ゆうきがいない
目が覚めたら知らない天井だった。
うん?いや知ってるかも。
あーそうだった。異世界召喚されて私とゆうきが生活している部屋だ。
えーっと魔法の訓練をしてたはずなんだけどなぜここに?
確か魔素からの情報で周りを探っててそれでどこまで感知できるんだろうって限界まで調べようとして、
かなり広範囲まで調べられてその情報が一気に頭の中に入ってきて意識が薄れて・・・・
「美鈴さんおきましたか?」
なんか先生がいた。
えーっとここは私とゆうきの部屋でそれで先生がい・・て?
「キャー、先生不法侵入です!駄目です出て行ってください!
チカン、エッチ、ヘンタイ、えーっと、なすび?」
「なすび?
いや、そうじゃなくて落ち着いてください。ゆうきさんに入れられて入ってきただけですから。」
「えっゆうきに?」
「ええ、ゆうきさんあなたが倒れて心配してましたよ。」
そうだった倒れたんだった。
それで看病役で先生がいるんだ。
「先生すみません。様子を見てもらってたのにチカン呼ばわりして。」
「大丈夫ですよ。それに私もうかつでしたしね。
年頃の女の子と部屋で二人きりなど。」
ふたり?そういえばゆうきはどうしたんだろう。
ゆうきは何の間の言ってもやさしいから普段ならいてくれるはずなのに。
「先生、ゆうきは?」
「あー・・・」
先生は急に眼を泳がせ気まずそうにした。
「せんせい?ゆうきがどうかしたんですか?」
先生はなんか話しづらそうにした後いを決したように口を開いた。
「えーっとですね、落ち着いて聞いてください。
ゆうきさんは旅に出ました。」
「はあ、旅に。そうですか。」
ん?旅?
「せんせい!旅ってなんですか!?ゆうきはどこに?」
「いっいえどこにってことはわかりませんが美鈴さんあてに手紙を預かってます。
あと読み終わったらこの魔道具で燃やすようにと言われてましたが確かまだ美鈴さんは魔力の生成はで きませんでしたよね?読み終わったら扉の外にいるので声をかけてください。
私が燃やしますので。」
と言って手紙が渡された。
私はやぶるように手紙の封を切り手紙を取り出して読みだした。
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美鈴へ
突然ですが私は旅に出ることにしました。
美鈴に挨拶できなかったことが心残りです。
美鈴には警告をしておきます。
魔素の感知の訓練をしていたことは覚えていますか?
それで美鈴が感知に成功した後自分の感覚が広がったように感じたのを覚えてますか?
おそらく美鈴には周りの人の位置が目をつぶってもわかるような状況になっていたと思います。
そのあと美鈴はかなり広範囲を感知しようとしたはずです。
そうして美鈴は気を失いました。
あの時美鈴はあと一歩で死んでいました。
あの感知の方法は美鈴の生命力とでもいうようなものを使ってする感知の方法です。
その生命力を美鈴は一気に使ったため美鈴はあとちょっとで死ぬところでした。
だからあの方法での感知は二度と使わないでください。
もし必要な場面が来た時でも使わないでください。
美鈴が死にそうなときのみ少しの範囲だけで使ってください。
それとあれは空気中の魔素に干渉するわざでそれは簡単にできることではありません。
もしあの感知が使えるのであってもどうやって使ったのかはわからないと国側には言っといてください。
多分面倒なことになりますので。
ゆうきより
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ゆうきにおいてかれた・・・・・
私は足手まといかな。
ゆうきは賢いもんね。
だってこっちの世界に来てからまだ三日だよ。
なのに魔法の知識はこんなに有ってさ。
ゆうきを守ろうって決意したのに
だのに
こんなんじゃゆうきの助けどころか足手まといで・・・・・
なんか泣けてきた。




