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ごはん

私はごはんの用意をしてきた巫女の格好の少女におかゆを食べさせてもらってる。


なんで食べさせてもらってるのかって?

それは私の体が全然動かないからだよ。

なんでだかは知らないけど声は出ないわ、体がだるいわでもうさんざんだよ。

しかも声が出ないから少女に質問できないし。


「ゆっくり食べてくださいね。もう一週間も寝たきりだったんですから。」


ぶふっ

私は今食べさせてもらったおかゆを噴いちゃった。

「あっ、もうどうしたんですか?急に噴いて。」


いやだって一週間だよ。それで声とかも出なかったんだ。納得。

その間私どうなってたんだか。


「あっ、そうですよね。気になりますよね。」

そうそう、気になるよ。

特になんでそんなに眠ってたのかとか。


「大丈夫ですよ。その間の下の世話は私がやってたんで。

 そもそも男の人はこの部屋にすら近寄ることもできませんでしたし。」


ぶふっ

あーもうまた噴いちゃった。

「わっ、ホントに大丈夫ですか?

 食べるのがつらいならもうやめときましょうか。」

そういって少女はご飯を片付けようとする。

って、だめだよ。

今腹ペコなんだよ。もっと食べさせて。

そういう感じに私は口をパクパクした。

ちょっと恥ずかしいけどこの少女はさっきから私の思ってること全部ミスリードしてるからね。

これぐらいわかりやすくしないと絶対伝わらない。


「ふふ、わかりました。おなか減ってますもんね。

 でも無理したらだめですよ。あなたは一週間寝たきりだったんですからね。」

よかった伝わったみたい。


それはよかったんだけどさっきこの少女とんでもないことを言ってたよね。

「下の世話は私がしてましたから」って。

全然大丈夫じゃないよっ!

すっごくはずかしいよ。私は花も恥じらう乙女なんだよ。

そこにさらっと下の世話って・・・・・・・・。

うー、まともに少女の顔が見れない。

今すっごく私も顔赤くなってると思う。


「あれ?顔が真っ赤ですよ。やっぱり無理してるんじゃ。」

あーダメご飯がとりあげられちゃう。

私はあわてて首を振った。

それを少女は少し疑うように見てる。

それから何を思ったのか少女は私の方に顔を近づけて、

私のおでこと彼女のおでこをくっつけた。


つーー、これはずかしい。

漫画とかではよく見てたけど実際にやるとすっごくはずかしい。

そのせいで心臓がドキドキいいっぱなしだよ。


「ふむ、やっぱり熱があるみたいですね。

 これはすぐに寝かした方がいいのでしょうか?」


それはあなたのせいです。

下の世話とか言ったり、顔を近づけたりで血が上っただけですよ。

だからご飯を食べさせて。

そんな私の念が通じたのかご飯は食べさせてくれるようです。


「しっかり食べないとよくなりませんからね。」


っていうことらしい。

よかった、ご飯を取り上げられなくて。




ご飯を食べた後私はすぐに眠っちゃった。

食べてすぐ寝るっていうのは体には悪いらしいけどしょうがないよね。

だって少女が子守歌を歌うんだもん。


なんで子守歌って思ったけどその歌声はきれいで響きもやさしかった。

その上体がだるいし、おなかがいっぱいっていうトリプルアタックですぐに眠っちゃった。




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