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私は暗闇の中目が覚めた。

ご飯を食べて布団の中で泣いていたんだけどどうやら眠ってしまっていたようだ。

ゆうき・・・・

ゆうきにとって私はいらない存在なのかな?

もうゆうきとは会えないのかなぁ・・・・

考えたらもっと憂鬱になってきた。



ぐー


うう、こんな時でもおなかは減るみたいだ。

今って何時ぐらいかな?

とりあえず私はカーテンを開けてみた。

うっ、西日がまぶしい。

もう夕方か。

じゃあご飯まではもうすぐかな?

そういえば結構泣いたけど目元が赤くなってないかな?

泣いてたのがみんなにばれたら恥ずかしいな。

それでもおなかはすいているので私は意を決してドアを開いた。


「あっ美鈴さん体調は大丈夫?

 ってどうしたの美鈴さん。泣いた後がひどいよ。だいじょうぶ?」

ああもうばれちゃった。

「ううん、なんでもない。

 ところでご飯はまだかな?おなかすいちゃった。」

あんまり今は触れられたくないため話をそらしてみる。

委員長さんは話を逸らしたことに気づいたようだけどきをつかって話に乗ってくれた。

「ご飯はもうちょっとかな。それまで休んどく?ご飯の時間になったら呼びに行くよ。」

「ううん、ちょっと先生を探してて・・・どこかわかる?」

「新島先生?先生なら広間にいると思うけど。」

「うんありがとう行ってみるよ」


そうして私は先生を探すべく広間に行った。

そこには委員長さんの言った通り先生がいた。

「せんせい。」

そう声をかけると先生は察したようで

「ここでは話しにくいでしょうから外に行きましょうか。」


そういって外に歩いていった。

歩いてしばらくしてから先生が話しかけてきた。

「とりあえず手紙を燃やしてしまいましょうか。」

そういって先生は魔道具を出して手紙を焼いた。

ゆうきのものはもう手紙しかなかったから燃やすのは抵抗を感じたがゆうきが燃やすようにっていったなら燃やした方がいいよね。

先生もゆうきから手紙をもらっていたようだからそれ焼いてから私に話しかけてきた。


「何か私に聞きたいことはありますか?

 あんまりこうして二人で話すというのは機会をとれないと思いますよ。変な噂が立つとまずいですし」

「ここを出るときのゆうきの様子はどうだった?」

「すみません。それはわかりません。


 ゆうきさんの無表情からは何も読み取ることはできませんでした。」

それはしょうがないよね。

ゆうきと付き合いの長い私でもわからないことが結構るからね。


「じゃあ、ゆうきは何か言ってなかった?」

「美鈴さんのことですか?何も言ってはいなかったですよ。」

ああ、やっぱり私はいらないんだ。


「でも・・・」


でも?

「手紙には美鈴さんの事を書いてありました。」

よかったまだ気にかけてはもらえるんだ。

「何て書いてあったの?」

「美鈴さんのそばから犬を離さないようにと。」

「それで?」

「いえそれだけです。」


それだけ?

どういう意味なんだろう。私のそばからリリィを離すなって。

「たぶんですけど私の推測では美鈴さんの精神的な支えとしてと思います。

 ゆうきさんがいなくなって美鈴さんは結構参っているでしょう。それを少しでも和らげようとしたんだ と思います。」


そうか私のことを思って。

ただそれだけの事なのに心が温かい。

ゆうきにとって私は必要ではなくても、私のことを気にしては思える。

それがうれしい。


「ゆうきとはもう会えなくても気にかけてもらえる。それだけでも頑張れるよ。

 先生教えてくれてありがとうね。」

教えてくれた先生には本当に感謝してるよ。

「んっ?いえゆうきさんは帰ってくるって言ってましたよ。

 いつかは書いてはありませんでしたけど私が帰ってくるまで美鈴さんの事を気にかけてくれって 書いてありましたし。」


「ほんとっ!!やった帰ってくる!それでいつっ?」

「いえですから今言ったようにいつかは書いてなかったって。」

「そう、残念。けど元気をもらったよ。

 じゃあ私先に戻ってるね。もうおなかペコペコ。」

私はうれしくて走って帰って行った。








ようし次にゆうきが返ってくるまでにゆうきの役に立てるようになってやろう。



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