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ヤンデレ女神に転生させられてしまった  作者: やすくん
第1章
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孤児院が出来た

フローリアが通勤を始めてから1週間が経過した。


「旦那様、行ってきます。」「あぁ、頑張ってな。」


そして、フローリアは転送魔法で神殿に戻った。


最初は「行ってきますのチューを!」とせがんでいたが、みんなが見送るのでさすがにお互い恥ずかしくて出来なかった。

毎晩、俺と一緒にいる事が出来て精神的に落ち着いたのか、以前みたいに会えばかなりの高確率で暴走していたフローリアだったが、今はとても大人しい。俺としても良い事だと思っている。

夜、寝る時はフローリアが隣を独占しているので、反対側で誰が寝るか春菜達は最初は揉めていたが、今では順番にする事で落ち着いた。ベッドはまたもやいつの間にか大きくなっていて、俺を含めて5人で寝ても大丈夫だが、そうなると美冬が1人で寝る事になってしまう。それは美冬にとって寂しい思いをさせる事になるから、俺の隣になれなかった2人は美冬と一緒の部屋で寝る事にした。


夏子と渚を妻にしてから大きな発見があった。


何と、渚が家事を出来る事だった。それも、かなり高いレベルだ。


ララが掃除と洗濯をメインに家事を行う事にした。

俺と渚が料理の担当をする。


「こんな日が来るとは夢にも思わなかった。旦那様、感謝するぞ。」

「毎回一緒に料理しているけど、いつもウキウキな気分だな。」

【私は何もしてないけど、一緒にいると料理している気分になれる。幸せだぁ・・・】


「一応、出来たけど味見してみるか?」出来たのはポテトサラダだ。


渚の手が塞がっていたので、料理をスプーンに一口分乗せて、渚に食べさせてあげる。もの凄く嬉しそうな顔になった。


「美味しい!そして、旦那様に食べさせてもらえる幸せ・・・、生きてて良かった・・・」


「大げさだなぁ~」


渚が女の子になってる。あの高飛車な女王様はどこに行った・・・、まぁ、可愛いから良いけどな。


「それだけ私にとっては衝撃的なのだ。もっと食べさせてくれ!」


「仕方ないな。」


サラダをスプーンにすくって、また食べさせてあげる。食べたら口を開けてお代わりを要求してくる。また食べさせてあげる。


「これ以上食べたらみんなの分が無くなるぞ。」


「むぅ・・・、仕方ない。食事の時にもまた頼むぞ。」


チラッとダイニングテーブルを見ると・・・、春菜と千秋が血の涙を流して、俺達を見ていた・・・


「渚・・・、食事の時は無理だな・・・」


「むぅ・・・、確かにアレを見てしまうと、さすがに私一人でイチャイチャ出来ん・・・」


春菜はさすがに危険なので手伝いはさせないようにしている。

千秋は俺と渚がいつも楽しそうに料理をしているのを見ていて、ちょっとヤキモチを焼いたか、今日は頑張って手伝おうとしていたんだがな・・・

ニンジンを切る時は使い慣れた剣が良いと言って、まな板まで真っ二つにしてしまうし・・・

それ以前に料理で剣を使う事自体間違っているぞ。

マンガみたいに食材を空中に投げてカット出来ると思っているのか?

敢えて言おう、それは無理!

ジャガイモの皮を剥くとほとんど無くってしまうし・・・

玉ねぎのカットを頼めば「目がぁ~、目がぁ~」と悲鳴を上げる・・・

仕方ないので、春菜と一緒にテーブルで待ってもらっている。


美冬は元の姿が狼なので、料理の概念はあまり無い。肉も野菜も生でバリバリと平気で食べてしまうからな。でも、やはり生よりちゃんと調理されて美味しいものの方が良いみたいだ。


昼食を食べてから隣の教会へみんなで足を運ぶ。

教会の隣に孤児院が完成したのだ。


あのフローリアの件から教会の寄付が格段に増え、食事も改善されるどころか、孤児院まで建てられるくらいに寄付が集まった。

これで子供達も窮屈な部屋で寝泊まりする事も無くなり、伸び伸びと生活出来るだろう。


アレクとアンナが駆け寄ってきた。

「おっさん!ありがとうな。おっさん達のおかげでこんなに良くしてもらった。」


「良かったな、アレク。これからは頑張って、お前達が恩を返す番だぞ。」


「分かってるさ。ここまで良くしてもらって何もしない俺達じゃないさ!頑張るから見てな。」


「期待してるぞ。」「おう!任せな!」


アレクはみんなのリーダー的存在だ。アレクは俺が思ってた以上にしっかりしてるな。これからも頑張れ!


「夏子おねえちゃん、もっと勉強教えてね。」


「任せとけ!これからもっと難しい事を教えるけど、頑張って覚えろよな。」


「うん!分かった。頑張る!」


アンナは本当に勉強が好きみたいだ、夏子が教える事をどんどん覚えていく。将来は期待出来るな。


少し遅れてシスター・マリアがやってきた。

「蒼太様、何から何まで・・・、本当にありがとうございます。」


「俺達はそんな大した事はしてないさ。みんなが頑張った結果がこれだと思うよ。俺達はちょっとだけ手伝っただけだよ。」


シスター達は寄付が集まるようになって生活が楽になっても、決して贅沢はしなかった。

定期的に炊き出しを行い、街の貧しい人達に食事を振る舞っていた。


料理は俺が手伝っていて、渚も料理が出来ると分かってからは渚も手伝ってくれるようになった。

初めて渚が手伝った時は、行列の前でかなり緊張していたが・・・

みんなから感謝される。今まで恐れられてばかりだった渚にとっては初めての経験だった。その場では我慢していたみたいだったが、家に帰ってからこっそりと泣いていた。本当に嬉しかったのだろう。


春菜達や子供達は行列の整理や、食器の洗い物など率先して行ってくれたので、いつも滞りなく終わる事が出来た。


「いえ、皆様方のおかげです。これからも女神様と共に恥じる事のない生き方をして参ります。」


「おっさん!俺達も頑張るぜ!」


アレクが子供達のリーダーなら間違った方向には行かないだろう。

アレク、期待してるぞ。


孤児院の中に入ってみる。

かなり広い。20人の子供がいるけど十分な広さだ。これでゆっくり生活出来るだろう。


早速、千秋と美冬が子供達と遊んでいた。

室内とはいえ十分な広さなので伸び伸びと遊んでいる。


夏子はアンナ達勉強好きな子供達と一緒に教会の方へ勉強に行った。

教会は静かだし、勉強にはとても良い環境だろう。今までは遊んでいる子供達の中で勉強してたからな。


そして、この孤児院には俺とフローリアからのプレゼントもある。

それはお風呂だ。しかも、10人は余裕で入れる風呂場だ。

この世界には個人で使用するお風呂の概念は無く、お風呂といえば貴族や豪商など贅沢な家庭にしかない。庶民は大浴場で入るのが普通なので、いつでも好きに入る事は出来ない。

それを我が家の風呂のシステムを利用して、この孤児院にも入れる風呂を作った。

子供はいつも汚してくるから、キレイにしておかないとな。

この風呂は子供達だけでなく、シスター達にも大好評だ。


これで教会も子供達も環境が良くなると思う。


みんな頑張れよ。


我が家に戻ってみんなリビングにいる。


「子供達、嬉しそうでしたね。」

「あぁ、勉強の環境も良くなったぞ。」

「子供達と遊んでいると、私も早く子供が欲しくなるな。」

「お腹空いた・・・」


「みんな、今日は疲れただろうし、今夜は俺がご馳走を作ってやるよ。良いかな?」


「「「「「賛成!」」」」」


そして、楽しく我が家の夜は更けていった。

評価、ブックマークありがとうございます。

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