表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/69

これまで  *委員長視点

私は学校で学級委員長をしていた。

だからみんな委員長と呼んでくる。

まあそれはいいんだけど私は異世界に召喚された。

召喚されてからは結構大変だった。

なんでかは知らないけど言語は日本語みたいだし意思疎通には問題ないんだけど・・・・


召喚して最初に言われたのは勇者として召喚したという言葉だった。

正確には勇者とその他ってところだろうか?

まず召喚された人数に驚いてたし、勇者と従者の方々って言ってたし。

そこで私は恐怖した。

勇者を召喚するということは戦闘関連で私たちに期待をしているということだから。

男子とか一部の人は俺TUEEEとか騒いでいるけど私はそんなに楽観視できない。

物語ではだいたいハッピーエンドで終わるんだけど現実はそんなに甘くない。

勇者は強いからいいけれどおそらくその他であろう私にとっては恐怖でしかない。


その後の謁見で私も強くなることはできるといわれたけれどその前に死んでしまうんじゃないかと心配になった。


その後のお風呂は豪華で気持ち良くて私に一時の癒しの時間をくれた。

私はゆっくり湯船につかって十分にお風呂を堪能した。

出た時にはゆうきさんが男子に注目されていた。

それにゆうきさんは全く気付いてないようだった。

ゆうきさんは学校でも結構注目されていた。

いつも何事にも動じない無表情と別に無愛想っていうわけじゃないんだけど滅多に口を開かない無口っぷりに。

確かゆうきさんの表情を最初に動かすのは誰かっていう賭け事をしていた男子もいたっけ。

私は美鈴さんだと思うんだけどね。

一番ゆうきさんと話しているのは彼女だし。

まあそれは今はいいや。

男子からの視線は美鈴さんが自分の体でシャットアウトしていた。

美鈴さんは一安心という顔をしているけどあなたも結構注目されているんだからね。


夜私は寝るとき急に不安になって家に帰りたくなってきた。

暗闇の中で一人。

それはなんだかとっても心細かった。

同室の子のベッドの中に潜ろうかとも考えたけどさすがにそれは恥ずかしい。

その夜私は心細さとこれからの先行きへの不安であんまり眠れなかった。


次の朝、服を着替えることができなかったのでにおわないかと不安になりながら朝食までの時間もあとちょっとだし広間に行っとこうかと歩いているとゆうきさんの大声が聞こえた。

ゆうきさんは大声を出すことなどめったにないというより聞いたことがないのでびっくりした。

理由を聞くと美鈴さんがはだかで部屋を出ようとしたらしい。

裸?と疑問に思ったけど服を水洗いして干しといたらしい。

そのことに気付かなかった女子は衝撃を受けていた。

女子力の差を見せつけられた感じだ。

美鈴さんを百合だとなんだとからかったのはべつに自分たちが思いつかなかったからじゃないよ。

ほんとだよ。(目そらし)

ゆうきさんに百合だってからかう勇者は現れなかったね。

いや勇者じゃなくて勇敢な人って意味で勇者っていうことで勇者として召喚されたから勇者っていう方じゃないよ。なんかややこしい。

ゆうきさんは「神聖にして犯すべからず」っていう雰囲気を出してるからからかえないんだよねえ。


二度目の謁見で日本に帰れないと言われた。

私はショックで何も言えなかったけど王様に罵倒していた人もいたみたい。

いっそここで恨み言を吐き出していたら少しは楽になれたのかな?


そのあと魔法について学ぶだとか城内見学だとかどうだとすすめられたけどそんな気分じゃなかった。

私は待機してようと思ってたところで美鈴さんに呼び止められた。

「ねえ委員長さん魔法を学びに行ってみない?」

ってだけどそんな気分じゃないから誘ってくれたのに悪いと思ったけれど

「けど今そんな気分じゃ・・・」

「おねがいっ!

 もし魔法を使うことになった時に自分だけ失敗したら恥ずかしいじゃない。

 だからできるだけ皆を巻き込みたいの。」

って頼まれた。それでもやっぱり行かないと言おうとしたところで違和感を感じた。

美鈴さんは結構社交的に見えて内向的だ。

話しかければノリがいいからいろいろな話に発展していくんだけど自分から話しかけるのはゆうきさんか何か用事があるときだけ。

ゆうきさんは彼女と一緒に行くみたいだからさびしいとかはないはず。

ならなんでと思ったとき気づいた。

多分これは私のこと気遣ってくれてるんだなって。

それを感じたから私は一緒に行くことにした。

残念ながら私と美鈴さんは魔素を感じ取ることはできなかったけど一人でふさぎ込んでるよりかはずっといいと思う。


お風呂に入る前にメイドさんが替えの服を持ってきてくれた。

ちょっと気になってたからうれしかった。

ただ肌触りが地球産のと比べるとちょっとね。


次の日ゆうきさんと美鈴さんが犬を連れてきた。

中型犬で美鈴さんから離れようとしない。

美鈴さんは犬好きだっていうからなつかれてるのかな?

メイドさんと先生と相談した結果飼うことにしたようだ。

皆犬を触りまくってた。

ただ女子が最初に集まったから男子は近寄りずらくて犬を撫でに来なかった。


今日も魔法の練習だ。

こちらの世界では必須ともいえる技術だから覚えておいて損はないんだって。

昨日練習に来てなかった人もだんだん感知できるようになってきたけど私はまだ感知できてない。

残り十人ぐらいになったところでようやく私も感知できるようになった。

美鈴さんには頑張ってって言っといた。

昨日はお世話になったしね。

今度は魔力の生成だって思ってたけど一回休憩だって。

根の詰めすぎはだめって。


訓練場の一角が騒がしくなっってきた。

まわりの人に聞いてみると美鈴さんが倒れたんだって。

けど魔法使いの人が見ているから安心だってメイドさんが言ってた。

けど心配になった私は美鈴さんの様子を見に行った。

するとそこには魔法使いの人がいて倒れた美鈴さんを見てた。

そこにゆうきさんがち近づいて行ってた。

やっぱり心配だよねって声をかけようとゆうきさんに近づいていったんだけどゆうきさんは走って美鈴さんのところに近づいていってたから追いつけなかった。


そしてゆうきさんは魔法使いの人に声をかけた。

「どいてください」

いや美鈴さんの診察をしてるのにそれはだめでしょって注意しようとしたんだけど

「なんだ友達か、今私が見てる・・・・・」

魔法使いの人が先に注意した。


けどゆうきさんはそこから急変した。

なんかすごく怖くなって

「どけ」

とただ一言発した。

その声は怒ってるようにも聞こえなかったしどちらかというと優しい声音だったんだけどその言葉遣いと態度は普段のゆうきさんからは想像もできないようなもので、

ただただ私は怖かった。

そのゆうきさんからは威圧感というか殺気というかよくわからないけどそうとしか形容できないものが感じ取れてて私は思わずへたり込んでしまった。

幸い魔法使いの人がどいたら殺気?はおさまった。

もうちょっと魔法使いの人がどくのが遅かったら私はこの年でお漏らしをしてたかもしれない。


それからゆうきさんから魔力?みたいなのが出てゆうきさんと美鈴さんを覆った。

ゆうきさんと美鈴さんの体を魔力みたいなのが覆ったことを確認したゆうきさんは美鈴さんに覆いかぶさりキスをした。

しかもよく見ると舌も入ってる。

はしたないと思ったけれど私はその一部始終をじっと見てしまった。

頭の片隅では えっなんでなんで としきりに疑問を感じていたけど殺気を浴びたせいかあんまり思考がうまくいかなかった。

けどよく見ると美鈴さんの肌がさっきまで生気を感じさせないものだったんだけど今はもう頬に赤みがさすくらい回復していた。

あっ治療行為なんだと今更ながらに分かった。

そしてその治療行為は終わったのかゆうきさんは美鈴さんの口から口を離した。

話した時に唾液が橋をかけていてなんかすごくえっちかった。

治療行為だったと分かった今でもすごくドキドキしている。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ