治安部隊の隊長と隊長補の話
隊長>隊長補≧副隊長>>>>他の隊員という感じです。
隊長補はよくあるメガネ秘書さん。
イメージとしてはだいたいそんな感じで考えております。
隊長さんは、
普段適当だけどやるときはやるっていう感じの人でイメージしております。
時系列的には美鈴がダンジョンに潜る前ぐらいです。
それからこれもテストケースです。
地の文が一つもなくすべてが会話文だったらどうなるかというものです。
前回のテストケースはそこそこ上手くいったのですが、
今回はどうなるかはわかりません。
「・・・・・ではこの件はこの通りでよろしいですか?」
「うむ、治安維持のためには多少の出費は仕方がない。
その通りに進めてくれたまえ。」
「はい、わかりました。
では次の案件ですが、巷を騒がせているキツネ面達についてです。」
「あー、仕方ない。聞こう。」
「はい、また貴族の屋敷が襲われたようです。」
「それで?」
「いつも通りその貴族の不正な奴隷についての証拠資料が治安部隊に届けられています。
それから魔族の奴隷が多数いたらしいのですが、これもいつも通りすべてさらわれています。」
「はあ、何とも困ることだよ。何人目だ。王都だけでこれなら地方はもっと多いんだろうなぁ。」
「いえ、地方はそもそも一領地に一貴族が基本ですので、
治安部隊に送られてくる不正な奴隷の証拠の数ももっと少ないと思いますよ。」
「ということはうちの部隊が一番割を食ってるっていうわけか。」
「まあいいじゃないですか。罰金として取り締まったお金の一部が治安部隊に流れてくるんですから。」
「そうは言ってもなあ、多すぎだろ。十何人は取り締まったぞ。」
「いえ今回の貴族で二十人目ですのでその言い方は正確ではありませんね。」
「言い方なんていいだろ。それだけ多いっていうことだよ。ったくキツネ面様様だよ。」
「その言い方も感心しませんね。
キツネ面の人たちが巷で噂になってるって言ったでしょう。
そのせいで治安部隊が仕事をしてないみたいに言われているんですよ。」
「うわあ、たいへんだー。」
「見事な棒読みですね。」
「だってどうしようもないだろ。
うちは法律にのっとって取り締まらないといけないんだぞ。
貴族の屋敷を調べるなんてことするのにどれだけの時間がかかるか。
踏み込む準備をしてる間に証拠とかは全部隠されてるよ。」
「まあそうなんですが、あまりいい傾向ではありませんね。
奴隷関連のこと以外でもキツネ面は動いているようでして、
誘拐や殺人が起こった時に現れて助けられたという市民の報告が何件か。
このままでは本当に税金泥棒として叩かれますよ。」
「その時はその時だろ。」
「それがですね。あまり悠長にもしてられないんですよ。
市民に税金泥棒と直接言われることはありませんけど陰口としてもう叩かれ始めてるんですよ。
それを聞いてしまった部下たちのストレスがかなり溜まっていまして。」
「うわあ、たいへんだー」
「隊長、怒りますよ。」
「いやそれこそどうにもできないじゃん。
あれか巡回を強化して治安維持に努めろってか?
ストレスたまってるのにさらに市民との触れ合う時間を多くしてどうするんだっての。
休みの日を増やすぐらいしかできんぞ。」
「では、許可も出ましたので部下の休みの日を増やしておきますね。」
「・・・・・・・・・ねえ。」
「はいなんでしょう?」
「その分のしわ寄せって「おつかれさまです。」・・・・・・・ああ、そう。」
「はあ、当分徹夜かなあ。」
ちなみにこの世界では回復魔術があるから日本よりかは徹夜はつらくないです。
ただ何日も徹夜していても体的には大丈夫なので休みがなくても働けるでしょという感じで精神的にはかなりきつい事にもなります。




