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ヤンデレ女神に転生させられてしまった  作者: やすくん
第1章
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春菜とデート①

ギルドにダンジョンの報告と思ったが・・・

確か、馬車で片道3日ほどの距離だったから、あと2、3日経たないと時間的に辻褄が合わない。

また変な目で見られるのは嫌なので、数日ゆっくりしてから行く事にした。



3日後、蒼太の部屋


「お~い、春菜。フローリアから何か届いたぞ。」「そうなんですか。一体何でしょうね?」


届いたのは、そんなに大きくない木の箱だった。


「あいつの事だから開けたら爆発!という事もありそうだな。」


「まさか?でも、考えられるかも・・・」


「だろ?色々と考えても仕方ないから、取りあえず開けてみよう。」「そうですね。」


恐る恐る箱を開けてみると・・・、中にはキレイに装飾された宝石箱のようなモノと手紙が入っていた。


「良かった、変なモノじゃなくて・・・」


手紙を読んでみた。

旦那様

旦那様の世界には『結婚指輪』というものがありますよね。

神界にはそういうものが無いのですが、旦那様の世界を覗いていた時にすごく憧れました。

私が丹精込めて作りましたので、必ず嵌めて下さいね。

春菜さんの分もあります。

私達お揃いですね。

永遠に愛しあいましょう。

                          あなたのフローリア❤


「指輪か・・・、そうだよな、こんな大切なものを忘れているなんて、フローリアや春菜には申し訳ないよ。春菜、ごめん。」


「そんな、あなた・・・、気にしないで下さい。私は一緒にいるだけで幸せなんですから。」


「春菜・・・、ありがとう。」


「そういえば、神界の夫婦って、どのようにして夫婦になるんだ?」


「種族ごとに違いはありますが、大まかにはお互いの愛の気持ちを確かめて、契りを交わせば夫婦となりますよ。この様な結婚指輪みたいな証みたいなものは無いですね。」


「そうなんだ。じゃあ、結婚式とかはあるのかな?」


「結婚式?そんなものがあるのですか?」


「無いのか。結婚式というのはな・・・」春菜に結婚式の事を説明した。春菜の目がもの凄くキラキラしている。


「あなた!絶対に結婚式をしましょう!フローリア様と一緒にぜひ!白無垢にウエディングドレス、バージンロード・・・、憧れます・・・」春菜が妄想の世界に入って帰って来ない。


「春菜ぁ・・・」「はっ!すみません・・・」


「今はまだ落ち着いていないから、そう遠くないうちにフローリアと春菜との結婚式を行おうな。地球の女の子の永遠の憧れだし、きっと2人も感動すると思う。」


「はっ!はいっ!絶対に結婚式をしましょうね!絶対にです!」春菜がものすごく興奮している。


春菜が落ち着いたところで、フローリアからの箱を見て、「取りあえず開けてみるか?」「はい。」

仮称宝石箱の蓋を開けてみた。中には6つの窪みがあり、5つの銀色のシンプルな指輪が入っている。


「本当に結婚指輪だ。フローリアにしてはまともなモノを作ったものだ。この空いている窪みは多分フローリアの分で既に嵌めているんだろうな。しかし、何故5個?俺と春菜で2個なら分かるが・・・」


「多分ですが・・・、私以外の3人もいつかは面倒を見なさいとのフローリア様からのメッセージではないでしょうか?私達4人は本当に可愛がってもらいましたからね。」


「そうかなぁ・・・、でも、春菜には言っていなかったが、お前達と初めて会った時に俺がフローリアから何て言われたか知ってる?」「いえ・・・、知りません。」


「手を出したらすり潰す・・・と・・・」


「そ、それは怖いですね。でも、あなたと私が夫婦の関係になっても無事だという事は、あなたの方から手を出さなければギリギリセーフじゃないのでしょうか?プロポーズは私の方からでしたし、しかも一度断られましたし・・・」


「そうかもな。でも、あのフローリアの事だから俺達が考えている左斜め30°上くらいの事を考えているかもしれないぞ。」「あはは・・・、ありえますね・・・」


神殿内でフローリアが盛大なくしゃみをしていた。


「それにしても、あの3人か・・・」3人が頭の中に浮かんでくる。

変態な人、変態な人、よく分からない人・・・、しかも全員が暴食キャラ・・・

ダメだ!美少女だという事以外に良い点が全く浮かんでこない。


「あなた・・・、今、何か失礼な事を考えていませんでした?」


「ああ・・・、春菜は3人と比べて普通に常識的なんだなと再認識していたんだ。」


「まぁ・・・」春菜は真っ赤になった。


「3人の中でも千秋だけは絶対にあり得ないな。あの男嫌いは普通でないし、下手に手を出すようなものなら、物理的に首と胴が一瞬で離れてしまうぞ。」

「それにしても、何であそこまで男嫌いなんだろうな。女好きは変態としての趣味だと思うが、過去に何かあったのかも?詮索する気も無いし、それこそ藪蛇になるだろうし・・・」


千秋はくしゃみをしていた。


「私も彼女達と一緒になって長いですが、誰も過去の話はしてませんでしたし・・・」


「みんな訳ありだったりして?」「まさか、そんな事はありませんよ。」




「かなり脱線してしまったな・・・、改めて春菜、左手を出してくれ。」「はい。」


箱から指輪を取り出し、春菜の左手の薬指に嵌めてみる。ブカブカだった大きさが一瞬のうちに春菜の指に合った大きさになった。


「おぉ!サイズ自動調整機能付きか。さすが異世界魔法、便利だぞ。」


「それでは私があなたの分を嵌めますね。」春菜がそう言って俺に指輪を嵌めてくれた。


「この2人で指輪を嵌める作業というのは、本当は結婚式で行うものなんだよ。ちょっとフライングだったかな?」


「そんな事ないです!とても嬉しいです。」


「これでお揃いだ。晴れて春菜と夫婦になったんだと心から実感するよ。」


「私もです・・・」春菜が嬉しさのあまり泣き出してしまった。


春菜を抱きしめ軽くキスをする。俺を見つめる春菜がとても可愛いくて、幸せを実感する。


しばらく春菜と抱き合っていたら、突然、頭の中にフローリアの声が響いた。

【おっほん!私がいないと思ってあまりイチャイチャしたらダメですよ。旦那様の行動は全て分かっているのですからね。】


何故、このタイミングだ?どうして俺の行動が筒抜けになっている?脳みそをフル回転して原因を探った。俺の指輪が目に入る。


「コレか!」


【フローリア!お前、これに何か細工してるな?】


【ソンナコトアリマセンヨ。】確信した。

【これは私の想いが全て詰まったアイテムですよ。そんな無粋な事するわけ無いでしょう。】


【声が震えているぞ。】


【まあまあ、その件はおいといて・・・】強引に話題を変えてきた。

【この指輪は旦那様と私だけしか念話が出来ないのを、装着した人も念話に参加出来るようにしてあります。春菜さんも私の声が聞こえるでしょう。】【はい、聞こえます。】

【この機能だけでなく、私の加護もかかっていますので、身体強化、魔力上昇、状態異常耐性、寒さや暑さもかなり軽減出来ますし、その他諸々の機能がある最強の装備品です。これからの戦いでも大いに役立つこと間違い無しです。】


【それに、俺たちの行動追跡機能もあると・・・】


【ソンナコトアリマセンヨ。】やっぱりか・・・


試しに外そうとしたら外せない。祝福のアイテムだと思ったら呪いのアイテムとは・・・


【旦那様、呪いとは・・・、悲しいです。これだけ私からの愛が深い証ですよ。もう2度と離れる事がないようにです。】


心を読むな。そういえば最近大人しかったから忘れていた。フローリアは並のストーカーが裸足で逃げていく程のハイパー・ストーカーだった。これで24時間365日監視されるという事か・・・


【旦那様、そこまで私は怖くないですよ。私と春菜さん以外に悪い虫が付かないようにするだけです。そんなに監視されていると思われては、旦那様も心が休まる事がないでしょう。程々にしますからご安心を・・・。ふふふ・・・】


また心を読むな!最後の含み笑いの声はダーク状態のフローリアの笑い声だった。

もう・・・、仕方ない・・・


【春菜はこんな事になったが大丈夫か?】


【私は元々フローリア様に忠誠を誓っていますので、常に私を見てもらえるのは光栄です。ただ、あなたとイチャイチャしているところを見られると・・・、ちょっと恥ずかしいですけど・・・、フローリア様なら問題ありません。】


春菜が良いと言うならこれ以上俺が駄々をこねてもダメだな。諦めよう・・・


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