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ヤンデレ女神に転生させられてしまった  作者: やすくん
第1章
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ゴーレム決戦⑤

「美冬---!」


俺は倒れている美冬に駆け寄り抱き起こした。


「ソータ・・・、ごめん・・・」


「気にすんな。怪我は無さそうだし、しばらく休んでな。」


「うん・・・」



「茶番はそれくらいにして、最後の仕上げをしてやる。」


グレート・ゾーダの装甲があちこち展開し、中から大量のミサイルが姿を見せた。


こんなモノまで地球の真似をしているのか・・・、だとしたら・・・、この次の行動はヤバイ!


「春菜!最大級の防御シールドだ!」


「無駄だ!全弾発射ぁぁぁ!」


大量のミサイルが雨のように降ってくる。


「シールド・ビット、最大出力!イージスの盾!展開!」


巨大な光の盾が俺達の前に現れた瞬間、ミサイルの雨が降り注いだ。


「ぐぁぁぁぁぁ!」「「「「きゃぁぁぁぁ!」」」」


爆煙が晴れて周りを見渡すと、彼女達全員が横たわっている・・・


「みんなぁぁぁぁぁぁ!」


「だ、大丈夫です・・・」

「な、何とか・・・」

「ち、力が入らない・・・」

「ソータ・・・」


良かった・・・、何とか無事か・・・


「さすがは最強の防御シールドであるイージスの盾だな。あれだけの攻撃を防ぐとは見事だよ。だが、この様子では、もう反撃する力も気力も無さそうだ。」

「はっはっはっぁぁぁぁぁ!最高だ!この這いつくばっている姿が見たかった!散々、俺をコケにしてくれたからな。いい気味だよ・・・」


「さて、この世界を滅ぼす時間も必要だからな。そろそろ終わりにしてやろう。」


もう終わりなのか・・・、フローリアの加護をもらっても、やはり、人間が神に勝つ事は不可能なのか・・・


このまま目を閉じてヤツの攻撃を受ければ、一瞬で楽になるかも・・・




違う!!!


俺達は死ぬ為にココに来たんじゃない!

みんなを、ランスを始めとしたみんなを、ゴンザ、ウエンディ、シスター達、アレク、アンナ、マリー、夏子の下僕達、そして・・・


俺の家族を!この世界のみんなを守る為に来たんだぁああああ!


奴だって死ぬ事を覚悟して戦っている。俺はどうなんだ?どこかで甘えている?

俺だって命を賭ける!俺の本気の力を出すんだぁああ!


みんなぁあああ!俺に勇気をぉおおおおおおお!!!


(さすが、凍牙が認めた男だ。こんなに熱い魂とはな・・・、俺の力も使ってくれ。)


誰だ・・・、この声は・・・


もしかして・・・


突然、俺の体の中から信じられない力が湧き上がってくる。そして、凍牙も一段と白く輝いている。


「凍牙!アレを使うぞ!」


凍牙が更に輝き、白いオーラが上空に向かって湧き上がる。

そして、俺の青いオーラも一緒になって湧き上がり、一つになって青白く輝き更に空に昇っていく。


「何だ!どうしてだ!」

「俺の魔力がこれ以上どうしても上がらない!リミッターみたいなものをかけられている?」


「こんなものなんかぁあああ!、ぶっ壊してやる!」


「はぁあああああっ!」


「いっけぇええええええええええ!!」





その頃、神界では


ビー!、ビー!、ビー!・・・


「何だ、この警報は!今は会議中だぞ!」


「創造紳様・・・」


「どうした、フローリア。」


「創造紳様が転生の際に万が一にと仰られ、彼に施した魔力放出のリミッターですが、彼の強靭な意志により外れかかってます。このままでは魔力の暴発の可能性が・・・」


「何だと!それは本当か!」


「はい・・・、彼があの魔法を使おうとしています。」


「あの魔法が蘇るのか・・・、一歩間違えば、あの世界どころか神界まで滅びかねんぞ。」


「ですが・・・、彼、いえ、旦那様は必ず使いこなせると信じています。」


「フローリアよ・・・、そこまでお前は信じているのか・・・」


「はい。私の旦那様ですから。」フローリアが微笑む。


「分かった。使用を承認しよう。」


「ありがとうございます。」


フローリアの目の前に赤く点滅している魔法陣が浮かび上がり、手をかざすと青色になった。


「承認!」




「どうなってる?急に魔力出力がスムーズに・・・」

「でも、これなら!いける!」


「いっくぜぇええええ!凍牙ぁああああ!」


先程とは比べものにならないくらいの量のオーラが空に昇っていく。

そして・・・、空一面が青白く輝く。


春菜達も驚いて空を見上げた。


「一体、何が起きているのですか・・・、こんな魔法・・・初めて見ます。」


ゾーダも見上げて、大量の冷や汗をかいている。


「こ、こ、これは・・・、まさか・・・、まさか・・・、嘘だ・・・」



「トォオオオオオルゥウウウウウッ!!・ハンッマァアアアアアアアアーーーーーーー!!」



空の輝きが収まる。蒼太以外の全員が息を吞んだ。


上空に巨大なハンマーが浮いている。

そのハンマーは巨大と比喩出来るものではないくらいに大きい。

上空に浮かび、視界を覆い尽くすほどの大きさであり、至るところで青白く放電しているのが見える。

正に雷で出来たハンマーだった。


「こ、この魔法は・・・、かつての大戦で最大陣営の数億に及ぶ神族と天使をたったの一撃で葬ったという・・・、あ、あの伝説の魔法・・・、神々の怒りのいかずち『トール・ハンマー』・・・、そして、その魔法を使った神の名前は・・・、確か・・・」



「破壊紳ブルー・・・」



「嘘だ・・・、嘘だ・・・、これは夢なんだ・・・、だって、あいつは死んだはずだ!この魔法を使えるのはただ1人、あいつだけなんだ・・・」


「残念だが、これは現実だ!そして、俺がお前を滅ぼすのも現実だ!」


「嘘だぁぁぁぁっ!」


「試してみるか?」


「そ、そんな・・・」「はっ!」

「バカめ!ここでそんな魔法を使ってどうする?味方まで全員巻き添えにする気か?それと、あれだけの魔法だ、この世界まで俺と一緒に滅ぼすつもりか?」


「お前と一緒に心中するつもりは一切ない!滅ぼされるのは、お前1人だぁ!」


上空のハンマーから蒼太の目の前まで1本の長い柄が下りているのを片手で掴む。


「うおぉおおおおおっ!」

「ハンマァアアアアアーーー!、コネクトォオオオオオッーーー!!」


「この魔法は、俺と凍牙が力を合わせて出来る魔法だ!だから、2人の心が一つになれば自在に操れるはず!ゾーダ!見てろ!」


「うおぉおおおおおっ!」


蒼太が魔力を流すと、ハンマーが一瞬でグレート・ゾーダより少し大きいくらいまで縮んだ。


「これで遠慮なく貴様を倒せる!覚悟しろぉおおお!」


「嘘だ!嘘だ!嘘だぁぁぁーーー!」


「貴様は都合が悪ければ嘘だと言って逃げてきた!しかし!俺達は違う!」

「どんな強敵でも逃げず、一緒に乗り越えてきた・・・」


「1人で逃げ回ってきた貴様と、家族と乗り越えてきた俺達の絆を一緒にするなぁあああああ!」


「いくぞぉおおおおおおおお!」


飛翔魔法で一気にグレート・ゾーダの頭上まで飛び上がり、思いっきりハンマーを振り上げる。


【旦那様・・・】【フローリア!どうした!】


【思いっきり、やっちゃて下さぁああああああ~~~~いっ!】


【分かったぁあああああ!!】


渾身の力でハンマーを振り下ろす。


「うおぉおおおおおっ!」


グレート・ゾーダがハンマーに触れた部分から次々と光の粒子に変わっていく。


「光になぁれぇええええええええ!!」


「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!」


ハンマーが全てを光の粒子に変え、光の柱が立ちあがりグレート・ゾーダが消滅した。


「これで・・・、本当に終わりだ・・・」


ハンマーが剣に戻り、光となって蒼太の胸に吸い込まれた。


「ありがとう、凍牙・・・、そして・・・、もう1人の俺・・・、ブルー・・・」


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