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その35・アサイラムなんか大嫌い

今日はあと一回更新出来るといいんですが、そろそろ本業が……

あとジャンルをコメディからハイファンタジーに変更しました。

まだ慣れてないので申し訳ないです。


▼その35・アサイラムなんか大嫌い


「ぎゃああああああああ! 食われる、くわれるう!」

「少年……私はH……丸飲みにされるのがコツ……見てて……ほら」

(※ひょいぱく)

「え……?」

「ほら、行くぞA!」

「え、Fさん?」

(※ひょいぱく)

「おらおらーっ! オレを飲み込むとはいい度胸だコノヤロー!」

(どきゃきゃきゃ!)

「いやあの、なんか僕まで飲まれる必要がないような気がするんですけれど……」

「四の五の言わずにさっさと中に入ったほうがいいと思いますよ?」

「いやでも……うわあああああああ!」

「ハイ、そこでジャンプ! 手足縮めて!」

「しぬぅう!」

(ぱく)

「ぬるぬるする! 真っ暗! 臭い! 死ぬ! 溶かされて死ぬー!」

「とりあえず、武器は持ってるんですから使いましょうよ」

「やだ! 僕のセマーリンが汚れる!」

「死んじゃいますよ?」

「あああああああ!もういやああああああ!

(どんぱんどん!)

「くそぉ! 死ね死ねしんじゃえええええええ! 鮫なんか嫌いだ! アサイラムの映画なんて二度と見ないーっ!」

「いやもう異世界ですから見られませんって」

「僕は生き残るんだああああ!」


(※時間経過)


「はあ、はあ、はあ、はあ……」

「いやーおつかれさまでした。三つも頭があるわりには案外簡単でしたね」

「そりゃナビさんは見てるだけだからいいでしょうけど!」

「少年……私はH……あなたは良くやった……出来ればもう少し手間取って、第三胃袋あたりまでいって、服が溶けたりしてその肌露出が上がってくれるともっと良いのだけど……それもまた(おもむ)き……」

「ばーか、あんまり胃の中にいると髪が溶けてツルッパゲになるからよ、これぐらい短くていんだよ!」

「確かに……」

「大丈夫?A」

「まともに心配してくれるのはBだけかあ」

「そりゃあ正妻だからな」

「だ、誰が正妻ですかっ」

「あーごめん、なんかホント御免……でも死ななくて良かった」

「少年、トリプルヘッドサンドシャークは雑魚の中の雑魚」

「え? なんかさっきは『言うなれば砂漠鮫の王』とか言ってませんでした?」

「砂漠鮫の王と言っただけ……はこの大砂漠においてはむしろごちそう」

「えー?! こんだけ巨大なのに?」

「あ、どうもそれホントらしいですよ。生物分布で言えばサンドシャークはかなり下にあたります。ただ、人はその下になるわけですが」

「えーとゲームでいうとスライムより上?」

「二段階ぐらい上、ってところですかね。ゴブリンかオークの集団ぐらいです」

「なんかそれすっごく怖いんですが。ゴブリンは集団で人間と子作りして大量繁殖するしどこから来るか判らないし……」

「それ別の世界の話ですね。ここのゴブリンは魔法によって作成されるゴーレムの一種で子作りはしません、人を襲って食べるだけ」

「……怖いことに変わりない気がします、ていうかやっぱり危険!」

「……少年、あなたは本当に見ていて飽きない。何と話をしているの……風?」

「いやまあ、はい、そんな感じで」

「なんか投げやりですね」

「どう説明したって理解は難しいと思います」

「あと面倒なことになりますからねえ」

11月5日に新刊が出ます。

この作品もどこかが書籍化してくれるといいんですが。

まずは皆さんに楽しんで貰うこと優先ということで。

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