フェンリル族の里61
「ふふふ、神器に認められるなら、私達も認めなくてはなりませんね。」
ララが嬉しそうに微笑んでいる。
「そうでしょう、アイリス、ミドリさん」
「そうだね。私はOKよ。マドカお姉ちゃんは本当に頑張っていたからね。やり方は滅茶苦茶だったけど、真剣に取り組んでいたのは私も分かっているわ。ミドリは?」
厨房で洗い物をしていたミドリが両手で大きく丸を作った。
「ミドリさんもOKね。分かったわ、それではあなた、これをマドカさんに渡して下さい。」
ララが俺に小さな箱を渡してきた。
「あなたから直接渡した方がマドカさんも喜びますからね。」
「ふふふ・・・」とララが微笑んでくれた。間違いない、中身は多分アレだ。
「あなた、不思議そうな顔ですね。実は私達がこの家で働いているシスターズの見極めをしているのですよ。いくらフローリア様でも常に見ている事は出来ませんからね。ただ好きなだけで夫婦になるのはもう認められません。私達と共に歩む意志を確認して歯止めをかけておかないと、ずっと際限なくあなたに妻が増える事になってしまいますからね。その防止の為にも私達が見極めを行う事になったのですよ。」
「そ、そうか・・・、それじゃ、マドカはお前達の目に適った事になったのだな?」
「そうだよ。私達はみんな仲良くしていかなければならないからね。まぁ、パパを巡って取り合いにはなるのは愛嬌として、みんなの事を思いやる心が大事なの。それが私達妻連合の鉄の掟よ。」
あの修羅場が愛嬌だと?俺の目にはそう見えないが・・・
しかし、本気でお前達が喧嘩したらどうなるか想像がつかない。最低でも世界の1つや2つは跡形もなく消滅するだろうな。そうならない事を祈るよ。
それにしても、いつの間に妻連合なんてものが出来ていたのだ?申請書の件といい、俺の知らないうちに妻同士で色んな取り決めを行っているみたいだ。
シズカがマドカの隣に立ち、そっと手をマドカの肩に置いた。
神器の事で気持ちがイッパイだったのか、シズカの事も気付かず慌てていたが、シズカがニコッとマドカに微笑んだ。
「マドカ、おめでとう。あなたもとうとう認められたわよ。これで・・・」
マドカが真っ赤な顔になっている。
「あ、ありがとう、シズカ姉さん・・・、まさか私が神器のマスターになれるなんて・・・」
スッパァアアアアアアアアアアン!
「あいたたたぁあああ・・・、姉さん!何で頭を叩くの?私、何かした?」
シズカが呆れた表情になっていたが、すぐに微笑んでマドカを見ている。
「マドカ、あなた、本当にそそっかしいわね。まだ私の話の途中なのよ。まぁ、確かに神器に認められてマスターになったのはおめでたい事だけど、それ以上に、あなたにはもっと大切な目標があったでしょう?浮かれてそれを忘れていたの?」
そして、スッと左腕の薬指をマドカに見せた。指輪がキラッと輝いている。
「マドカ、あなたも私やアヤと同じ立場になるのよ。私の言っている意味が分かるわよね?分かったのなら早く蒼太さんのところに行きなさい。」
「本当に・・・、姉さん、ドッキリじゃないでしょうね?」
マドカがポロポロと涙を流している。
「信じられないなら別にいいけどね。次のチャンスは無いかもよ。」
シズカが意地悪そうに微笑んでいた。
「信じます!信じます!」
あたふたしていたが、一瞬にしてマドカの姿が消え俺の目の前に現われた。
更にスピードアップしたのでは?これも神器の効果か?
目の前には真っ赤になってモジモジしてるマドカがいるが、お前・・・、本当にどうしたのだ?今までのお前のキャラではないよ。
あまりにも可愛いから、俺もドキドキして顔が赤くなってしまう。
やっぱり変なモノでも食べたのか?
そういえば、あの危険生物を食べていたよな?いくら本人が大丈夫だと思っていても、あの最高にヤバイ猛毒だ。何らかしらの影響があったかもしれない。そう思うくらいにマドカが可愛いよ・・・
まぁ、冗談は置いておいて・・・
「マドカ、本当に俺で良いのか?」
「はい・・・、ご主人様以外に私が一生慕う方はいません。」
マドカがゆっくり頷いた。
「そうか、分かった。それなら受け取ってくれないか?」
そう言って、小さな箱を開けマドカに中身を見せた。予想通りみんなが着けているキレイな指輪が入っていた。
マドカがソッと左腕を俺の方に差し出した。指輪を取り出し薬指に着けてあげる。
「マドカ、俺も一生懸命に頑張っているお前が好きだよ。」
「ありがとうございます。私もご主人様が大好きです。」
自分の指に着いている指輪をジッと見つめ、ポロポロと涙を流し始めた。
「本当に夫婦になれたのですね。夢みたいです・・・」
マドカが俺に抱きつこうとした瞬間、俺とマドカの間に何かが割り込んだ。
「パパァァァ・・・」
ルルかい!
ニコニコしながら俺とマドカを交互に見ながらフヨフヨと浮いている。
んっ!ちょっと待ったぁあああ!
今、ルルは何と言った?俺の聞き違いでなければ、ハッキリ「パパ」と俺の事を呼んだのでは?
ジッとルルを見ていると・・・
「パパ・・・」
そう言って嬉しそうに俺を見ている。
うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!
俺は再び猛烈に感動しているぞぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
ルルがハッキリと俺の事を『パパ』と呼んでくれた!
こんなに嬉しい事はない!アイリスの時から何度経験していても嬉しいのものは嬉しい!
思わず両手を握り締めてガッツポーズを取ってしまった。
マドカも嬉しそうにルルを見ている。
「ルルちゃん、凄いわね。お父さんの事をちゃんと呼べるようになったんだね。私もあなたのお母さん達の仲間入りになったのよ。これからは私の事もママと思って甘えてね。」
ルルがマドカの胸に抱きついた。嬉しそうにマドカの大きな胸に顔を埋めてスリスリしている。
羨ましい・・・、俺もそんな事をしてみたい・・・、頼めばさせてくれるかな?
はっ!いかん!邪念を振り払わないと!
そんな事を思っていたら、ミドリやクローディアが俺の頭を無理矢理に押さえて胸に押しつけてくるイメージが頭に浮かんだ。あいつらは喜んで遠慮無しにしてくるだろうけど、あまりにも積極的な2人はちょっと怖いから黙っていよう。
特にクローディアの胸は凶器にもなりそうだ。あれだけ大きいと俺が窒息死する確率が非常に高い。
クローディアの胸に埋もれながら死ぬ・・・、そんな情けない死に方だけは絶対に勘弁だ!
【あなた、私はいつでもウエルカム!ですよ・・・】
ヤバイ!ミドリから念話だ!こらっ!心を読むな!
ルルが羨ましいと思っただけで、決してお前にして欲しいと思ってないからな!
【照れなくてもいいですよ。あなたが満足するまで私の胸で抱きしめてあげますからね。クローディアさんほどではありませんが、私も胸の大きさには自信がありますからね。絶対に満足させてあげますよ。私の胸しか愛せないほどに念入りにね。ふふふ・・・】
うわぁ~、ヤンデレミドリが恐ろしい・・・
厨房にいるミドリに視線を移すとニヤッと笑って俺を見ていた。思わずゾクッと背筋に悪寒が走る。
ミドリの念話は無視しよう。下手に対応すると泥沼に嵌まるのは確定してしまうからな。
マドカが嬉しそうにルルを抱いている。
「ふふふ・・・、ルルちゃんったら本当に甘えん坊ですね。でも可愛いから許しちゃいますよ。」
ルルが顔を上げマドカをジッと見ていると、「ママァァァ」と言って再び顔を胸にスリスリしている。
「うっ!ママなんて言われてしまうと・・・、幸せで蕩けてしまいそう・・・」
うっとりした表情のマドカだ。ルルの可愛らしさで母性に目覚めたのかもしれない。ルルを持ち上げてルルの頬に自分の頬をスリスリしてから、本当の母親のように愛おしそうに抱いている。
う~ん、マドカが可愛い、可愛い過ぎる!
こんな可愛いマドカを引き出したなんて、ルルよ!グッジョブだ!
だが!しつこいけど、こんなのはマドカではない!お前のギャグ体質はどこに行ったのだ!
ギャグよ!戻ってきてくれぇええええええええええええ!
「きゃぁああああああああああああ!パパ!大変!ララ母さんが大変な事になってるよぉおおおおお!」
アイリスの叫び声だ!ララに何が起こった?
慌ててララの方を見てみると・・・
・・・
ララがソファーに座っているが、何か燃え尽きたようにガックリとうなだれている。しかも、魂が半分抜けかかっているぞ!
どうした?
ララがブツブツ呟いていた。
「ルルの最初の『ママ』の言葉をマドカさんに取られた・・・、私が1番に言ってもらうはずったのに・・・、母親としてショックよ・・・、もうルルのお母さんでいる自信がないわ・・・」
ルルの初『ママ』の言葉をマドカに取られたものだから落ち込んでいる。
相当重症だ。どうやって立ち直せられるんだ?良いアイディアが思い浮かばない・・・
アイリスが必死にララを励ましている。
「ララ母さん!傷は浅いから!ルルの言葉もよく聞いたら『マミャァ』のはずだったわよ。まだ1番のチャンスはあるわ!元気を出して!」
「ルル~!ほら!お母さんが淋しがっているわよ!戻ってきて!」
必死にルルに呼びかけていた。
ルルを抱いたマドカが慌ててララの前までやってきた。
「ルルちゃん!お母さんが呼んでるわよ!早く励まして!」
「ママァアアア!」
ルルが両手を広げてララに呼びかけていた。ピックとララが震え死んだ目に生気が蘇る。
ゆっくりと顔を上げ、ジッとルルを見つめていた。
「ルル・・・、とうとう『ママ』ってハッキリ言えるようになったのね。お母さん、嬉しいわ。」
ララも両手を広げると、ルルが「ママァアアア!」と叫んでマドカの胸からララの胸にダイブし、ララの胸にスリスリする。
2人共とても嬉しそうな笑顔だ。
ふぅ、やっとララの機嫌も戻ったか・・・
チラッとアイリスを見ると、小さく俺に向ってサムズアップしていた。
【アイリス、ありがとうな。お前のおかげで何とか最悪の事態は回避出来たよ。まさかララにこんな弱点があったとは思わなかった。いつも完璧にこなしていたからなぁ・・・】
【パパ、私もビックリだよ。ララ母さんはルルの事が本当に大好きだし、早く『ママ』って呼んで欲しかったみたいだしね。はぁ~、こんなの見ていると私も早く子供が欲しいな。パパ、よろしくね。】
【お、おう・・・】
そうは言ってはみたけど、アイリス、いくら大人にしてあげても子供はまだ早いぞ。
何かドッと疲れた感じがしたからソファーに座った。
ふぅ~、落ち着くよ。
ムニュ!
んっ!後頭部に柔らかい感触が・・・
「ご主人様、視線を感じていましたよ。ルルちゃんが私の胸にスリスリしていた時にね。」
マズイ・・・、見られていたのか・・・
マドカが後ろから俺の頭をそっと胸に押し付けて抱きついている。何て柔らかく気持ち良いのだろう。マドカも緊張しているのだろう?マドカの心臓がドキンドキンと早く鼓動しているのが感じられる。恥ずかしいのを我慢しているのだろうな。こんな健気に頑張っているのを無下に出来ない。それに良い香りもしてくる。ダ、ダメだ・・・、このままでは骨抜きにされてしまう。
スッとマドカが離れた。慌てて後ろを振り返ってマドカを見ると、真っ赤になって恥ずかしそうに俺を見ていた。
「こっそりと後ろからしてみましたけど、さすがに恥ずかしいですね。でも、どうでした?」
そんな感想言える訳ないじゃないか!マドカよ、俺をからかって喜んでいるのか?
「ふふふ、意地悪を言ってすみません。どうやら、ご主人様の妻になれて舞い上がっていたみたいです。もう冷静になれましたので、今からはメイド・マドカとして頑張りますよ。2人目のパーフェクトメイドになれるようにね。」
マドカが微笑んで俺を見ている。この笑顔の破壊力は抜群だよ・・・
本当に・・・
マドカ!何という必殺技を身に着けたのだ!妻として覚醒したマドカ恐るべし・・・
「あああぁああああああ!マドカお姉ちゃん!いつの間にパパとイチャイチャしてるの!私だって!」
アイリスが叫んで俺の後ろに立って、胸を後頭部にグリグリ当ててきた。
・・・
アイリスが四つん這いになって落ち込んでいた・・・
「うぅぅ・・・、私の幼児体型じゃダメだわ・・・、ツルペタな胸がとても空しい・・・」
ガバッと顔を上げ俺を見ている。目が血走っていて怖いよ。
「パパ、今からロリコンになって!そうすれば、こんなツルペタな私でも喜んで愛してくれるよね!」
勘弁してくれ~
スパァアアアアアアアアアン!
「あいたたたぁぁぁ~、ララ母さん、何で叩くの?」
涙目でアイリスがララを見ている。ララは左手にルルを抱えて、右手にスリッパを持っていた。そのスリッパでアイリスの頭を叩いたみたいだな。アイリスや・・・、そんな言動をすれば叩かれて当たり前だよ。
「アイリス、いい加減に目を覚ましなさい。あなたは本当にヤキモチ焼きね。そんな態度なら、今夜は一緒に寝させませんよ!」
アイリスが真っ青になっていた。
「ララ母さん、ごめんなさい!私、どうかしてた!ちゃんと良い子にするから許して!」
必死にララに土下座をしていた。
どうやら反省しているみたいだな。
プルプル震えて土下座しているアイリスの隣に行き手をかざすと、アイリスの全身が薄らと金色に輝いた。
見る見る姿が成長し、俺の目の前には大人の姿になって土下座しているアイリスがいた。
この姿での土下座は可哀想だよな。
アイリスの肩をポンポンと叩いてあげる。
「はっ!」
顔を上げキョロキョロと自分の体を確かめている。どうやら大人になった事に気付いたようだ。
うっとりとした表情で俺を見つめている。
「パパァァァ・・・」
両手を広げ俺を抱きしめようとしたが、ピタッと動きが止まった。
春菜級の大きな胸が俺の目の前でプルプル震えている。大人のアイリスも本当に胸が大きいなぁ・・・
しかしだ!アイリス、もしかして、その胸で俺の頭を正面から抱きしめるつもりだったのか?
これだけ大きいんだ、危うく窒息死するところだった。
でも、何でアイリスの動きが止まったのだ?アイリスの視線が俺の後ろを見ていて怯えている。
チラッと後ろを見ると・・・
右手でアイアンクローの構えをしているララがいた!
「アイリス、見事ね。殺気を消した私に気が付くなんて。どうやら、理性は少しは残っていたみたいね。このまま欲望のままに蒼太さんをパフパフするようなものなら、頭蓋骨粉砕レベルのアイアンクローの餌食になっていたわよ。」
そしてニコッと微笑む。
「合格よ。これからは大人として妻として恥じないようにしなさいね。」
アリスがうんうんと頷く。
「それとね、少しだけなら許してあげるわよ。そっと抱きしめるだけにしなさいね。」
「ありがとう、母さん・・・」
アイリスが改めて俺の前に立った。とても嬉しそうに微笑んでいる。
「ありがとう、パパ。いえ、今の私はもう大人だから『あなた』って呼ぶわね。良いかな?」
俺が頷くと、アイリスがスッと俺に抱きついた。ララとの約束を守っているみたいだ。優しく抱きしめてくれている。俺も抱きしめてあげた。
「もう絶対に離れない。そして、私の中のもう1人の私もとても喜んでいる・・・、『もう思い残す事はないわ。これで私も心残りなく消える事が出来ます。』ってね・・・」
何だと!ガーネットの意識が蘇っているのか?アイリスも気付いているみたいだ。
「『絶対に私みたいにならないで。』と言っているわ。『かつての私の未来は破滅だった。あなたに輝かしい未来が開ける事を祈ります。』ってね。」
ガーネット・・・
お前の想いは受け取ったよ。絶対にアイリスを幸せにしてあげるからな。
でもなぁ~、また何かの拍子で出て来るんだろうな。フローリアから聞いたかつてのガーネットの言動ならあり得るよ。
「アイリス・・・、本当に後悔しないんだな。」
「うん!絶対に後悔しない。あと7年でちゃんと成人になれるけど、私にとってはとてつもなく長く感じるの。1日でも早くあなたと一緒の大人の世界にいたかった。やっと夢が叶ったの。」
アイリスがニコッと笑ってくれた。
小さな頃からとんでもない美少女だったけど、大人アイリスの美しさはフローリアに匹敵する。
先日、フェンリル族の里でしばらく大人アイリスと一緒にいたけど、改めて見ると本当にキレイだよな。ジッと見つめられているけど、俺の方がドキドキしてしまう。
「あなた、惚れ直した?」
意地悪そうな笑顔で微笑んでいる。
「あぁ、こうやってジッと見られていると俺の方が恥ずかしいよ。それくらいキレイだよ。」
「嬉しい。」
そう言ってキスをしてきた。
しばらく抱き合ってから唇が離れた。
「幸せよ・・・」
う~ん、視界の片隅に柱の陰から血の涙を流しながら恨めしそうに俺達を見ているミドリの姿が見えてしまった・・・
見なかった事にしよう・・・
ふぅ、やっと落ち着いたみたいだな。これで寛げると思う。
ソファーに座りのんびりしていたけど、俺の両隣にはアイリスとマドカが寄り添って座っていた。
ララが「マドカさん、蒼太さんは午後からは私達と出かけてしまうから、午前中は仕事は一休みして一緒にいても構わないわよ。」とマドカに気を遣ってくれた。
当然のようにマドカが喜んで俺の隣に座っていたのだが・・・
ズン!
頭の上に何か重い物が乗ったぞ。何だ?
とても柔らかくてプヨプヨしている感じだ。ちょっと重いけどとても気持ちが良い。
すると、頭の上から声が聞こえた。
「旦那様、私の胸はどう?最高に気持ち良いでしょう?」
そ、その声はクローディアか!
すると、俺の頭の上に載っている物は・・・
「このまま私の自慢の胸でパフパフしてあげるわよ。最高に幸せな時間を過ごしてね。」
クローディアの凶悪な胸がソロソロと俺の頭を挟み始めた。
アイリスとマドカの目が鋭くなった。
「マドカ姉さん!」
「分かってます!アイリス様!」
「ダダァアアアアア!」
んっ!何か1人声が多いぞ?
アイリスとマドカがクローディアの顎に目がけてアッパーを放つ。
ララに抱かれていたルルも飛び上がり、超高速でクローディアに飛びかかりアイリス達と同じ場所に目がけてドロップキックを放った。
「「「痴女退散(ブブゥウウウ)!」」」
ズキャッ!
「ぐへりゃぁあああ~~~~~~!」
勢いよく上に殴り+蹴り飛ばされ、天井に上半身まで突き刺さりピクピクしていたが、しばらくすると動きが止まった。
そのまま天井のオブジェと化している。
「本当に油断も隙もないわね。この痴女は・・・」
アイリスが鼻息をフンフンしながら天井に突き刺さってしまったクローディアを見上げていた。
クローディアよ・・・
お前は何をしに出てきたのだ?アイリスからイジられる為に出てきたのか?
作者からの扱いが不憫過ぎる・・・
ちょっと同情するよ・・・
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