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25 アイラ平和な学園生活



花祭りの次の日、学生もまだ少し浮ついてる雰囲気が残っている。

しかしそんな中でもいつもどおり学園の授業は行われた。




今日も生徒会室に集まり、3人で昼食をとる。

今日はジョエル様が忙しかったようでアーロンが私を教室まで迎えに来てくれた。



アーロンと一緒に生徒会室に入るとジョエル様はまだ書類を片付けていた。

私はジョエル様に一言声をかけいつも通りお茶の準備をしに向かう。

アーロンはジョエル様のお手伝いをするようだった。



お茶を準備してテーブルにお茶を置くと、片付けもちょうどよく終わったようで二人も席についた。


ジョエル様が私からお茶を受け取る時にちらっとジョエル様の首元からネックレスがのぞく。

それに少しうれしくなり頬が緩む。




私も席に座り、忘れる前にランチボックスを入れているカバンからアーロンへのプレゼントを取り出す。


アーロンにブレスレットを渡すと、戸惑いながらも

「嬉しい。ありがとう」とすぐに手首に付けてくれた。


ご飯を食べながら昨日の話を3人で振り返りながら楽しく過ごした。




「エル。昨日はネックレスありがとう。今もつけてるの。

お礼に何か私も準備したいんだけど……。

昨日私の刺したものとおっしゃってましたがそれでいいですか?」


「いいのか!? うれしい!!

できれば月をモチーフに夜会用のチーフに刺してもらえないだろうか?」


「わかりました。準備しますね」


嬉しそうにリクエストをしてくれるジョエル様に私もうれしくなって微笑んで了承した。




昼食会が終わりまだ生徒会の仕事が残っているジョエル様を残して、アーロンといつもの東屋に向かう。

東屋にはすでにミレッタが居た。

3人で東屋に座ってさっと今日の話をはじめた。


「今日は特に変化は無いな。

昨日の事も気にせずにマリア嬢はいつも通りジョエル様につきまとっていた」


それを聞いて昨日の事を思い出し思わず眉間に皺を寄せる。



「ただ最近はマリア嬢の取り巻きにいた令嬢たちが徐々に減っていて、もう今日は令息だけになっていた」


「あらぁそれはゴルダン伯爵令息マレック、ギード子爵令息ミランとガルーダ子爵令息マリオの3人かしら?」


「そうだ。俺も注意するが二人も注意してくれ」


アーロンが言いながら癖なのか前髪を左手でかきあげる。ちらっと今日渡したブレスレットが目に入る。


ミレッタのほうを見るとミレッタも気づいたようだった。



「あらぁ、アーロンもアイラからもらったのね。

私ももらったのよ」


そういってアーロンに見えるように左手をミレッタが差し出した。


「あぁ。ミレッタの色で俺は嬉しいよ」


言いながらミレッタの左手を取って手首のブレスレットに「チュッ」と口づけをした。



私は思わず目を瞠り、手を口元にもって開いた口を隠した。


ミレッタは「なっ……なっ……」と言って顔を真っ赤にしながら手を引き戻していた。


アーロンはそんなミレッタを満足そうに見て耳を赤くしながらそれを隠すように

「じゃぁまた」と言いながら急ぎ立ち去っていった。





午後の授業が終わり、カバンに教科書などをしまい、帰る準備をして廊下にでた。


まだジョエル様もアーロンのどちらも私の教室には来ていなかった。

どうやら1クラスは授業が少し伸びているようだ。



廊下の端により待っていると、目の前でノートと教科書を落とした令嬢が居た。


こちらに滑ってきたノートを拾おうとしたとき、ノートの持ち主の令嬢が同じように教科書を拾おうとしゃがむ。

近くなった距離で令嬢が聞こえるか聞こえないかの声で囁く。


「来週の王宮舞踏会、お気を付けくださいませ」


小声でそう告げると、ノートを受け取り

「ありがとうございます」と立ち去って行った。

誰だったか思い出そうと考えていると、思い当たる令嬢がいた。



薄い水色の髪に薄いピンクのような瞳の小柄な女子生徒は数週間前までマリアの取り巻きをしていたバレン子爵令嬢だった。


念のため、気を付けるように言われたこととバレン子爵令嬢の事をアーロンとミレッタに伝えなければと考える。

タイミングよくアーロンが「待たせた」と言って近寄ってきてくれた。



「すまない。

ジョエル様は昨日休んだこともあって仕事がたまってるらしい。

午後は王宮に戻ったんだよ。

『アイラ嬢にすまない。また明日会おう』と伝言をもらっている」



2人でとりとめのない会話をしながら馬車留めに向かう。

人が少し少なくなったところでアーロンにさきほどあったことを簡潔に伝える。


「わかった。アイラはあまり深入りするな。

ミレッタには俺から今日の夜、伝えておく。

ジョエル様にもこのあと王宮に呼ばれているからそれとなく話しておくから心配すんな」


そういって肩をポンポンと安心させるようにアーロンが優しくたたいてくれた。






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