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ヤンデレ女神に転生させられてしまった  作者: やすくん
第1章
28/184

盗賊の討伐②

今回は話の都合上、かなり下品な表現が多いです。

苦手な方は読み飛ばして下さい。

街を出てからしばらく歩き、夏子にドラゴンを呼んでもらった。


「ここまで来れば街にも気づかれないだろうな。」


そしてドラゴンに乗り盗賊のアジトに向かう。さすがに1日で着ける距離ではなかったので、途中で1泊してから目的地の近くまで来た。


「このままドラゴンのブレスでアジトをぶっ潰したら、あっという間に解決なんだけどなぁ・・・」


「あなた、それはダメですよ。資料にはアジトに近隣の村から何人か連れ去られた人が人質にされているんですから。そんな事したら人質も一緒に消し炭になってしまいますよ。」


「分かっているよ。人質の救出もあるから派手に出来ないしな。俺のサーチ魔法で相手の動きを読みながら隙をついて制圧するしかないだろう。それじゃ、近くに降りてサーチを使いながら近づくぞ。」


「「「「了解!」」」」


アジトからだいぶ離れたところに降りた。あまり近いとドラゴンが見つかってしまうからな。


「それじゃサーチを使いながら行くぞ。射程は半径500mもあるから、相手の見張りよりもこちらの方が有利だし、まずは見張りから落としていくぞ。」



「2時の方向距離400mに見張りだ。千秋頼む。」「任せろ。」

しばらくしたら敵の赤いマーカーが消えた。さすが暗殺スキルを持つ千秋だ。相手に気付かれずに倒してくれる。

こうやって見張りを倒していけば、俺達が相手に気付かれるまでの時間が稼げる。そうすればアジトにもかなり近づけるだろう。

何人かの見張りを倒しながら進むと前方に20人ほどの敵の集団のマーカーが出た。その中に2人分の青いマーカーがある。

「これは、どこかで襲ってきた帰りだな。人質も2人いる。どうする?」

「もちろん救出します。」

「だよな。どうやって救出するか・・・」



「おいおい、こんな山の中のところにカップルだと?どうやら迷い込んだみたいだな。男はすぐに殺すけど、女は俺が徹底的に可愛がってあげるぞ。こんな上玉な女と遊べるなんて運が良い。がははは!」

男が下品な笑い声で春菜を舐め回すように見ている。

「頭、俺達にも回して下さいよ。こんなイイ女を抱けるなんて一生無いかもしれないんですから。」

「お前らは村娘で十分だ!この女は俺が死ぬまで可愛がってやるよ。これだけの上玉なら飽きる事はないだろうしな。」


「そうかい。俺の嫁さんに手を出すとは許せんな。」


「ぎゃははは!お前、この人数が目に入らないのか?バカは死ね!」


「バカはお前だよ。」「フレア・ボール」

盗賊達の先頭で爆発が起きる。その瞬間、横から夏子と美冬、後ろから千秋が飛び出し、盗賊達に切りかかる。

俺達は盗賊と人質の存在はサーチの魔法で把握しているし、人質も奴等の何処にいるかも分かっていた。

まずは俺と春菜で奴等の足止めと油断を誘う。俺の魔法を合図に横から攪乱を行いながら、後ろから千秋が後方にいる人質を救出する。


「人質は救出した。後は思う存分クズ共を蹂躙しろ!」千秋が叫ぶ。


「「「よし!」」」


動揺した盗賊達があっという間に夏子と美冬に倒される。


しかし、1人だけ残った男が夏子の剣を受け止めた。盗賊の頭だ。夏子も本気で殺すつもりがないとはいえ、それを止めるとは相当の腕だ。


「なかなかやるな。お前も俺の女にしてやる!」


「夏子引け!ここは俺がやる・・・」

そうだ、あの男はあれだけ春菜に対して侮辱的な言葉を放ったのだ。この俺が勝負しないでどうする?


「お前みたいなヒョロヒョロが俺の相手?笑わせるなぁぁぁ~~~!」


異次元収納からミスリルの剣を取り出し構える。


奴が神速の速さで迫って上段から切りかかった。俺は剣を構え受け止めた瞬間、わずかに剣を滑らせ相手の重心を崩す。ほんの少しの重心のズレだが、相手の剣を少し押すと剣がそのまま俺の剣に沿って滑っていき、相手の剣の軌道が逸れた。


「こ、この俺の剣を受け流しただと!受け流す暇もないくらいの速さと強さの俺の剣を・・・」


「残念だな、お前以上の恐怖の剣を嫌と言う程味わっているんだ。それも何度も本当に死ぬ思いをしてな。」

フローリアの特訓の成果が少しだけだが出ている気がする。

何度も切りかかってきたが、俺は全て受け流した。


「こ、こんな・・・、お、お、俺は最強なんだぁぁぁぁぁ!」


「残念だったな。」そう言って奴を縦に真っ二つにした。


「殺すのは嫌だと言ってたのに・・・、春菜も夏子もあまりにいやらしく見てたから、つい感情的になってしまったな。」


「あなた!」「蒼太殿!」春菜と夏子が抱き付いてきた。


「大丈夫、何とも無いから。それにしても、あんな気持ち悪い顔、本当にあるんだな。マンガとかでないと見れないと思った。」


「そうだ、あんなクズは生かす意味がない。貴様が手を下さなくても、私が間違いなく殺していた・・・」

千秋が異常なほどの殺気を出しながら話す。このままだと何かヤバい気がする・・・


「千秋・・・、大丈夫か?」


「大丈夫だ。さっきのクズ共の話ぶりだとアジトの人質も酷い目に遭っているに間違いない!クズ共は何としてでも根絶やしにしないといけないんだ!それが私の仕事だ!」


ダメだ。これ以上は千秋を刺激しない方がいいな。ここで救出した村娘と一緒にいるようしたかったが、置いていくとなると手に負えなくなる可能性が・・・

仕方ない・・・、連れていくしかないか・・・


「助けた人は一緒に連れていけないから、ここに家を置いて中に避難させるぞ。春菜、彼女達に説明を頼む。」「分かりました。」


そして収納家を取り出し設置する。

春菜が彼女達を連れて家の中に入り、しばらくしたら出てきた。


「あなた、彼女達はもう大丈夫です。飲み物と軽い食事を出しておきましたので、当分は家から出なくても問題ないでしょう。結界を張って誰も入れないようにしておきますし、彼女達にも絶対に出ないように言っておきました。」


「ありがとう、助かる。」


「それではアジトの方へ行くぞ。」



サーチの魔法を使い、見張りを倒しながらアジトの近くの岩陰まで来た。


「本当に坑道の入り口だな。資料にあった盗賊の人数は約50人程だし残りは半分くらいか。みんなの実力なら制圧は簡単だよな。しかも、奴等は親玉が倒された事も知らないから油断しているだろう。入口に1人いるあの見張りを倒せば、後は突入しかないけど、みんな大丈夫か?」


「「「「大丈夫です。」」」」


「よし・・・、行くぞ。」「千秋、見張りを頼む。」


「任せた。」そう千秋がつぶやくと、一瞬のうちに見張りの背後に立ち意識を刈り取る。


冷静に行動していたので、千秋も落ち着いたように見えた。


俺達は坑道の中に突入した。途中、何人かの盗賊と遭遇したが、やはり雑魚、俺達の敵ではなかった。


坑道を進み左右に分かれた場所に来た。左側の奥から2人の盗賊が現れ俺達を見つけた。

「何なんだお前らは?それにしてもいい女ばかり連れてるな。1人くらい俺達に回せよ。」

「そうだな。この前の女なんか折角楽しんでいたのに、舌を噛んで勝手に死んじまったしな。」

「ぐふふ、嫌がる女を無理やりヤるのが一番だぜ。」


余裕なのか、俺達に向かってゲスな会話を向けている。俺もさすがに許せないと思った瞬間、後ろからとてつもない殺気が溢れてきた。


「このゲスがぁぁぁぁぁ~~~~~!」

「男どもは皆殺しだぁぁぁぁぁ~~~~~!」


千秋が激昂しながら飛び出し、盗賊達の首をかき切りって奥に走り去っていった。


「千秋!」やはり嫌な予感通り最悪だ。


「春菜!俺は千秋を追いかける。春菜達は右側の方を頼む!何かあったら念話で連絡をくれ!」


そう言って、俺は千秋を追いかけた。


途中で何人かの盗賊が首を落とされて絶命していた。

薄暗い坑道だが奥の方が明るくなっていて、そこから男の声が聞こえた。


「何なんだこの女。アッというまに仲間を殺したと思ったら、俺達4人に囲まれた途端、急に震えて大人しくなったぞ。」


追い付いて千秋の姿が見えた。ガタガタ震えて蹲っている。

「やめて・・・、来ないで・・・、私を汚さないで・・・、お願い・・・、お願い・・・、助けて・・・」


盗賊の1人が、「い、今のうちだ!縛り上げるぞ!こんないい女、殺さずに徹底的に弄ろうぜ!」

千秋の豹変ぶりに安心したのだろう。この期に及んでも犯す事しか考えないのか?このゲス共は・・・


「お前ら・・・」そう言って、盗賊が俺の方を振り向いた瞬間に全員の首を切り落とした。


千秋はまだ震えている。


「千秋・・・」そう言って千秋を起こそうと手を出した瞬間


「このクズがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


千秋がいきなり俺に切りかかってきた。間一髪避けたが、首が薄く切られ血が出ている。目が血走り正気でない。


「千秋!千秋!どうした!」

千秋は切りつける事を止めず、ひたすら俺に切りかかってくる。

「殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!・・・」

一体、千秋に何があった?それほどまでの憎しみは何だ?


千秋の剣を躱し、受け、流してはいるが、このままではジリ貧だ・・・、一か八か・・・


剣を手放し千秋の懐に潜り込む。俺の首を狙った千秋の左手の剣を手刀で手首を叩き刀を落とす。しかし、俺の心臓を狙った右手の剣の回避が間に合わない・・・

咄嗟に体をひねり心臓への突きを回避したが、左肩に千秋の剣が根元まで刺さる。そのまま体をひねり続け、千秋の手から剣が離れ、俺は千秋を抱きしめた。


「千秋・・・、もう大丈夫だ・・・」


「殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!・・・」

しかし、千秋の暴走が止まらない。千秋が俺の右肩に何度も噛みつく。千秋の指が俺の背中を掻きむしる。爪が食い込み肉が抉られる。それでも千秋を離さない。離すと千秋がもう戻ってこない気がした。


どれくらいの時間が経ったのだろう・・・

千秋の体から力が抜けたのを感じた。


「貴様・・・?、これは・・・?、わ、私は一体何を・・・?」


「千秋・・・、これは夢さ、ちょっと悪い夢だったけどな。」


「ゆ、夢・・・?こんな事・・・、こんな事・・・、う、う、うわぁぁぁぁぁ~~~~~!」


千秋が俺の胸の中で思いっきり泣いた。気の済むまで泣いてスッキリしな。


【あなた、こちらの制圧は完了しました。人質も無事に保護しました。】春菜からの念話だ。


【春菜、こちらもたった今、無事に終わったよ。】


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