良い死をお迎え下さい。良い世へ行ってらっしゃい。
本日4月14日は那堕翔の誕生日です。
もし良ければ、那堕翔の応援宜しくお願いします。
僕は死神界に住むグレム、414歳。
死神の仕事は人間界で亡くなった人の魂を冥界へ送り届ける事だが、僕は死神の父と妖精の母との間に生まれた稀有な死神だから、生まれ付き特殊な能力を持っていた。
それは、今にも亡くなろうとしている人に直接干渉出来る事だ。
本来死神は人に話し掛ける事は出来ないが、僕はレム睡眠の人の脳内であれば直接話し掛ける事が出来るので、このまま人間界と別れて冥界へと旅立つか、転生して人間界で新たな人生を送るかの2択の選択肢を与えている。
僕の管轄区域である日本は今異世界ブームで、異世界転生に憧れを抱く人もそれなりに居る事を知ったから新たに異世界転生も選択肢に加えたが、人間界での転生もそうだけど、いくら僕が稀有な死神だと言っても魂を送り届ける以上の能力はないので、何に転生するかまでは僕にも分からない。
日本人的に言うと、転生ガチャってやつだ。
今まで数多くの人の魂を送り届けて来たが、希望する逝き先はその人の性格が顕著に表れる。
先に旅立った人と同じ冥界に行きたいと言う人も居れば、人間界で生まれ変わって新たな人生を送りたいと言う人も居る。
逆に、異世界転生を希望する人は意外と少なかった。
何処の世界で何の生物に転生するかまでは保証し兼ねるから選択は自己責任だと告げると、大体の人は怖気付いて止めるからだ。
それでも選択して異世界転生させた人も居たが、死神は人間界しか干渉出来ないので、冥界や異世界へ送り届けた人がどうなったかまでは知る由もない。
さてと、そろそろ寿命を迎えるお婆ちゃんの所へ行って来るか。
もしあなたの死の間際にグレムが現れたら、あなたは3つの選択肢の中からどれを選びますか?