮断と隠密で近付く。


 物理に強く、魔法でも集中攻撃でやっと倒せるとオタ達は言っていた。


 鑑定。


 オークA

 

AGE 14

Lv 11


HP       66

MP        8


ViT      59

PoW      63

SpE      21

DeX      16

MiN      10

InT       8

 Luk      19


武技    「棍術 Lv4」「豪打 Lv4」 「体当たり Lv3」「剛力 Lv3」「金剛化 Lv2」

 

 スキル 「絶倫 Lv3」


装備     「棍棒」


 強いなー、VitとPoWがゴブの倍以上なのに、SpEとDeXがソコソコ有る。


 InTが8か~、頭悪いがゴブより賢い、かなり賢い。莫迦よりも賢いだろう。


 試してみないと始まらない、少なくとも俺よりステータスはずっと低い。Lvは負けてるけ……


 最大加速で気配を消したままオークに突っ込み、全力で殴る、そして殴る、更に殴る、序でに殴る……ひゃっはあああぁぁぁあーっ!


 あれっ、死んでる?


 強かったんだろうか? 物理攻撃が効かないって……言ってたよー……本当だよー……俺悪く無いよー? 的な?


 「「「「全く! 全然! さっぱり! 全く持って! 何もかもが参考になら無かったよっ!! 突然オークを後ろから殴り倒して滅多打ちって……何!? 何だったの? 何を参考にするの? あれ、誰にも真似出来ないから!! オーク何もしないまま死んじゃったよ!!」」」


 俺は悪くないが反省したという事にして、次は魔法で行こう。それなら問題ない、本来は魔法で倒す相手だし。


 お次のオークはLv12、ステータスもさっきと同じくらいだろう。


 こっそりと後ろに廻る、女子達は離れてこっちを見てる。ジト目で見てる……気にしたら負けだ。


 ファイアバレットは前回は物量で数に対抗する為に、魔力を抑えた小さいファイアバレットをひたすらに作ってひたすらにばら撒いた。ならば逆に強く大きな一撃も出来ないだろうか? まあ実験、実験。


 隠密で気づかれないようにファイアバレットを一発だけ造る、それに魔力を込める、鋭く、硬く……行けっ!!


 撃ち終わった瞬間、直ぐに次弾。次! 次、次、次、次次次次次次次次ぎぎぎぎぎぎぎぃぃぃいい。


 あれっ、死んでる?


 いや? だって魔法でもなかなか死なないって? まじタフだって……死んでる?


 「やったか?」


 フラグに頼ろう。


 「「「「やってるわよ! めちゃ、やってるよ! 1発目で動いてなかったし、2発目で頭吹き飛んでたわよ!! 「やったか?」って言われても木っ端微塵で殺ってるわよ!!」」」」



 次はもういいそうです? 俺のせいじゃないのに?


 無言でオークを探す。早く出て来て? 後ろから……後ろから40のジト目が……


 女子校生20人と森の中に居るのに会いたいのはオークって……いえ、何でも無いです、何も言ってません。


 あー、やっと居てくれた。会いたかったよオーク。


 「さー、みなさん、やっておしまい。みたいな?」


 良い天気だ、女子達が空を舞っている。スキルとか空中戦とかじゃなくて……吹き飛ばされてる。うん、漫画みたいだ。


 楯持ちは次々に跳ね飛ばされ、剣や槍は効いていないし弓も全然駄目だ、頼みの魔法で削ってはいるがHPが多いので仕留めきれない。回復部隊が走り回ってる。


 何もしないと怒られそうなので、とりあえずファイアバレットで棍棒を吹っ飛ばす。


 あっ、駄目だっ。素手で女子達に掴みかかる。


 拙いんだろう……だって、絶倫 Lv3だし?


 飛び込んで両手の手の先を切り飛ばす。いや、「樹の杖?」だけど良いじゃん、切れてるし?


 それでもオークは倒れない。


 後はタコ殴りにするだけだ、女子達に任せればいい……倒れないな~、未だかな~? まーだかっな?


 うん、お昼の用意をしよう。そうだそれが良い。


 天気もいいし森の中だ。そうだ、こんな日はBBQ! お魚と茸だけどBBQ。



 「何でみんなが必死でオークを倒してるのに、美味しい匂いがしてくるの? 何で楽しそうにバーべキューしてるの? 何で、椅子もテーブルも用意してあるの? しかも何時の間にお花取って来て飾ったの!?」


 やっと倒したようだ、長かった。Lv10だったのに?


 「え~と、みんなお腹を空かしてるかなーと思って? お花、綺麗ダヨー?」


 「「「「うん、お花は綺麗だよ……で?」」」」」


 怒られた。不条理だ! ご飯作って待ってたのに……めっちゃ、美味しそうに食べてるのに?


      ・

      ・

      ・


 今日は帰りにゴブやコボでレベルを上げ、明日オークにリベンジする事に決まった。


 「やっぱり大技が無いと」


 「私が腕を切り飛ばせれば」


 「魔法弾が要るよ! 強いの!」


 「とにかく、まともな倒し方を?」


 帰りもずっと反省会。まったく、2回もお手本を見せたというのに……いえ、何でもありません、何も呟いてません。


 「この大人数で足使うのは無理だよー」


 「魔法撃ちながら、撤退戦は」


 「いや、まず切れない事には……」


 「白兵戦は駄目! ……絶倫だよ!」


 作戦が決まらないようだ、そう言う時こそ初心に戻る。そう、殴り殺す! ……いえ結構です、意見とかありません。


 そうして、夕方までゴブやコボを襲い捲くりでLv上げ。


 5人4チームで殲滅戦。


 これは戦闘と呼べるものじゃありませんな、一方的な虐殺だ……いえ、はい、黙ってます。


 お口はバッテンだ、どこかのウサギの様だ。兎食べたい、鹿と猪何処にいるの?





14日目 夜 洞窟内 女子会



 遥君が強くなれないなら、私達が強くなればいい。強くなってみんなで守れば良い。


 って言う、会議な筈なんだけど……あれ?


 「何なのあれは! 何でなの?」


 「アサシンのバーサーカー? ジョブって何? 無職って何?」

 

 「あれがチート無いって……チートって何? いるの? それ?」


 「だってLvが絶対の世界って……じゃあ、アレハナニ?」


 「私、剣聖で剣の極み有るけど、あれ切れないんだけど……何で木の棒で切れるの?」


 「私も四大魔法のLv Maxだけどあれは無理。何で頭吹っ飛んじゃうのよー?」


 「でも倒しきれる技が無いと……って、殴って終り?」


 「みんなで守ろうって……倒すのも無理だよ? あれは? 守る処じゃないよーっ」


 あれっ? ほっといても大丈夫?


 いや、ほっといちゃイケナインダケドネ、アレッテー……ナンナノ?




14日目 夜 洞窟前 テント



 テントの大きさ?20人来ても大丈夫!てか、20人しかいない! 今日こそは大丈夫! って、準備したら誰も来ない、まあーぼっちだしね。


 久し振りにゆっくりと……あっステータス


 NAME 遥         人族

 

AGE 16

Lv 08


Job --


HP      106 (13UP)

MP      107 (15UP)


ViT     105 (14UP)

PoW     104 (15UP)

SpE     103 (16UP)

DeX     102 (15UP)

MiN     114 (18UP)

InT     116 (17UP)

 Luk     Max(限界突破)


SP      115


武技    「杖術 Lv6」「回避 Lv5」(Up)「見切り Lv4」(Up)「魔力纏 Lv5」(Up)

 

 魔法    「温度 Lv4」「移動 Lv6」「斤量 Lv4」「梱包 Lv5」「四大魔法 Lv4」(Up)「木魔法 Lv3」(Up)「雷魔法 Lv2」(Up)「氷魔法 Lv1」(New)


 スキル 「健康 Lv3」(Up)「敏感 Lv3」 「体操 Lv4」「歩行 Lv6」「使役 Lv3」「鑑定 Lv4」「千里眼 Lv4」(Up)「気配察知 Lv5」(Up)「索敵 Lv5」(Up)「魔力操作 Lv5」「気配遮断 Lv4」(Up)「隠密 Lv4」(Up)「隠蔽 Lv3」(Up)「地図 Lv4」(Up)「集中 Lv5」(Up)「物理耐性Lv3」(Up)「魔力回復 Lv4」(Up)「体力回復 Lv3」(Up)「並列思考 Lv2」(Up)「直列思考 Lv1」(New)


 称号 「ひきこもり Lv4」「にーと Lv3」「ぼっち Lv4」「魔導師 Lv5」(Up)


 Unknown  「報連相 Lv2」「器用貧乏 Lv3」「木偶の坊 Lv3」(Up)


装備    「樹の杖?」「布の服?」「皮のグローブ?」「皮のブーツ?」「マント?」「コンタクト?」「窮魂の指輪」「アイテム袋」 「腕輪 PoW+1

SpE +1」(New)

 

 

 うん、何気にこっそりするのが得意になってる。俺は一体何になろうとしているのか?ストーカー?オークの?


 直列思考?ってなんだ……ああぁ、同じ魔法を連続で撃ち込んだのが直列かー、前のコボのときは同じファイアバレットでも面で狙いを変えながら曲射とかしたから並列だったのかー。まあ、魔力操作も有るし決め手になると良いなー?。


 ちっ、木偶の坊が上がってる、女子が苛めるからだ。使えないとか言われてるのだろうか?



      14日目終了


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6月25日にひとりぼっちの異世界攻略コミック24巻が刊行されます。 公開された書影はこちら。

i970590/


アニメ公式ページ
アニメ公式ページはこちら

オーバーラップストア購入ページ
オーバーラップストア購入ページはこちら

アマゾン購入ページ
アマゾン購入ページはこちら

既刊一覧ペタリ

i947047/
i970596/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ