BLは無いみたいです。
13日目 洞窟内 女子会
「で、、、最後に、、、問題って言うか、、、遥君の事なんだけど、、。」
何故か異世界にきても委員長と呼ばれ、仕切る羽目になる私って、、。
「あれは、性格も、人格も、人間性すら人として問題だけど。信用して良いと思うよ、わたしは」
今のはフォローなのかなー?副委員長Aと呼ばれた私情が入ってるみたいだけど、Aがいけなかったみたいだ。
「そうだよっ、私のせいで追い出しちゃたのに、、、許してくれたんだよっ、、、お魚で。」
千佳ちゃんのフォローも最後の一言で、、、お魚でって、、。
「ソウダヨ、ワタシノハダカモ、、、ガンムシダッタヨ、、。」
福貫さんの、、、フォロー何だろうか?別の意味のトラウマが造られている様な気が、、、女の子としての。
「アイツは、凄いムカつくけど、助けてくれた、、、死んだら謝れないって、、無駄だって、、ちゃんと会って、ありがとうって言えって、、、言ってくれた、、、使役されたけど、、。名前もビッチリーダのままだけど、、。」
おしい、途中までいい話っぽかったのに、、、、お願い、名前覚えてあげて、、、。私も委員長としか呼ばれた事ないけど、、。
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全員がフォローに失敗したが、全員一致で遥君と行動を共にするのに異論はでなかった。
皆、色々思うことは有っても、信用し、信頼し、感謝しているんだけども、筈、、、何だけど、、、ね~っ、、、。
寧ろ、問題は遥君だった。
「無理無理、この前あんだけコボ倒してもLv7だったんだから、今は何とかなっても直ぐに足を引っ張るだけだ。」
「みんな、もしそうなっても良いって言ってくれたんだよっ、みんな感謝してるんだよっ。」
「オタ達もそー言ってくれたし、有り難いけど、「ぼっち」のせいでパーティーが組め無いんだよ、付いてったらステータスに「ひも」とか付きそうだし、ごめん。ありがとうな。」
確かに、遥君のステータスは低い、Lvにしては凄く強いがLvアップ出来ないのだ。でも、それでも、みんな置いて行きたくないのにどうして分ってくれないのだろう。
私達が途方に暮れていた時に、絶望に打ちひしがれていた時に、何もかも諦めかかっていた時に、助けに来てくれた、助けて貰った、命も、、、心も、、、。
此処に来て、やっと、やっと、みんな笑える様になった。
本当にみんな絶望し、失望し、望む事さえ出来なくなっていた。
それが、たった一晩でみんなの目に輝きが戻った。
何とか成る、何とかしようって初めて思えた。
なぜなら、私達の目の前で当たり前に暮して見せてくれた。
だって、「生活の基本だろ?楽しく、普通に暮らすのは」って言ってくれたから、当たり前の様に、それが当たり前だと。
残酷な迄のステータスの差はどうしようも無いんだろうか?何故神様はこんな残酷な事を遥君にしたんだろう?「爺苛めたらブチ切れやがった」って、何で神様苛めちゃうんだろう?、、正座までさせていたらしい、、。
それでも、街までは付いてきてくれるらしい。そこで帰らせない方法を考えればいい。
「Lvアップが遅くて、悪くても、上がらない訳じゃないんだから、2~3年もすればLvも20とか30に成るだろうし、その位有ったら街でも暮せそうだし、その内何とか成るさ」
そう、気楽に言ってたけれど、2年も3年も洞窟に一人で置いて行くなんて絶対に出来ない。
いきなり異世界に来て、私達が気づかず移動したせいで10日間もひとりぼっちで、誰より弱い力しかないのに、たった一人で生き抜いて、そして私達を助けに来てくれた人を、置いてなんか行けない、これがみんなの意見なんだから、絶対に、絶対に置いて行ったりしない、どうしようもないならヒモでも良いじゃない!
もうじき私達はLvが20~30に成ってしまうだろう、遥君は何年も掛かるのに。
この世界ではLvの差が絶対的なものなのは私も神様に聞いた、私達でももうじきゴブリンやコボルトを無双出来る様になるんだろう。
でも、そうだとしても、既にたったのLv7しか無いのに、スキルも無いのに、一番弱いのに、ゴブリンやコボルトよりLvが低いのに、もう無双してるじゃない!
それでLv20とかLv30に成ったらどうなっちゃうのって言う位戦えてるじゃない!
本人は、結構ギリギリだとか、一発貰ったら死ぬとか言ってるけど、上手い事やりくりして誤魔化しているだけだって言うけど、それなら私が守る、私達が守れば良い、
そう、私達が守って貰ったように、今も守られている様に。
だから私達は今日もLv上げに行く。
今だって怖いし、気持ちも悪い。
それでも戦う、遥君に守られながら。
遥君が強くなれないなら、私達が強くなる、そうみんなで決めたから。
13日目
今日も朝からお魚美味しかったです。
今日も朝からギョギョっ娘が起こしに来てくれた、やっぱ、お魚係りじゃん。
今日も女子達は朝からテンションが高い。アゲアゲダだ。から揚げ食べたい、お魚の。
やはり、もうじき街に行けるというのはモチベーションに為るんだろう、まあ、16,7の女の子が森だの洞窟だのってそりゃあ無いよなー。
オタ達も街に行く前の日は大はしゃぎだった、男子高校生的に。女子も頻繁に女子会を開いてるみたいだ、ワイルド系のケモ耳男子とか狙ってるんだろうか?オタ達と同じ穴の狢なのだろうか?ショタッ子を狙いだしたらお巡りさんを召喚しよう。
森の中です、結構奥まで来てます、すでに、パーティーならゴブリンのLvが高くても敵じゃない、囲まれそうな時位だけファイアーバレットで援護。暇です。
お昼からはコボにしよう、コボ達はスピ-ドタイプで練習になるだろう。経験値的にもコボの方が良いだろう、俺が退屈だし。
暇な間にお昼の用意。土魔法で簡易グリル、火魔法で岩盤焼き、魚と茸の!どれほどこの日を夢見ただろう。
薬草で包んで焼くと香りと微かな苦味で川魚の青臭さも無くなり、複雑で飽きの来ない味わいになる、これで一年は戦える。お魚好きは伊達じゃない!
女子達にも好評だ、何故か茸が好評だ。、、お魚美味しいのに。
お昼も食べてコボさんを探します、いきなり高LvはやばいのでLv5から10以下位が良いかな?
食事中のミーティングでコボ対策は伝えてある。速い、噛む、だ。
さて、手頃なLv6と8と9、ばっちりです。実戦です、最初は全員で感じを掴んで見ましょう。レッツ コボ。
阿鼻叫喚でした、感じを掴む前に、噛みつかれ掛かってます、齧られかかってます。
コボのスピ-ドで混乱し、連携とフェイントで混乱を極め、20人もいるのに囲まれてます、3匹に。レッツ パニック?
コボのSpEは40も無い、女子達の方が倍は速いのに付いて行けてない、かろうじてビッチ達が冷静に対処して総崩れを防いでます。
う~ん、充分いける筈なんだけどな~?
「きゃぁー、見てないで、何とか、して、、、噛まれるー!」
「そっち、じゃない、こっち、、、あーっ、どっち!?」
「ムリ無理むり無理、犬無理、、マジ無理!」
「あーーれーーーっ、、、、あれっ?」
最後の人は余裕なんだろうか?パニクってるんだろうか?揺れてるんだろうか?、、、、いや、俺を睨まないでコボをちゃんと見ようよ、実は余裕なの?
何にもしなくても何とか為りそうな気がしないでもない事も無いといえば無いのだが、何もしないと怒られそうなので一匹減らそう。
連携持ちはLv9のコボA、これさえ居なければ楽勝だろう、楽すぎる気もするがチラチラ睨まれてるので何かしよう。
並列思考と言う物を新たに習得していたが、これはファイアーバレットを打ち捲くった時のものだと思う、今は使えないだろう。撃ち捲くったら絶対怒られる。
あと、試したいのはいっきに2つ上がった四大魔法か移動だろう、雷魔法はお魚さんで充分練習したのでいいだろう。
移動は昨日今日と全力で使ったことが無い、全力だとドジっ子が復活しそうだ。女子の前でふぎゅうううぅとか言いたく無い。別に一人でも言いたくない。
コボAを後ろから追いかけてみる、たまには追われる気持ちを味わうが良い、、、良し追い着いたっ、後ろから棒でつっつく、、、コボAは反撃せずに更にスピードを上げる、、、こっちも上げると、またつっつく、、、またスピードアップ、、、どんどん速くなる、女子達の周りをぐるぐる廻る。これでコボがバターにならないだろうか?バター焼き食べたい。
もう、コボBもCもスピードに着いて行けず、連携がとれなくなり、遂にビッチ達に捕まってしまった、、、見たらダメだ、ビッチ達の目が、あの目は、、、、見なかった事にしよう。
突然、コボAが急停止し振り向きざまに爪を立てようとする、愚かだな、愚か過ぎる、、、、俺が止まれるわけ無いじゃん。
そのままと言うか、ついでに加速してコボAの爪を掻い潜り衝突、仲良く縺れて転げ廻る。ぶつかる時に樹の杖?を頭に突き出して置いたので、コボAは打ち所悪くお亡くなりになった様だ。コボBとCももっと酷い目に合って後を追ったようだ。
ぐだぐだだ。
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「いや、だから速くて、噛むって教えたじゃん」
仕切り直して作戦会議、何故かみんなに怒られてる。
「行き成りあんなの無理だから!」
「速いってただ言われても、、、?」
「噛むって何よ?噛むって、何処がアドバイスなのよ?」
「何でコボルトと一緒に走り回ってたのかなー?」
「情報が速い、噛むの2つだけってどうなのよっ?」
あれ?非難轟々?コボルトは速くて、噛むだけだよねぇ?
「いや、オタ達に聞いたのだって青くて、背が高くて、細くて、顔が犬。だけだったぞ。速くて、噛むの方が良い情報だよね?」
大騒ぎ、もう最早、喧々囂々なのか侃々諤々なのかも分らない、まさに喧々諤々。
「Lv下げるって言っても、上流に行くと男子居るかもしれないけど、やれるの?」
皆、押し黙る、オタ達も出来ずに逃げた。
覚悟なんて出来るわけが無い。
だから、上流には行かせられない。
男子全員がおかしくなった訳じゃないだろう、だが、誰がまともで誰が襲ってくるかわからない、試すわけにも行かない。
会わずに街に行くのが一番だろう、あいつ等が森の奥を通る事はできないだろう、通るとすれば洞窟の前の河原。
其処を通せんぼすれば、オタ達も女子達もあいつ等に会う可能性はほぼ無くなる、短期的にはそれでいいだろう。
俺にやれるかどうか何て分らないが、ついカッとなってやりそうだ、反省はしないだろう、後悔は男子にして貰おう。
結果「最初は2匹まで、Lvは低め、3匹居たり、強い時は直ぐ助ける。追いかけっこも無し。」だそうです。
それから、コボを狩り続けて夕方には大分慣れて、1パーティーで2匹までは確実に倒せるようになった、Lvも結構上がったみたいだ。
帰りは実戦で、コボやゴブが居ても教えずに、女子達だけで索敵、警戒しながら進み、戦った。
強くなってる、もう御役御免だろう、充分戦えている。
洞窟に帰り付き、個室にベットや簡単な家具を作る、もう直ぐに必要なくなるんだろうが、招いた以上最後まで御持て成ししよう。
河原で氷魔法も教えて貰った、まー、また梱包しただけなんだけど、、。
晩御飯も食べ、お風呂も入れた、今日もこれで終わりだ。
テントは大きめに張ろう、一人用、四人用と来て8人用では甘いだろう、12人用で張っておこう。もうドームな大きさだ。
水浴びして、テントに戻る、、、いや、気配察知で誰か来てるのは分っていたが、
「キャー!広い、広い、広い!」
「あれっ?どうして来る度に大きさが違うの?」
「こんな大きなテントがあったら、あんな狭い思いを、、、」
「おかえり-、遥君。みんなに遥君のテント広いんだよーて教えたらー、来ちゃった?」
「まあー、入って入って、茸茶もあるよ」
茸茶って、、、女子は何故こんなにも茸が好きなんだろ?やばい成分でも入ってた?怪しいパーティーとか始まるの?よし、遠くから見守ろう。入っていく度胸は無い。
逃げようとしたら、捕まった。いや、見てるだけで良いんですけど?この中は肌色成分が高すぎる、、、。
「、、、、、、、、何事でしょうか?」
「「「えっと、反省会?」」」
何故テントで、、。
なぜか大きなテントの真ん中で一人体育座り。
正面からは「SpEが40って言ってもね、、、」と、反省会する委員長、相変わらず近いです。
その横で短パンで胡坐をかき、半睨み座る副委員長A、脚長っ。
そのまた横で、うんうんと頷きながら揺れる副委員長B、見たらだめだっ。
反対の右側に居る副委員長Cと裸族っ娘は転がり廻っている、スカートで。
何?何処見てもギルティーじゃん、罠だ!これは罠だ!
左のギョギョっ娘と、もう2人は誰だ?あー、たしかバレー部の騒がしい脳筋っ娘AとBだっ。
後ろはビッチーズが固めている、何故いつも後ろに居るの?
駄目だ、囲まれた。
その周りも、遊撃部隊が詰めている。
何故ぼっちなのにこんな目に合っているのだろう?
「、、、で、やっぱり足止めする子が一人は必要だと思うんだよ。」
委員長?反省会にこんなに人数必要でしょか?転がってる奴とか絶対話し聞いて無いよ?
「それで、それで、、。」
ぼっちって何だろう、、。
13日目 夜 洞窟内 女子会
遥君引き止め計画、さっきの強行偵察の情報を検討してます。
「うん、完全に目が泳いでたから、女子に興味ない訳じゃないよ、BLは無いね。ちっ」
「もともと、胸とか脚に視線が行ってたし、其れは大丈夫だよ。」
「ハダカ、、、ガンムシサレタ、、サレタヨ?、、、」
「いやっ、それ、ガン見しちゃ駄目でしょう。流石に、、。」
私達は此処に、この世界に来て、ずっと、何日間もずっと、、、、笑えなかった、、、、、。
ようやく。みんなが笑えるようになった。
今日だって、大騒ぎだったけど、みんな最後は笑ってた。
遥君が居るから安心だ。
強いからだけじゃない。
弱くてもいい。
居てくれたら、それだけで良い。
それだけで、みんな笑える。
だから、みんな必死で引き止める計画をして、、、、いる、、、?
「、、、ちっ、BLは無しかっ、、」
「多分、襲われたのを気にしてくれているんだと思うよー?もともと、あんな感じだけど、、、。」
「胸派何だろうか?脚派何だろうか?、、、まさかの、ハイブリッド!」
「女子に関わらないって言うより、誰にも関わらないからねー、、、あれ?置いて行っても気にされない?」
「「「「「あ~っ、、、。」」」」」
遥君引き止め計画は深夜まで続いた、、。BLは無いみたいです。
13日目終了?